Mrs.ベリーのVeryな一日

☆ミセス・ベリーのSmileダイアリー☆エレガントな女性目指してセルフプロデュース中(^v^)

英国王のスピーチ

2012年10月26日 21時49分23秒 | ベリーの感想文(本・映画)
英国王のスピーチ スタンダード・エディション [DVD]
コリン・ファース,ジェフリー・ラッシュ,ヘレナ・ボナム=カーター,ガイ・ピアース,ティモシー・スポール
Happinet(SB)(D)

英国王のスピーチ(オンデマンド)
を、見ました。


英国王ジョージ5世の二男ヨーク公は、幼いころから吃音に悩んでいた

むろん大衆の面前でのスピーチは、何よりも苦痛だった。




というのに、兄が王位を放棄したため王となってしまったヨーク公バーティーは
献身的な妻が見つけ出した、オーストラリア人の吃音矯正の専門家に
出合うのだが、バーティーは吃音という自分自身の生い立ちにかかわる
酷いトラウマと立ち向かわなければならなかった。





とても勇気をもらえる、いわゆる“夢はかなう系”の、映画なんだけど
皆が拍手喝采で王を讃えているスピーチが、
戦争開始のスピーチってのが、ちょっと万歳な気分になれないラストでした。


それと、王妃役のヘレム・ボナムって、ハリーポッターでベラトリックスに扮し
悪の限りをつくしてましたよね(笑)
皆の愛する、シリウス・ブラックの命を奪って、狂喜乱舞してたじゃないですか?

王を勇気づけ、堂々と自信あふれる王に導いていった吃音矯正専門家のローグも
どっかで見たことあるわぁ~???と思っていたら
あれじゃないですか?パイレーツ・オブ・カリビアン呪わた海賊で







タコになっちゃた人でしょ??

そんな脇役たちの以前の作品の強烈なイメージに
見事に邪魔されてしまった、名作でありました(笑)











月と雷

2012年10月25日 14時22分44秒 | ベリーの感想文(本・映画)
月と雷
角田 光代
中央公論新社

 

角田光代 著 : 月と雷
を、読みました。


流転を繰り返す母、直子に連れられて成長した智は
女に不自由することなく、その日暮らしのまま35歳になっていた
幼いころ、智と一年ほど一緒に暮らした同い年の泰子もまた
智とはその後交流もなく、35歳になっていた。
偶然の出会いに、人々は人生のかたちを変えられてゆくのか?


泰子は、幼い頃突如自分の生活に介入してきた
ある親子に、自分の人生を変えられてしまったと感じ大人になりました。
それと同じような考え方を、私もごく最近までしていて
多くの事を、両親や環境のせいにしていたところがあったのだけど
最後に主人公が結論を出したように
私も数年前、偶然の出来事のおおかたは
必然なんだと気が付いて
この本を読んで、「やっぱりそうか・・・・。」と
再確認したような気がしました。
だからと言って、出来事すべてが必然と考えるには
辛すぎる現実があるのも事実なんだけど(たとえば大災害似合うとか)

この本に登場する、流転の母直子は、死ぬ直前に
「何か始まってしまうと、終わらない。」とつぶやきます。
そう、なんでも死ぬまで終わらない。
へタレな私は、始まってしまうと自分が死ぬまで、
何も終わらないというプレッシャーに
時に苛立ち、時にビビり、時に絶望していたのかもしれません。
最近の私が、少し楽に生きられるようになったのは、
終わる事のない流れに、あきらめて身をゆだねる事が
出来るようになったころからかな?

そんな事考えさせられた本でした。







それもまたちいさな光

2012年10月24日 22時10分44秒 | ベリーの感想文(本・映画)
それもまたちいさな光 (文春文庫)
角田 光代
文藝春秋

角田光代 著 : それもまたちいさな光
を、読みました。


デザイン事務所に勤める仁絵は、
朝10時前FMラジオのスイッチを入れる。
日々の生活の中にある、些細などうでもいいことを話し続ける
ラジオ場番組を聞きながら、毎朝仕事を開始する仁絵には、
忘れてしまいたい、思い出したくない恋愛の記憶がある。
そして仁絵をとりまく人々もまた、
日々の生活を必死でこなしながら
切ない恋や想いを抱いていて
儘ならない人生を歩んでいる。
それは、日々どうでもよいことを、
明るくしゃべりつつづけている
ラジオパーソナリティーも同じだった。


TBSラジオの開局周年記念の作品らしく
ラジオに携わる人が読んだら、80%の人は
涙しちゃうだろうな~って、思う作品です。
ほんとにみんな、いろんな思いを抱いて生きているんだろうな。
小さな小さな希望の光に照らされたり、
また、その光を目指したりしながら。






トーク・トゥー・ハー

2012年10月23日 17時14分38秒 | ベリーの感想文(本・映画)
トーク・トゥ・ハー リミテッド・エディション [DVD]
ペドロ・アルモドバル
日活


トーク・トゥー・ハー(オンデマンド)
を、見ました。



ベニグノはぽっちゃり体型、さえない男子。
彼は、4年間ほぼ付っきりでアリシアを看護している。
事故で、植物状態の彼女にぴったりと寄り添い
体を洗い、髪を切り、化粧を施し、そして絶え間なく話しかける。

そんな彼は、彼女か事故に合うほんの数日前に
彼女に一目ぼれをして、数分話したことがあるだけの男だった。




そこにもう一人、植物様態になった患者と男がやってくる。

植物状態の女は女マタドールのリディア。
仕事を通して知り合った、マルコはアリシアの看護を嬉々として行っている
ベニグノに抵抗を感じながらも、少しずつ彼の純真さに引き込まれてゆく。




芸術性が高すぎて、なんだかへんてこな舞踊のシーンから始まるこの映画。
ダンサーが伝えたいのは、人から発するあつい情熱だったり、
行き場のない怒りであったり、どうしようもない孤独であったりするのだろうけど、
見ている方には、簡単に理解できない。
でもこれって人とのつながりに似てるのかもしれないな~と、思いました。
人はみんな、いろんな思いを抱え、もがきながら生きているのだけど
日々の生活の中では、誰しも普通に生きているようにしか見えなくて
その思いは、なかなか通じない。

主人公ベニグノの思考は、一般的にはかなりヤバい傾向にあるから
これを、純愛と言ってしまうのは危ないと思うけど、
深い愛にとらわれて生きるのも、辛いんだなと思いました。












PARIS

2012年10月22日 16時51分45秒 | ベリーの感想文(本・映画)

天気          割と晴れたね




PARIS(オンデマンド)
を、見ました。


ピエールは元ダンサー。
しかし、突然心臓病を告げられ心臓移植を待っている。

姉のエリーズは、看病のため彼のアパートに引っ越してくる。
福祉局で働きながら3人の子供を育てるシングルマザーのエリーズもまた
人知れず孤独と闘っていた。

マルシェの主人、大学教授、セレブなマダム、アフリカらの移民労働者。
パリに住む様々な階層の人々にフォーカスし
それぞれが抱えている不安や、孤独や、虚無など映し出す。


私は、ただ淡々と人々が生きてゆく様を映し出している映画が
好きで、この映画はそんな私にぴったりの映画でした。
この映画の中では、フランスが現在抱えている
若者の失業率の問題などにも触れていて
花の都がスポットライトの陰に隠し持つ
社会問題という影にも触れていた映画でした。
そんな中でも、人々はささやかな愛と希望を求めて
必死で生きている。
どこの国でもおんなじなんですね。