外道【げどう】outsider
人の道を外した者。犯罪者。
〔釣りで〕狙った魚ではなく偶然釣れてしまった魚。
夏休み、あわててクレジットの申し込みをした朝。
14時に定期点検に病院へ行く。
「どこか調子悪いとこありますか?」
『時々痛いんですけど、あと、手術後から頻繁に足がつるようになって』
「気のせいです(キッパリ)」
で、前回と同じく、何をしてもいい、病気だったことは忘れて動くように言われ、長い療養生活が終わりを告げた。
さて、釣りにでも行くか。
目標、アジゴ。
目的地は名護屋漁港。
途中で釣具屋により、新しいルアーロッドを、と思ったが、結構高かったので断念。
いつか使おうと思いジグヘッドとワームを購入。
しかし暑い。
そりゃそうだ、日中最高気温であろう15時ごろ。
このところ、連日35度以上の異常な残暑である。
『休みだったので釣りでもと出てきたけど、暑くて夕方まで勝負になりませんね』
「日が暮れてから丁度いいんじゃないですか」
釣り餌を詰めて貰いながら、釣具屋のオバちゃんと時候のあいさつ。
16:30 釣り開始。それにしても日陰でも暑い。
途中、コンビニに寄ったりガソリンを入れたり時間を稼いだが、さすがに到着してしまったのである。
仕掛けを準備していると、サビキが2個しかないことに気づいた。
あり、糸が切れたら帰れってことだな。
やる気なく出かけたので、水汲みバケツもないし、手を拭くタオルもない。
それでも1回の投入で1匹2匹小さなアジゴが釣れていく。
『はぁー、ちっせー。こないだよりマシだけど』
こりゃ、遠投で大きいの釣れる気配が無いな。
南蛮漬けできそうな量が確保できたら引き上げるとするか。
小魚は餌に向かってバシャバシャ跳ねるくらいはいる。
同僚のK川さんが好きだというアブッテカモ(スズメダイ)も、アジゴ2に対し1の割合で釣れる。
『それにしても暑いなぁ』
バシャーーー!
気も無く放り込んだ仕掛けがいきなり引きずり込まれた。
ウキは全く見えなくなり、竿先も大きく曲がってびくともしない。
『おろ、何かに引っかかった』
違った。魚だ。大きいアジかも。
6号のサビキのハリスは0.5号である。
すぐにリールのドラグを緩め、ジージーと音を立てながら魚との格闘。
水面に見えてきたのは丸々太った〔アジとは違う魚〕だった。
『やばい、糸が切れる。ぶっこ抜きは無理』
水面下でさんざん右左に泳がせ、魚を疲れさせておとなしくなった後、50mほど離れた階段に引き寄せた。
水から持ち上げると逃げられるので、エラに指を入れて確保。
『イテテ・・・エラの中のトゲが刺さる』
それでも陸に放り出して・・・『これ何?ハタ?』
「おめでとうございます。ハタです。おいしいです」
仕事場のN山さんに写メールで照会したところ、やはり高級魚ハタだと。
大物、それも超高級魚にこれ以上アジゴを釣る気もなくし納竿。
嫁さんにメール。
『ハタが釣れた。どうやって食べるのがうまいかネットで調べて』
家族分ちょうどの刺身とアラ煮付け。
『さすが高級魚、こんな刺身食べたことが無い』
ちなみにネットで調べたら、天然ハタ1kg1匹5500円、2kg1匹17000円なり。
人の道を外した者。犯罪者。
〔釣りで〕狙った魚ではなく偶然釣れてしまった魚。
夏休み、あわててクレジットの申し込みをした朝。
14時に定期点検に病院へ行く。
「どこか調子悪いとこありますか?」
『時々痛いんですけど、あと、手術後から頻繁に足がつるようになって』
「気のせいです(キッパリ)」
で、前回と同じく、何をしてもいい、病気だったことは忘れて動くように言われ、長い療養生活が終わりを告げた。
さて、釣りにでも行くか。
目標、アジゴ。
目的地は名護屋漁港。
途中で釣具屋により、新しいルアーロッドを、と思ったが、結構高かったので断念。
いつか使おうと思いジグヘッドとワームを購入。
しかし暑い。
そりゃそうだ、日中最高気温であろう15時ごろ。
このところ、連日35度以上の異常な残暑である。
『休みだったので釣りでもと出てきたけど、暑くて夕方まで勝負になりませんね』
「日が暮れてから丁度いいんじゃないですか」
釣り餌を詰めて貰いながら、釣具屋のオバちゃんと時候のあいさつ。
16:30 釣り開始。それにしても日陰でも暑い。
途中、コンビニに寄ったりガソリンを入れたり時間を稼いだが、さすがに到着してしまったのである。
仕掛けを準備していると、サビキが2個しかないことに気づいた。
あり、糸が切れたら帰れってことだな。
やる気なく出かけたので、水汲みバケツもないし、手を拭くタオルもない。
それでも1回の投入で1匹2匹小さなアジゴが釣れていく。
『はぁー、ちっせー。こないだよりマシだけど』
こりゃ、遠投で大きいの釣れる気配が無いな。
南蛮漬けできそうな量が確保できたら引き上げるとするか。
小魚は餌に向かってバシャバシャ跳ねるくらいはいる。
同僚のK川さんが好きだというアブッテカモ(スズメダイ)も、アジゴ2に対し1の割合で釣れる。
『それにしても暑いなぁ』
バシャーーー!
気も無く放り込んだ仕掛けがいきなり引きずり込まれた。
ウキは全く見えなくなり、竿先も大きく曲がってびくともしない。
『おろ、何かに引っかかった』
違った。魚だ。大きいアジかも。
6号のサビキのハリスは0.5号である。
すぐにリールのドラグを緩め、ジージーと音を立てながら魚との格闘。
水面に見えてきたのは丸々太った〔アジとは違う魚〕だった。
『やばい、糸が切れる。ぶっこ抜きは無理』
水面下でさんざん右左に泳がせ、魚を疲れさせておとなしくなった後、50mほど離れた階段に引き寄せた。
水から持ち上げると逃げられるので、エラに指を入れて確保。
『イテテ・・・エラの中のトゲが刺さる』
それでも陸に放り出して・・・『これ何?ハタ?』
「おめでとうございます。ハタです。おいしいです」
仕事場のN山さんに写メールで照会したところ、やはり高級魚ハタだと。
大物、それも超高級魚にこれ以上アジゴを釣る気もなくし納竿。
嫁さんにメール。
『ハタが釣れた。どうやって食べるのがうまいかネットで調べて』
家族分ちょうどの刺身とアラ煮付け。
『さすが高級魚、こんな刺身食べたことが無い』
ちなみにネットで調べたら、天然ハタ1kg1匹5500円、2kg1匹17000円なり。