輪違屋糸里 上 浅田 次郎 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る |
天気 花粉はピークに
浅田次郎 著 : 輪違屋糸里(上)
を、読みました。
数えの六つ、天涯孤独になったお糸は、女衒に買われ
京の町の、島原に売られます。
やっとたどり着いた、京のおき屋の釜場
暗い土間に、天上からさす光を見つめながら
母からもらった、名前だけは取り上げないでくれと
お糸は、魂の言葉をつぶやき、糸里という禿(かむろ)となりました。
それから10年、血を吐く程の厳しいお稽古で
磨き上げられたお糸は、天上人の如く美しい芸妓となります。
そんな折、母と、姉と慕っていた音羽太夫が新撰組の前進
壬生浪士組局長、芹沢鴨に無礼打ちにあって死亡するという
事件が起こります。
糸里の運命は、この事件から大きく変化してゆくのです。
音羽が死に際に糸里に残した言葉
「だれも恨まず、御恩だけ胸に刻み」
この言葉が糸里の、これからの人生の道しるべとなるのです。