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東ベルリンから来た女 [DVD] |
クリスティアン・ペツォルト | |
アルバトロス |
東ベルリンから来た女(映画)
を、見ました。
ベルリンの壁が崩壊する9年前。
東ドイツのバルト海に面した小さな町に、東ベルリンから
一人の女医がやってきた。
秘密警察に常に監視されているバルバラは
西側への移住申請をしたために
僻地に左遷され、人間の尊厳を無視した
生活を余儀なくされていた。
誰にも心を開かない構えで、周囲にびくびくして生きているバルバラ
優しく誠実に感じる同僚の医師でさえ
自分を監視する役目を担っている。
彼女はただ、好きな男と一緒にいただけなのに。
彼が、西側の人間だというだけで
全ての自由が奪われる。
そして、苦悩の末に彼女の出す答に衝撃!
この物語の大きなポイントは壁の崩壊が9年後の迫って入るということ。
でも、普通に生きてる市井の人々に、あと9年の我慢だと
わかるはずもなく。
それは、永遠に未来永劫続いてゆく
地獄の人生に感じるのではないかな?
崩壊を予感し始めた頃だからこそ
人々への締め付けは、酷くなっていっていたのかもしれないし。
ちょっと前に見た映画で、凄い映画だったので
なかなか感想が書けなかったのですが
私が一番、強く感じたことは
やっぱり、苦悩の中にいる人は
その世界が人生のすべてと思うだろうと云う事と、
そんな中でも、人間らしさ尊厳を持ち続ける事は
神レベルで、困難だということでした。