1917
上映日:2020年02月14日 / 製作国:アメリカイギリス / 上映時間:110分
ジャンル:ドラマ戦争
照明弾のシーンは素っっっっっっっっ晴らしいですね。
闇の中で、照らされることの恐怖。
強烈な光に晒される恐怖。
影がグォーっと大きく動いて、映っているもの全部が悪魔のように見える。
このシーンだけでも観る価値ある。
ていうか映画館で観とかないとね。
***
これの前に
『彼らは生きていた THEY SHALL NOT GROW OLD』https://filmarks.com/movies/81845
を観てしまったのは失敗だったなぁ。。。
どちらも西部戦線の地獄を描いているけど、
『彼らは…』は実際の映像や写真、そして帰還兵のインタビューのみで作っている。
そのソリッドさと比較すると
『1917 …』は情報過多でテレビドラマ『JIN-仁-』観てるみたいだった。。。
『1917 …』観た方は『彼らは生きていた THEY SHALL NOT GROW OLD』をぜひ。
すごいので。。。
***
音楽うるさいね。。
はい、ここからスリリングパートです
ドキドキしてね!死人でるかもよ!
さて、打って変わってほっこりパートです。
人間性感じてね!
とかなんとか言いつつ激戦パート始まり!
で、ラストはチェロで泣かせます♪ハンカチどうぞ〜
ってのがうるさい。。
それはこっちが判断するからっ
(同作曲家の『キルトに綴る愛』は素晴らしいスコアですよ)
***
カメラもグリグリ回ってうっとおしい。。
カメラに存在感があり過ぎて「これは映画です」感が増しちゃう。
「あ、今真っ暗になったここでカットだな」とか
「この岩、CGか。じゃここでカットね」とか意識しちゃう。
全然没入できなかった。。
もっとうまくワンカット風にできたはずです。
***
「うわぁすごい没入感ある〜!」って楽しめる若い人を劇場に呼び込んで
席に座らせて
死屍累々の西部戦線地獄を見せつける、というのが目的なら成功していますよ。
若い人に「戦争は地獄だ」と教え続ける義務がありますからね。
***
説明台詞も多いですね。
2人しかいないのにすんごい喋るから
観客のためにわかりやすく喋ってんだなぁって思っちゃう。
ネタバレは以下に。
ブレイクが亡くなってスコが1人で進み始めると、途端に面白さがアップしますね。
もっと1人のシーンが多かったら良かったなぁ。
フランス美女パートはいらなかったかなぁ。。
いくらイギリス軍の兵士っつっても、彼女にとってはどっちにしても恐怖のはずですよ。
このラブ要素入れました感はだいぶ良くない。
たまにワープしますね。
全然いいんですけど。
前線と野外病院があんなに近いわけない。
ワープ。
ブレイクが死んだあとも急に仲間のイギリス軍ゾロゾロが出てくる。
ワープ。
ワンカットにするためにはしょうがない。
ワンカットが売りの映画だから。
ベネカンが出るなんて全く知らなかったので、ラスボスとして出てきたときは拍手しそうになりました。
ただまぁここでも突如叙情的なセリフを喋り始めますね。。
やる気満々だったを急に攻撃中止されられたのに、数十秒後には初めてあったスコに心情吐露し始めるもんね。。
製作費1億ドルかけてるんでね。
わかりやすい映画にしないと。。
3億ドルは稼がないと!
あと1億6000万ドル!
頑張って!
どうせ途中でワープするのなら、兵隊に志願するところからやって欲しかったなぁ。
「兵隊に志願しない男は臆病者扱いされて笑われる」という空気の中で、どういう戦争なのかも分からずに、扇動されて、若者たちがノリノリで志願しちゃう。
そんで、訳もわからず訓練受けて、「あ、マジか」と気づいた時にはもう西部戦線に送り込まれてる、という流れが欲しかった。
イントロの、牧歌的な芝生の風景からトボトボ歩いてるうちに塹壕がどんどん深くなっていく、というシーンがそれに当たるんだろうけど、
これ以降の情報過多さに比べると、ここは流石に説明不足では?
戦争って意外とぬる〜っと始まっちゃうってのが本当の恐怖なのに。
それを若い人に教えとかないと、またぬる〜っと戦争行かされるよ。。
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