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逆回りのお散歩 |
三崎 亜記 | |
集英社 |
三崎亜記 著 : 逆回りのお散歩
を、読みました。
A市はC町との統合を進めている。
そのことにわずかな疑問も持たなかった聡美だったが
高校時代の友人和人との再会で、
この統合(合併)事業の陰に、様々な陰謀が渦巻いていることを知る。
行政vs市民の戦いを軸に
ネット、マスメディア、政治力の
見えない戦争を描き出す。
市役所の職員として勤務していた経歴の著者は
行政の話になると、とても架空とは思えないリアルさがあって
このお話も、そんな面白さが存分に味わえる作品でした。
全てが架空の世界で繰り広げられる三崎ワールドは
単語も独特で、たとえば一般に市町村合併というところを
合併 → 統合
東京 → 首都
西日本 → 西国
地方拠点都市 → 州都
と、言い換えます。
この言い換えは、そのほかの作品にも共通していて
日本なのに、違う国の話を読んでいるような
不思議な気分になります。
やはり、三崎作品魅力的です☆