「あなたがたは、自分たちが住んでいたエジプトの地の風習をまねてはならない。また、わたしがあなたがたを導き入れようとしているカナンの地の風習をまねてはならない。彼らの掟(おきて)に従って歩んではならない。」(レビ記18:3新改訳)
ここには、当時のエジプトやカナンで行われていた忌(い)まわしい風習が列挙されている。近親相姦、獣姦、同性愛、人身御供(ひとみごくう)など目をそむけたくなる不道徳行為の一覧表(いちらんひょう)であり、神はイスラエルに対し、これらの行為、風習をきびしく禁じられたのであった。しかし、恐ろしい事実は、ここに記された罪深い風習が現代でも世界各地で行われていることである。▼神は、「その地(約束の地)が、あなたがたを吐き出すことのないようにするためである」(28)と警告(けいこく)されたが、数百年後にはイスラエルもその風習に染(そ)まり、やがて約束の地から吐き出されてしまった。つまり、十字架のあがないにより、罪の力から真に自由にされていなければ、選民といえどもきよい道を歩むことはできなかったのである。私たちは新約におけるキリストの福音がどんなにすばらしいかを、深く心にきざみつけるべきなのだ。