絹糸のしらべ

一絃の琴、きもの、文学etc…日本人のDNAが目を覚ます・・・

一絃琴に、新弟子入門!

2006年01月11日 09時45分36秒 | 一絃琴
やった~~~
ついに新しい方が入門しました

この喜びをなんと表現していいのかわからない

いままで、どうしたらこの琴が日の目を見るのか
さんざん先生と話をしました。
でも、それは、演奏する場所や選曲、コラボレーション等の
ことがほとんどだった。
そして、実際に、演奏はきいても、いざ習うとなると
やはりみなさん、二の足を踏むことに・・・・。

だが、一番のネックは、先生自身がそんなに沢山の人を
教える意欲がなさそうなことでした。
(それって、なに?
広めたいって言ってるのはうそなのか???)
今まで、わたしが知っているだけでも、4,5人は
教えて欲しいという方がおられましたが、
結局、入らずじまいでした。

今回入りたいと言われた方が、わたしの知り合いだったので、
「先生、絶対やる気のないこといわないでくださいね!」と
釘をさしておきましたわ。
(どっちが弟子かわかんないや・・・)
指導者が少ないのだから、
もっと使命感を持って欲しいです。
(三重県では北にうちの先生、南に尼さんの先生の二人しか
いらっしゃらないのですから)

とりあえず、40代(わたし)50代(新人と古株の人)
60代二人、となり、新しい出発です。
うれしいなぁ~~~~

やっと、学校始まる・・・

2006年01月10日 17時03分02秒 | 一絃琴
今日からやっと小学校もはじまり、
ラグビーづけの長男も、大学のある北の国に帰っていった。
(ん?帰るのはこっちかな?)

そして一絃琴のお稽古も今日が初日。
でも年末年始と子どもや夫がいるとなかなか練習が
できなかったから悲惨な音色。(言い訳)

お稽古は、月2回(しかない)。
どこの教室も判で押したようにこの回数。
隔週で、「伝承」などと言えないだろう・・などとは
先生には言えないです、ハイ。

ほんとにみんな真剣なのか?
手慰みにしか考えてないのでは。先生も生徒も。
その割には、この琴が「選ばれし者」だけが継ぐのだ、
みたいな変な選民意識あり・・・・

聴いてくれる人の共感が得られないような音楽は
きっと「音楽」とは言えないでしょう。
「しみじみする」とか「悲しくて、のちにキモチがすっきりする」
などでもいいから、聴くひとに何かしら訴えるものがなかったら
この琴が滅びても仕方ない、などと考えたりする。

いずれにしても、一曲千回といわれているので
日々精進ですわ~~、それしかない。
(まだ序の口と先生に言われた弟子より)

ひじが痛い話

2006年01月09日 21時48分26秒 | 一絃琴
先月半ばくらいから、どうも右ひじが痛くて…。
年末の大掃除が原因?それほど力入れてないし。
まっすぐの方向の力仕事は大丈夫なのに
洗顔などの横向きに力のかかるとき痛む。

はじめは、テニス肘ならぬ「布団肘」といって
笑っていたが、なかなか良くならないので
笑えなくなってきた。
一絃琴を弾いても痛い。
無理に肘をねじった形になっているからよけいである。
「一絃琴エルボー」!?
笑えないなあ…
演奏会も近いのに。

シップして着物
匂い袋の代わりか

もともとは男性が弾いていた

2006年01月06日 14時36分34秒 | 一絃琴
坂本竜馬の好きな人や、幕末の歴史に興味のある方なら
ご存知だと思いますが、一絃琴はもともと男性の間で
広まりました。(いわゆる文人墨客)
もっと時代をさかのぼると長いお話になります。

江戸末期から明治にかけて隆盛をきわめたと
言われていて、坂本竜馬も、三つ折の一絃琴を
風呂敷きに巻いて背中にしょって上京したそうです。

思想的に幕末の王政復古主義に利用されたという説も
ありますが、わたしは、どちらかというと
一本しか弦がなくて、無骨な武士たちにも扱いやすい
歌の伴奏の楽器だったのではないかと
勝手に考えています。

お酒を飲んで、ほろ酔い気分で和歌を口ずさみ
即興で伴奏をつけたりしたのではないかと
想像するのは面白いです。(作曲者不詳の曲も多い)
こういう解釈をすると、一絃琴の研究者の方から
たぶんお叱りを受けると思います・・・。

そののち、時代が下って、
この琴の精神性云々が強くいわれるようになり
一般の感覚から遠ざかったものになっていった
ようです。
この琴のもつ、魂の傷を癒すような特性を思うと
実に残念なことです。

今演奏するのは高齢の女性が圧倒的に多く
男性の方は本当に少ないです。
もともと作詞作曲演奏と、皆男性だったわけで
現代でも、男性の方にぜひ習ってもらいたいなと
思ったりします。
なよなよ、きらびやかではなく、
朴訥な琴の雰囲気が、男性によく合うような
気がするのです。

一絃琴の実際の音

2006年01月06日 14時01分04秒 | 一絃琴
CDとかPCの試聴ではなく、実際に生の音を
聞く機会というのは、あまり、というか
ほとんどないのではないでしょうか。

一絃琴は、一枚の板に過ぎず(板琴ともいう)
共鳴するのは琴台だけです。
ですから、三味線(三弦)や筝に比して
音が小さいですね。(弾き手でもまた違いますが)
糸のよりは琵琶の糸に近いと言われています。(絹です)
ですから、音色が琵琶と三味線の間?のような感じを
受けます。
また、演奏する場所によっても
びっくりするほど音色が違うときがあります。

海外の偏狭の地の民族楽器の本当の音色が
わたしたちにわからないように、
一絃琴も滅多に日の目を見ないので、
本当はどんな音色なのか認知されていなくて、
たまたま耳にした音(あるいはその演奏)を聞いて
ああ、そういうものなんだと思われてしまいそうで
ある意味、こわいですね。

わたしの親戚などは、演奏会にはきてくれますが
「なんでそんな辛気臭いもの習ってるの?」とか
「もっと華やかなの習えば?」とかって
言ってくれます。

こういっちゃなんですが
わたしの年代で(40代)で「若手」になって
しまうということが(つまり本物の若手が弾かない)
一絃琴が認知されない要因のひとつかも
しれません。

あけましておめでとうございます

2006年01月01日 00時52分43秒 | 一絃琴
「須賀」(一絃琴古曲より)詞 眞鍋豊平
  
  菅(すが)の根の 長きためしを ひくぞうれしき
   
  《訳》菅の根のように、長く栄えるその証として
     ここにこうしてすがすがしい気持ちで、
     琴を弾くのはうれしいことだ。

「須賀」は、寿ぎと清めの意味をもっているそうです。
新しい年を迎え、みなさまに良きことがありますように。
今年もよろしくお願いいたします。      

はああ~、ちょっと一息・・・

2005年12月31日 16時06分40秒 | 一絃琴
うう~~、買い物、掃除と疲れまする
でも、まだまだ、おせち三段重が待っているぞ

今年も長男がラグビー合宿でいないので、
あまりたくさんつくらなくても良いのですが
それって、ちょっとさみしいかな。
「この家は、慢性的食糧難
「アフリカのアリみたいに食い尽くす者がいるからだ
などと言い合っていた頃がなつかしいです。

新年明けると、また演奏会があるので練習せねば…
今度は時間が短く、独奏はないから気楽です。
4人で2曲、8人くらいで1曲です。
調弦器を使って弦を合わせているのに、
音が合わないままに、始まってしまうのは何故なんでしょう!
(だれかとめて~~、合うまで始めないで~~)
来年こそ、音を合わせてから、演奏をはじめたいものです。

では、みなさま、良いお年をお迎えくださいませ

呂菅

2005年12月28日 10時57分52秒 | 一絃琴
これは、「ろかん」です。
一絃琴を弾くときの「つめ」です。

長いほうを左手の中指に、
短いほうを右手の人差し指に嵌めて弾きます。

この素材は象牙ですが、
入門したての頃はプラスチックのものを使っていました。
最初はやはり、ギリギリして呂管に傷をつけてしまいますので…。
(そうなると、音が聞き苦しくなります)

昔は、竹のものだったらしいです。
つまり竹を二つに切ってつかっていたのですね。

琴に出会った日

2005年12月23日 21時07分27秒 | 一絃琴
私が一絃琴を習い始めてまだ2年とちょっとしか経っていない。

そもそもこの楽器のことは何もしらなかった。
テレビ番組も、土佐の方言に特徴があったので
面白いから「ながら視聴」していたにすぎなかった。
だから、演奏のところも聞き流していたし、
細工のある琴を写す場面もぼんやり見ていただけだった。


あるとき、ふと、「一絃琴」ってどんなものだったっけ?と
インターネットで検索した。
HPをもっているところは、3つだった。
その中のひとつ、「須磨琴保存会」の琴の写真を見て
日本にこんな楽器があったのか!ととても驚きまた
こんな奥ゆかしい姿のものを自分も弾いてみたいと強く思ったのだった。

しかし…
残念ながら、この琴は今弾き手が非常に少なく、
指導者も、限られた地域にしかいない。
インターネットなどで探しても近所には教室が見当たらない。

「縁がないのかなあ」などと思い、半年ほど過ぎた頃
意外にもすぐ近くに、先生がいらっしゃった。
初めてお弟子さんたちの発表会にいったときの衝撃を
忘れることはないだろう。

一絃琴は、楽器演奏ではなく、「うたい」にあわせて琴を弾く
いわば「弾き歌い」なのだった。
もちろん、女性は着物、男性は袴姿だった。

そのとき、おおげさかもしれないが、
自分は何が何でもこれを習うのだ!と
強くこころに決めたのだった。



一絃琴

2005年12月22日 16時05分26秒 | 一絃琴
やっと、画像をアップできました。
これで、本題にはいれるかな…

これは「一絃琴」です。
何年か前、田中美里さんがテレビで主演した「一絃の琴」に
でてきたものと同種のものです。
宮尾登美子の原作で、その中では美しい細工をほどこした琴も
出てきました。(現代のものにはほとんどないと思います)

一弦琴というと、ベトナムに「ダンバウ」というのがありますが
世界各地に(形は多少違っても)在ると思われます。

左のほうに写っている白い「呂管」というつめを指にはめて弾きます。