マチネの終わりに | |
平野 啓一郎 | |
毎日新聞出版 |
平野啓一郎 著 : マチネの終わりに
を、読んだ。
蒔野は38歳のクラッシックギターリスト
少年時代から、才能を欲しいままにし、天才と呼ばれてきた。
そんな蒔野は、ある日パーティーで魅力的な女性と出会う。
2つ年上の洋子は、海外の通信社のジャーナリストで
異なった世界に生きていた2人だったが
2人には、意外な過去のリンクがあり、お互いの心は
急激に接近してゆくのだが。。。
大人の男女のすれ違いを描いた作品。
会った瞬間から、互いに魅力を感じ惹かれてゆくにも関わらず
なかなか重なり合わない2人の人生
相手のことを強く想いながらも
たった数度しか会う事のなかった2人
若さ特有の勢いやエゴは
オトナの思慮深さや思いやりにすり替わり
更に2人の恋路を遅々と進まなくしていた
そんな2人の恋愛をヤキモキしながら読みつつも
闇雲に突っ走らない2人に、破滅を感じる事なく
安心して読んでいる自分がいた。
恋愛に限らず、オトナになってゆくと
何事もこんな風に、激しさを失ってゆくもんんだな〜って
今の自分の生活を見直して、改めて感じた。