映画感想(ネタバレもあったり)

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映画『浅田家!』ネタバレあり

2020-10-20 | ネタバレあり
中野量太監督作はどういうわけだか、
俳優の演技が素晴らしい。

今回もみんな素晴らしいし、
とくに渡辺真起子と北村 有起哉、すごかったですね。。

渡辺真起子は『37セカンズ』と合わせて助演女優賞かっさらっていきそうなんですが、、
残念ながら今年の助演女優賞は『生きちゃった』の大島優子が一つ残らず獲っちゃうんです。。決定なんです。。


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さて。
中野量太監督作は、

『湯を沸かすほどの熱い愛』125分。
『長いお別れ』127分。

と、長い。
まぁ情報量が多いので仕方ないなとは思っていました。

『湯を…』の松坂桃李いらねぇんじゃねえかと思うんですが、
やっぱ松坂桃李の演技がすごいので
必要な気がしちゃう。

『長い…』もだらだらやってたわけではなく、ちょっとおかしいくらいにシーンをサッサと切り上げてたし、
コメディでリズムも作っていて、
それでも127分なので、ま、しゃあないのかなと思ってました。


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ただ、今回は、、、、、理由なくだらだらと長い。。

ひとつひとつのシーンのキレが悪い。。
まだ序盤なのに終盤くらいのねっとりしたテンポなのできつかった。。

家族写真を撮りはじめるまでの話が長い長い。。。

なんかずっとねっとりねば〜っとしたテンポでした。。


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ギャグも正直そんなにウケてなかったですよ。。。
イントロはほんと寒かった。。。

一人で観に行ってたら帰ってましたよ。。
連れがいたんでね。帰れなかったけど。

子役の演技も寒かったし、
「コメディでございます」っていう音楽もほんと寒かった。。
 
ギャグが滑った時の劇場の空気ってほんと辛いので、、
やめていただきたい。。。


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主役のキャラクターが結構クズなのに、、、
周りの全員が彼にひたすら優しい。

ただただ猶予を与えられて、
ただただ許容されていく。。


俳優さんたちの演技がそれぞれ素晴らしいし、
エピソードがそれぞれ良い話ではあるし
東日本大震災の写真修復ボランティアの話も出てくるわけだから

なんか全体的に良い話のような空気が出てるけど、、

なんかずっとフワフワしてるような、、核心を掴めてない感じありました。


その自信のなさが、音楽のうるささや、演出の臭さを生み出してたんですかね。。



**



ラストネタバレは以下に。


冒頭でお父さんの通夜から始まりまして、
終盤でお父さんが半身不随になったりもして
ラストでまたお父さんの通夜の場面に戻ります。
たぶんギャグなんだろうなと思ってはいたけど
ほんとにギャグで、、
お父さんは死んでなくて
通夜の場面を再現して「浅田家」の写真撮影のシーンでした、というオチ。。。
全然笑い起きてなかったですよ。。
その前までに全然観客の気持ちをつかめてなかったから、なんだよ茶番かよって感じで、ほんとシラ〜っとした空気が流れました。。。
で、エンドロール。
浅田家の写真が一枚一枚また表示されるんですが、、もうすでにそれぞれ3回ずつくらい観てますから。。。いまさら何を思えばいいの??
ここはホントの浅田家の写真でしょうよ。。
ご本人の写真でしょうよ。。
「あ、ほんとだったんだ!」ってのが感動になっただろうし
その再現度の高さに感心もしたはずなのに、、
何回も観た俳優たちの再現写真をまた見せられても。。。
あと、根本的に
俳優さんたちが消防士になったり、極道になったりするのって、面白くないんですよ。
それが俳優の普通の仕事だから。
素人の一般人がレーサーになったり、泥棒に扮してるのが、バカバカしくて、でもそれを家族みんなでやってるとこに感動があるわけでしょ。。
エンドロールは絶対ご本人たちの写真でしょうよ。。
ご本人写真を一枚も出さないのなら何かしら意思があるのかなぁと慮れたかもしれないけど、
なぜか一枚だけ、病院の写真だけ最後に表示されて、、
中途半端。。。
いやはやいやはや、、、、残念しました。。。


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