しげる牧師のブログ

聖書のことばから、エッセイを書いています。
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朝の露 <海が元の状態に>

2024-01-30 | 出エジプト記
「モーセが手を海にむけて伸ばすと、夜明けに海が元の状態に戻った。エジプト人は迫り来る水から逃れようとしたが、主はエジプト人を海のただ中に投げ込まれた。」(出エジプト記14:27新改訳)

想像するだけでこの光景には圧倒される。イスラエル数百万人が、そそり立つダムのような海水の間を通って対岸に渡るまで一昼夜はかかっただろう。そのあいだ、水の壁は少しもくずれなかったのだ。人々は絶壁のような両側の水をおどろきの目で見ながら、急ぎ足で海底を歩いたのではなかろうか。▼ところが、それを見て戦車とともに海底に入ったエジプト軍に向かって、海水は怒涛(どとう)のようにくずれ、おそいかかったのであった。「水は元に戻り、後を追って海に入ったファラオの全軍勢の戦車と騎兵をおおった。残った者は一人もいなかった」(28)。つまり全滅したわけである。▼私たちが救われたというのは、いわばこの世を脱して紅海を渡ったのとおなじだ。しかし誰でもイエス・キリストを信じることなしに天国に入ろうとするなら、エジプト軍のように滅びるしかない。救いとはこんなにも厳粛(げんしゅく)な事実である。