八重山黒木というのは、もうかなり前から入手困難、というより入手「不可能」な状態である。
八重山黒木の三線は、中古なら存在するかも知れないが、これから新たに制作されることなありえないだろう。
ところが、無いと言われるとよけいに欲しくなるのが人情で、それにつけ込む悪徳業者がいる。
東南アジアから木目の良く似た材料を輸入してきて、これが八重山黒木であると言われても、誰にもわからない。棹を作る職人さんでさえもダマされているかもしれない。
よくあるのが、解体された古民家から出てきたなどという話。しかし冷静になって考ると、昔の家にそんな貴重な材料は使っていないと思う。当時もしあったらもうその時点で三線になっている。
柿の木の系統であり、東南アジアの黒檀に比べると軽くて柔らかい「八重山黒木」の「どこが」「どう」良いというのだろうか。良いのは木目の見栄えだけで、肝心の三線としての強度や音の鳴りは劣っている。
そもそも三線というのは、もともと唐(中国)から「三絃」が伝わったのが始まりで、当時から「棹」も「胴」も「皮」も、材料は全て東南アジア産のものを輸入している。三線の絶対条件であるニシキヘビの皮は、そこにしかない。
だから、沖縄産の材料にこだわる必要はないのだが、貧しい当時に作ったのが、沖縄に自生していた硬くて粘りのある「ユシギ」(イスノキ)で作った三線であり、琉球王朝時代の開鐘(ケージョー)と呼ばれる「良く鳴る三線」は、八重山黒木ではなく「ユシギ」製である。
そして、昔も今も三線の一番贅沢な材料は、東南アジア産の黒檀の棹なのだ。
東南アジア産というと、何だか劣っている感じがするが、こと三線の材料に関しては最高級のモノである。
八重山黒木もユシギも、どちらも本物の黒檀の代用品にすぎない。
歴史的に見ても八重山黒木の三線には何の価値もなく、無意味に高額なだけで、まさに「まぼろし」を追い求めているだけなのだ。
八重山黒木の三線は、中古なら存在するかも知れないが、これから新たに制作されることなありえないだろう。
ところが、無いと言われるとよけいに欲しくなるのが人情で、それにつけ込む悪徳業者がいる。
東南アジアから木目の良く似た材料を輸入してきて、これが八重山黒木であると言われても、誰にもわからない。棹を作る職人さんでさえもダマされているかもしれない。
よくあるのが、解体された古民家から出てきたなどという話。しかし冷静になって考ると、昔の家にそんな貴重な材料は使っていないと思う。当時もしあったらもうその時点で三線になっている。
柿の木の系統であり、東南アジアの黒檀に比べると軽くて柔らかい「八重山黒木」の「どこが」「どう」良いというのだろうか。良いのは木目の見栄えだけで、肝心の三線としての強度や音の鳴りは劣っている。
そもそも三線というのは、もともと唐(中国)から「三絃」が伝わったのが始まりで、当時から「棹」も「胴」も「皮」も、材料は全て東南アジア産のものを輸入している。三線の絶対条件であるニシキヘビの皮は、そこにしかない。
だから、沖縄産の材料にこだわる必要はないのだが、貧しい当時に作ったのが、沖縄に自生していた硬くて粘りのある「ユシギ」(イスノキ)で作った三線であり、琉球王朝時代の開鐘(ケージョー)と呼ばれる「良く鳴る三線」は、八重山黒木ではなく「ユシギ」製である。
そして、昔も今も三線の一番贅沢な材料は、東南アジア産の黒檀の棹なのだ。
東南アジア産というと、何だか劣っている感じがするが、こと三線の材料に関しては最高級のモノである。
八重山黒木もユシギも、どちらも本物の黒檀の代用品にすぎない。
歴史的に見ても八重山黒木の三線には何の価値もなく、無意味に高額なだけで、まさに「まぼろし」を追い求めているだけなのだ。