FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

レッスン日記~5月18日@パンプ2~R君

2007-05-20 20:04:18 | クライミングレッスン報告
R君の2回目のレッスン。中学3年の受験生なので、塾だの修学旅行だの、なかなか忙しい。
その中を縫ってのクライミング。よくがんばっている。勉強もきちんと取り組んでいるようだ。

何かひとつをきちんと取り組むようになると、不思議とその他のこともがんばれる。気持が充実し、前向きになれるせいかも知れない。
また、向上するにはどういう手続きを踏んだらよいのかとか、地道な努力がいかに大切か、といったことも学ぶことが出来るのだろう。

そういう意味で、クライミングをうまく生活に取り込んでくれているR君はなかなか頼もしい。

さて、パンプでトレーニングするのは初めてである上に最近メインの「ツナミ」が変わったので、始めの1時間はトレーニングに使えるルートのリサーチ。11後半をどんどんオンサイトトライしてもらう。

残りの1時間でトレーニングのさわり。パンプは変化にとんだルートである上に壁も大きいので、トレーニング効果は絶大だ。

R君、今日は1回も落ちなかった。
ついついレッスンが長びいてしまい、帰るのが遅くなってしまったね。あとで聞いたら酔っ払いの集団に遭遇して驚いたとのこと。男の子といってもまだ中学生。今度からは気をつけます。


pump2・キッズタイム~5月18日~

2007-05-20 19:43:22 | クライミングレッスン報告
今日はスタッフ2人で臨む。

もうひとりのスタッフKはなかなかの子ども好きで、子どもたちにも好かれるタイプ。
久々の彼の登場に、子どもたちは大喜び。

キッズタイムに来たばかりでまだ慣れていない女の子は、グループの中に入りきれないようだったので私がフォローする。
彼女はぐんぐん上手くなっている。瞬発力を発揮するような動きはやはり苦手のようだが、重心を落とした動きや自分のバランスにあった動きはみるみる出来るようになってきた。
いつもながら子どもたちの能力には驚かされる。

ルートの時間になり、「やりたくない」と言う子も数人いたが、結局全員ルートをやることに成功。
ルートの楽しさは、離れてしまうとわからなくなってしまうから、なるびく毎回チャレンジしてくれると嬉しいな

Kの発案で、最後は全員でどれだけ壁のなかにいられるかゲーム。負けた人が罰ゲームなのだそうだ。トレーニング効果もあって、なかなか良いね。
ただ、罰ゲームというよりももっとポジティヴに、勝った人が「エッヘン」となれるような賞を考えると更に良いように思った。


スクール@ビッグロック~5月16日~

2007-05-20 19:21:05 | クライミングレッスン報告
5月の2回目のメンバーはマイマイ、たっくん、カエデ、ayaの4人。

マイマイ、「今日は登る気満々だよ!」
テープ課題をやさしいものから順に降りずにアップとクライムダウンを繰り返し、どこまで行けるか、という「スタミナ」。今日は黄色/まで進めた。
課題にもどんどんチャレンジし、言ってたとおりよく登ったね

たっくんは懸案の8の字結びをとうとうクリア!やったね

ayaはだれも出来なかったスラブの課題をひとり完登。力もあるし、上手くなるなぁ。あとは、もう少し刺激を受ける環境に置かれるようになると「化ける」かもしれない

そして今日特筆すべきはカエデである。最近あまりやる気が出なかったようだったが、「スパイダーマン」のまねを壁の中でして遊んでいるうちに体勢作りを学んだのか、見違えるようなクライミングを見せた。クロスムーヴ、デットポイント、ガストン、全て今日一日でクリアしたテクニックだ。私がびっくり子どもって面白いなぁ・・・


5月のアウトドア定期便~幕岩~

2007-05-16 23:24:14 | クライミングレッスン報告
先月に引き続き、今月のアウトドアも幕岩だ。

今回のメンバーはアウトドア常連のあゆみちゃんに加え、前回に引き続いてのS君と初お目見えのMiちゃん。Miちゃんはいつもはpump1で登っている。

なんと全員4年生。実力も同じくらい。ということでいきなりてんとうむしロックの「イット・ウォント・ビロング」9+でアップ。
一応1便目はアップなのでトップロープ。初参加のMiちゃんはまだ外岩にあまり慣れていないので登る前は「怖いよ~」。怖かったら途中で降りても良い?なんて言っていたのに、一度ルートに取り付くやさっきのぼやきは何処へやら、集中して一撃でトップまで抜けてしまった。

で、次はリードでチャレンジ。せっかくみんなリードができるんだもん、リードで登った充実感を味わってほしいなぁ。みんなには丁度良いくらいの難しさだと思うよ。

さすが粒揃いの3人組。全員問題なくクリアだ。最後のハング部分がちょっと悪いけど、トップロープでのリハーサルをよく踏まえて上手く処理していた。

桃源郷へ移動してお昼ご飯。お天気も良く、暖かくて気持良い。
3人はまだちょっとお互いよそ行きの顔だ。



午後はフィックスロープを上がって「アリババの岩場」へ。
ちょっとアスレチック気分のアプローチで、子どもたちは大喜び。
エリアに着いたら岩の上に蛇の抜け殻を発見
目のあとまで残るほど綺麗に脱いであった。
これまた子どもたち大はしゃぎだ。



このエリアはあゆみちゃんのリクエスト。
以前来た時に「アリババ」10bに挑戦。上部の遠いアンダーがどうしても取れず、隣の「アン」9+の上部に合流して抜けていた。名付けて「アンババ」。10aくらいかな?
彼女はこれをもう一度やりたかったのだ。トップロープでレッドポイントできたら、リードも考えてみよっかな・・・

で、トップバッターで取り付く。ホールドが細かい上に遠い。「ウエーン・・・」と泣きが入りそうになった時、S君が低い声で「がんばれがんばれ~
なんだかあんまり気合の入らない応援歌だったけれど、これのおかげでレッドポイント成功

次はS君。彼は気合で「アリババ」に突入。持ち前の粘り強さを発揮して、遠いアンダーの核心をテンションせずに何度もトライ。そしてついにアンダーから体を引き上げ、オンサイトしたのだった。お見事~

最後はMiちゃん。細かいホールドにちょっとびっくりしたようだ。「手がいたい・・・」と言いながら決して諦めない。上部は「アン」に抜けて、「アンババ」オンサイト。いやぁ、岩に慣れていないのに大したものです。

下ではおじ様クライマー達が大喝采子どもたちの見事なクライミングに驚いていた。

渾身のクライミングをした3人に、「リードでやってみたい人いる?」って聞いてみたけど、し~んとしていたので、桃源郷の簡単なルートをリードして終わることにした。


桃源郷は混んでいた。で、空きそうな「washing」にヌンチャクをかける。あゆみちゃんがまずリードでトライ。残りの2人は初めて触るルートなので、トップロープで様子を見てみる。S君は途中で両手を放すパフォーマンス。余裕だね。

みんなに「リードする?」って聞いたら今度は「する~
この頃には3人ともすっかり意気投合。近くにいた尺取虫を虐待したり、木に登ったり女の子が2人もいるはずなんだけどなぁ~



最後にあゆみちゃんが回収に行く。


今日のクライミングはここまで。「時間まで遊びた~い」というので、片付けして周りのゴミを拾った人から下で遊んでいてもらう。
バトミントンをしたり、おたまじゃくしを大量に捕獲したりと大張り切りの3人だった。

駅から車で送り迎えをしてくださったMiちゃんのご両親、そしてロープやギアをいつも貸してくださっているあゆみちゃんのご両親、本当にありがとうございます。
でも、子どもたちは楽しんでいたようで、良かったですね




レッスン日記~5月12日@ビッグロック~ユイちゃん

2007-05-14 23:33:14 | クライミングレッスン報告
ユイちゃんの久しぶりのインドアでのレッスン。

私の立場からすると、クライミングへの取り組み方やクライミングによって得られることを彼女に伝える貴重な時間でもある。

日頃の環境の中で、身近にいる大人がもっている価値観が子どもに与える影響は大きい。それは教師時代にいやというほど思い知らされたことだ。

上達していく過程を大切に、何を子どもたちに学んで欲しいのか、を周囲の大人たちは常に明確に認識しておく必要がある。コンペへの参加もそうした視点の中で行ってこそ、意義があるだろう。

しかし、これを伝えるには時間がかかる。口で説明するべき事柄ではないからだ。子どもたちに接する上でいつもこちらがそういう視点を欠かさないようにしていき、何かの折にそれを伝える以外ない。

前回やっと登れた課題や、昨日やっと登れたという課題を今日は再度登ってもらった。どの課題もクリアできて彼女も私も大喜び。進歩した喜びはできる限り鮮明に記憶してもらいたい。今後必ず訪れる「壁」を突破するためにも。

ユイちゃんは自分のペースで一歩一歩、着実に進歩している。他人に影響されることなく、その彼女自身の歩みをしっかりと続けていってもらいたい。
純粋にクライミングの上達を嬉しい、と感じる心を保ちながら。