七つの人形の恋物語 (海外ライブラリー)ポール ギャリコ王国社このアイテムの詳細を見る |
装丁が少し違うものだが、図書館で閉架になっているのを出してもらって読んだ。
この物語は映画化されたようだし、どこかで聞いたことがあるように
感じるかもしれない。しかし原作の迫力はさすがと思う。(翻訳だけど)
ポール・ギャリコの世界は決して子ども向きといえない。
どちらかといえば、苦しみ傷ついてぼろきれのようになった大人への
子守唄のようなものだ。
「まぼろしのトマシーナ」「さすらいのジェニー」とか昔読んだ。
ファンタジーは現実からの逃避ではない。
人間の真実はファンタジーのようにきらきらと美しくまた暖かいものだと
いうことを精一杯のことばで教えてくれる。
「生きていれば、生きてさえいれば、きっといいことが訪れる」
そんな気持ちになれる本です。