FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

ビッグロックスクール・1月②

2008-02-18 23:18:24 | クライミングレッスン報告
1月23日のスクール。
この日はタイちゃん、しゅんくん、カエデの年下3人組。

寒いのでウォーミングアップは綱引きや足ジャンケンで体を温めてから

タイちゃんは年長サンと一番年下ながら体も大きく体力もある。
赤のテープ課題を5つとルートもスラブの5.7を登って早々と「うさぎ」合格

しゅんくんは垂壁の赤×がどうしても出来ない。
何度も何度もチャレンジするのだが、最後の遠い一手が出せないのだ
ちょっと怖いんだね
アンダーに体を預けてを伸ばしていくことが、どうしてもできない。
手がプルプルして、汗でヌルヌルしてくる。
でも、そこで諦めるのが悔しいからずっと粘る。顔を真っ赤にして頑張るけど、
今日はどうしても最後の一手が出せなかった。

カエデが変わってきた。まず、前向きに頑張るようなった。
以前は割りと諦めが早かったけど、そしてすぐに遊んでいたけど、
近頃はひとりで黙々と頑張る姿を見かけるようになった
この子は「やる気」が出ると上手くなる、と思っていたけどそろそろ第一段階の脱皮かな
他の子の応援も良くしていた。
ルートは前回より一手上に進む。完登も間近だね



インドアレッスン~yuiちゃんファミリー~1月20日

2008-02-11 23:40:36 | クライミングレッスン報告
月2回のスクールのほか、月1回ファミリーでレッスンを受けに来てくれているyuiちゃん。
計月3回はクライミングする機会を得るようになって、ムーヴが身につきスムーズな動きができるようになってきた。
もともとセンスが良いので、動き方のパターンが身につけばグンと伸びることだろう

さて、パンプでのレッスンは今日で3回め。

まずはボルダー。
ピンク課題をなるべくたくさん登る。
登ってはスタンプを押し。まるでスタンプラリーだ。

ピンクから白課題までは基本的な動きなので、どんどん進む。
どんどん進むと楽しいね
行き詰ったときが問題だけれど、ビッグロックであれだけ頑張れたのだから大丈夫だろう

ルートは、まずはダイヤモンドで前回の復習。
今日はパパとママ、2人のビレイで登る。
ご両親はお互いに組んで登ることも体験。

次に前回の約束だったギャラリー。
高さが怖いyuiちゃん。実力的には楽勝で行けるはず。
前回パパもママも登ったのだから、今回はyuiちゃんの番だよ

予想通りトップまでスムーズな動きで登りきった
降りてきた彼女の顔はちょっとばかり青ざめていたけど

一年前は、全く登ることのできなかったパンプのルート。
上手になってるよ







ユースチームのオーストリア合宿 所感1 ~インスブルック~

2008-02-10 21:03:12 | クライミングレッスン報告
かつて「パフォーマンスロッククライミング」という本が出たとき、ジムでトレーニングするクライマーの姿を良く見かけたが、いつの間にか消滅。
登っているだけで十分トレーニングになる、という空気は日本には根強い。
それはコンペに出ているクライマーにおいても多くの場合例外ではないようだし、ジュニアの選手においても、その多くは同様だろう。

昨年、今年と2年続けてオーストリアに行く機会を与えていただき、その中で最も印象に残った点。それはコンペに出るジュニア選手は、はっきりとアスリートとしての生活が要請されている、という点であった。

選手たちは週に5日、ハードなトレーニングメニューをこなし、そのうち2日は学校が始まる前に朝練をこなす。

インスブルックでトレーニングしている子どもたち(D.ラマ君などもその一人)の多くは地元のスポーツギムナジウム(14歳から5年間の学校)に通っているが、学校は学業不振の選手については協会と連絡を取って競技会への参加を認めさせない場合もあるため、生徒たちは学校生活もきちんと送らなければならない。
あるスポーツで目覚しい活躍をしている選手でも、学業への甘えを学校は許さない。学業および学校生活と選手生活の両立。それを彼らはしっかりとこなさなくてはならないのだ。

クライミングの指導をしているライニ氏は子どもたち一人一人の生活のほぼ全てを把握。
彼らの一年間の出場コンペにあわせて年間のトレーニング計画を個別に立て、その年間計画に沿って日々のトレーニングメニューまでを緻密にスケジューリングする。
それには大まかな方法論が援用されるが一様ではなく、あくまで個別な対応がなされている。
トレーニングの内容はかなり激しい。
なので、選手が怪我やバーンアウトすることなくトレーニングをこなしていけるよう、個々の選手のモチベーションや私生活での精神状態、発育の状態など、実に注意深く観察・把握した上でトレーニングを実施している点が印象的であった。

さて、具体的なトレーニング内容であるが、はっきり言ってさほど目新しいものではない。部分的には私たち自身も経験したり、見たり聞いたりしたものがほとんどだと思う。
では何が違うのか?
取り組む姿勢である。
彼らは、実に真摯に、真剣にトレーニングと向き合っている。
コンペに出る選手はアスリートであり、インドアはあくまでトレーニングの場。彼らはトレーニングとクライミングを、しっかりと区分けして認識していた。

日本の場合、こうした姿勢は希薄であるように思われる。
クライミングはクライミング。インドアでもアウトドアでも何度も何度もテンションし、ムーヴを固めてレッドポイントをする。それがトレーニングになるのだ、と思っている。
インスブルックでは、まず今の自分のレベルを知ることからトレーニングはスタートする。
何度も何度もテンションするようなら、それは自分のレベルを正確に把握できていない証拠だ。

ジュニアのクライマーにとって、こうした姿勢でクライミングと取り組むことは大変有意義なことである、と私は考える。
まず今の自分を理解し、受け入れた上で真剣にトレーニングし、生活も律する。
それによって自分が強いクライマーとして成長していることが認識出来る瞬間が来る。
努力も才能のひとつであることを理解する。
こういったことを他のスポーツと同様、クライミングにおいても体感することが出来るのだ。
この経験によって得た自信はジュニアの選手にとって一生の宝となるだろう。

アスリートとしての意識の導入。こうした取り組みの姿勢が彼らを強くしているのだ、と私は思う。


リードクラスレッスン~ビッグロックチーム1月②~

2008-02-03 19:36:36 | クライミングレッスン報告
前回のレベルチェックでぼろぼろになってしまった2人。
今日はストレスなくリードクライミングをしてもらうために負荷を落とすことにする。
アップはトップロープで5.9から始め、前回比較的元気だったあゆみちゃんはずっとトライしているルーフの10dを、
たぐり落ちして空を飛んだユイちゃんは限界より1グレード下をピークにする。

トップロープの時には良かったのだが、リードになったとたんに異変が。
ユイちゃんがまずぎこちない。
メイン壁に移ったとたん、「なんだかリードが怖い・・・
やはり恐れていたことが
今メイン壁にある一番やさしい赤■10a/bを登るが、力が入ってしまいガチガチに。
あゆみちゃんにもその空気が伝播したのか、10cをトライするものの動きが悪く5回もテンションが入る。

次にユイの番。
もう一度さっき登った10a/bを登ることにする。が、テンションが入ってしまった。

あゆみちゃんの番。目標のルーフの10d。
「がんばる」と言って取り付いたのだが、いつもの核心のずっと下で挙動不審。
そこでテンション。どうにか核心まで行ったものの抜けられなかった。

このままではまずい。
で、100度壁に戻り、トップロープで10cのオンサイト。
コンペ風にすることにする。
2人とも大喜びで取り組む。
ただ、ユイちゃんはトップロープになってもまだ怖がっているようで、
悪いムーヴが入ると動けなくなりそこで落ちた。
これは少し重症かな?

あとは無理せず、100度壁でグレードを落として数本登って終わることにする。
今日は12本しか登れなかった。