酒のさかな

平凡な笑市民が日ごろの暮らしの中で出会ったこと
【縦横無尽探険隊別館】

自転車を撥ねた (T_T) 【プロローグ】

2009-12-06 00:24:21 | のほほん日記系
通勤途上で自転車を撥ねた。
毎日危険を感じて、注意している三叉路。
【ガシャ!】
〔ウワッ!〕自転車のオッサンが車の前に引っかかり、向こう側に倒れた。
〔頭打たないどくれ~〕
祈りは通じたのか、オッサンはうまい受身でごろんと転がった。
〔助かった~〕
『大丈夫ですか?怪我ないですか?』
オッサンは平気で立ち上がり自転車を点検する。
自転車は中級?(高級ではないが安物でもない)マウンテンバイク。
どこも壊れてる様子ではないが、傷はついただろう。
服も破れたりしていない。見事な受身だった。
「足首がちょっと痛い気がする」
『必ず病院行ってくださいね。自転車も壊れてたら修理してください』
連絡先を交換し、別れた・・・・
〔正直なところ、お互いに悪いと思った〕
〔まぁ、相手は痛かっただろうから、その面では可哀想なので修理等は持つつもりだったが〕
職場で上司に報告、警察にも一応義務なので届ける。
警察は相手と出頭しないと届けを受けられないという。
その晩、相手に電話して様子を聞く。
「病院では打ち身だろうということで2万数千円払った。自転車はペダルが曲がって漕ぎ難かったので交換に2400円かかった」
『はいはい。修理はOKです。病院はまだ行かれますか?』
「明日も来てくれというので、明日は行こうと思っていますが」
『そしたら、保険を使うことになりそうなので、警察に出頭してもらっていいですか?』
「あぁ、俺はどうでもいいよ」
翌日、警察署に出向き、現場検証となる。

現場検証その1

2009-12-06 00:24:08 | のほほん日記系
事故の翌日、警察署にて・・・
「なんで現場から110番しなかったんですか?」
『たいした事故じゃなかったので、後で届けました』
実際は、通勤者が多く通行するのでとても車を置ける場所がなく、いつまでも来ない警察を待つことで大渋滞が予想されたことが一番の理由なのだが、それは言えない。
「後で届けたら現場の確認ができなかったりしますから、救護義務違反(轢き逃げ)に問われることになりますよ。今後は注意してください」
『後でって、事故の10分後には職場から連絡してますけど』
「現場からじゃないと届けになりません」
・・・・調べてみた・・・・・
(交通事故の場合の措置)
第72条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官か現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。


『うーん、ビミョー』
今回、相手の怪我を確認し、救護する必要がないことを確認し、万一負傷している可能性に対し『必ず病院へ行ってくださいね』と安全確保している。
相手に連絡先を渡し、後で連絡することを伝えており、救護義務違反には条文の目的からいっても絶対に該当しないと思う。
現場の警察官は大変でしょうが、少しは法律の議論に耐えられるよう勉強していただきたい。
しかし、報告義務については成立可能性もないではない。
確かに届出(報告)は〔直ちに〕となっているが、一方で通常「直ちに」とは「現場から」とはみなされないものである。
なぜなら、携帯電話が普及しているからこそ「現場から」と言えるのであって、常識的には電話がかけられる場所に移動した状態で「直ちに」報告すべきであろう。
条文前段の、直ちに車両の運転を停止して・・・が後段にも適用されるとなると、田舎の山の中での事故において、公衆電話までテクテク歩いて行かなければならないということになる。
【アリエネェー^^;】
ということで、【直ちに≠現場で】ということがわかる。
今回は目と鼻の先の職場に到着した時点で、事故から10分後には警察に電話をしている。
この通報を「電話では受け付けられない。後日両者揃って出頭して届けること」とした警察の扱いは、「直ちに」をどのように理解しているのであろうか。
もちろん事故直後の現場を保存(証拠保全)することは大切である。
しかし現場から連絡したとしても、どうせ車も移動させてるし、本人も病院へ行くため立ち去った現場にポツリと取り残されることになる。
それと10分後の届出に対しどのような違いがあるのだろうか。
現場からではない事故10分後の通報に対し、そのときに何もしなくてよい(次の日でもよい)という警察の考え方は理不尽だと思うが。

【決して担当してくれた警察官を非難してはいないので誤解のないように】

現場検証その3

2009-12-06 00:23:33 | のほほん日記系
・・・前回からの続き・・・
「ほら、ペダルの傷をあわせるとタイヤ痕が合わないですよね」
「横からぶつかったのならペダルとタイヤ痕が一致します」
「でも、タイヤの痕が距離が足りませんよねぇ」
得意げな警察官。
(私が嫌いじゃないタイプの方だったが)
「あなたが左折ということでツジツマがあうのですよ」
( ̄ー ̄)ニヤリッ 〔あんたは名探偵コナンかぃ〕

『・・・?』

現場検証その4

2009-12-06 00:23:19 | のほほん日記系
「車が左折だったからこういうことが起きるんです」
ほんとに得意満面な警察官さん。
『はぁ・・・』私の理解を超えている。
「左折じゃなかったらペダルとタイヤ痕の距離は一致するはずです」
『そうですねぇ』
得意げなコナンの謎解きが始まった。
「車の向きが左折で少し左を向いていた」
「だから、自転車の前輪が接触し、次にペダルが当たった時は少し自転車が進んだ状態だった」
「車の正面が左折で斜めに向いたところにぶつからないとこんな傷になりません」
「これで距離が短くなるのが説明つきます」
論理的に反論したいが事故の相手もいるのでガマン。
『あのぉ、事故のときはペダルが先に引っかかった感じがしたんですけどぉ』
「でもそれだとタイヤ痕の距離が同じか長くなりますよねぇ」
「私の説明じゃないと痕跡の説明にはならないんです」
『それに、車は左に向きようがないんです』
「それじゃ真直ぐ行ってたんですか!」
「三叉路なのに真っ直ぐどこ向かってたんですか?」
『左折です。左折ですがあの位置じゃ絶対に車は左を向かないんです』
「まぁ、いいでしょう。でもタイヤの痕の説明はわかりましたね」
『・・・^^;』

現場検証その5

2009-12-06 00:23:01 | のほほん日記系
・・・・・その後、現場でお互いの位置確認をした・・・・

「どこで停止をしましたか?車の幅が1.7mだから運転席がここらへん・・・」
『あのぉ、実際に車に乗ってやってみていいですか?』
「あ、気をつけてやってみてください」

『ここですね、ここで止まらないと絶対に道路が見通せないんです』
『だからここを通る車の人は、ここまでジワジワ進むしかないんです』
『で、ここで止まって初めて車が来ていないか確認する必要があるんです』
『その後車が来ていないのを確認してそろりと出た途端にぶつかった!』

「わかりました、ちょっと印を・・・相手さんもこんな位置でいいですか」
相手も同意した位置は、車道からかなり引っ込んだ歩道の途中であり、絶対にハンドルを切ることのない場所なのであった。
『さっき言った、絶対に車方向が直進だったという意味がわかったでしょ』

現場検証の結果
左の歩道上を自転車が時速10kmで進んできており、横道から時速5kmの私の車が出てきて出会い頭にぶつかった。
相手は私の車を認識しており、十分減速したが間に合わなかったとのこと。
車道に転んだので、あわてて歩道側に戻った、幸い車はきていなかったので助かったと。

私の言い分(言わなかったけど)はこうだ。
私が道路を見通せる位置まで出る際には、ジワジワ出ていた。
いつもの高校生の自転車群をやり過ごし、他の自転車もきていないことを左右とも確認した。(この時点では近くにマウンテンバイクを確認していない)
その後、右方向からくる車も全くいないことを確認してツッと出た。
出た、か出ないくらいのタイミングで目の前に自転車があった。
まずガツッという引っかかりの後、少し進んだ車に持ち上げられるように向こう側に押し出されたような感じだった。
その後車道側に自転車が転び、オッサンはゴロリと車道に1回転した。

つまり、
1 自転車はぶつかる直前はともかく、相当なスピードで接近したこと。
2 車が進んでから当たったのではなく、自転車とほとんど隙間の無い間隔でぶつかり、ブレーキの反応分押し出すようになったこと。
3 最初に当たった場所はやはりペダル部分であること。
4 跳ね飛ばされたわけではなく、持ち上げられて転んだ感じからも、ペダルの下がりきった部分が当たり、瞬間自転車が下からすくわれたようになっただろうこと。
5 タイヤ痕の位置の短さは倒れるのを防ぐために、反射的に思い切りハンドルを切ったためだろうこと。(あてがった時に試してみたが、ハンドルを振った位置に合致した。自転車上部を押されたのだったら逆だろうが、下からすくわれるように押されたら車側にハンドルを切らないだろうか)
6 ということは、少し前を素通りしようとしたのではなく、車の前に回りこんだ運転で前をかすめ通ったのではないかと考えている。

私の注意力不足も原因だろう。自転車の相手の危険な運転も原因だと思う。
今回の事故はお互いの運が悪かった結果の産物だと思っている。
相手がもっと大きい怪我で、こっちの運転過失致傷が訴追されたら、私は事故の因果関係を争っているところである。

ちなみに、現場検証の間に、角の金物屋のおじいさんが警察官に一生懸命訴えかけてきた。
【ここは高校生の自転車が無茶な運転をする。長い間住んでいるが、毎月事故が発生している。自動車が大きいから悪くなってしまうが、ほとんど自転車が悪いと思う。自動車が動き出してることがわかってて、その前をかすめるように走り抜けていく。ここは歩道の切れ目に一旦停止と徐行の標識を付けるべきだ】

ちなみに私も警察署で最初に言っている。
【毎日、あそこの交差点は危険すぎると思って通っていました】