FCC日記

子どもたちのクライミングスクールの活動記録と教育、スポーツ、そしてクライミングに関して想うこと。

<大会報告>オール神奈川・ユース、キッズ ④

2014-06-18 13:21:21 | コンペティション参加報告
ユース女子と並行して、ユース男子も競技を開始。
4番手のタクミは1本目よりかなり落ち着いて登れていたかと思う。
ただ、悪い個所で精神的に乱されてしまう傾向は否めない。
受験生だし、ご家庭の方針もあるかと思うけれど、平日の自主練習の様子だけを見ていると、練習量が大幅に足りない
休日も利用したり、もっと早い時間から練習を始めるなど、必死で登り込む時間を確保しないと、なんだけどな~


ユースの次はキッズ男子のコージン、タイゴ、りょーたの3人の番だ
順番はコージンから。
「あの被っているところまでは行きたいな」と抱負を語っていたコージンだったが、ちょうど本人が目標にしていたあたりでフォール
でも、「思っていたところまで行けた」と満足げだった


微前傾だった1本目よりも被っている2本目の方に苦手意識があるタイゴ。
登り終えたコージンと前の方で声援を送る。
下部からちょっと辛そうだったが、頑張って全力を出し切り、やはり傾斜の入り口でフォール
コージンと同高度だった。


1本目の成績が最後尾となり、背水の陣のりょーた。
決死のクライミングで、もはやここまでかと思ったところから数手伸ばして第2ルートは5位の成績
人間追いつめられると力を発揮するものだね


うだるような暑さ。観戦もタープの中で。


最後はキッズ女子。
決死の覚悟ではりょーたに負けないユキちゃんは一番手の登場だ。
登りからも気迫が伺える良いクライミングで、ユース女子の選手たちが次々と落ちて行ったポイントを切り抜け、終了点直下まで迫った
遠い終了点へのランジでフォールしたが、ユース女子を合わせてもトップの成績となる、堂々たる優勝だった
おめでとうユキちゃんの大きな成長はセンセイもとても嬉しい


優勝したユキちゃんの賞品は、ナントヌンチャクのセットだった
これで外岩のマスタースタイルも、自分のヌンチャクで万全だね
 ↓キッズ女子表彰と

 ↓ゲットしたヌンチャクとともに。


最後にみんなで
今日のこの経験を次に活かそう
協力してくれたお父さん、お母さんや運営してくれた人たちへの感謝を忘れずにね


FCC参加者リザルト
 タクミ  ユース男子21人中4位
 ユイ   ユース女子10人中6位
 コージン キッズ男子7人中5位
 りょーた キッズ男子7人中5位
 タイゴ  キッズ男子7人中7位
 ユキちゃん キッズ女子6人中1位

<大会報告>オール神奈川・ユース、キッズ ③

2014-06-17 14:51:27 | コンペティション参加報告
1本目が終わって、子どもたちはしばし休憩
暑いのだから体力を使わないようにしたほうが良いのでは?と思うのだが、子どもたちはなんのその


2本目。
ユース男子は一度アイソレーションルームに隔離される。
ルートはどこも手直しされていないのだけれど、一応オブザベ
・・・???どこが変わったのかな?みんなちょっと怪訝そう
タクミ、オブザベは大丈夫かな?


ユース女子はユイちゃんからだ
1本目ちょっと不本意な結果だった彼女。気持ちを引きずらないように切り替えるよう促す。
最大傾斜部分の遠いところが心配な彼女は、
「センセイ、あの遠いところ、どうすれば良いと思いますか?」と意見を求めに来た。
一緒にムーブの可能性を考え、「余計なことは考えずに、壁、対自分」と決意をしていざ競技へ
「自分に負けまい」と頑張る彼女の様子を、祈るような気持ちで見守ったが、やはり心配していた個所は、越えられない壁となった。

この大会に向けてあれほど努力したユイちゃんだったが、10人中6位、という報われない結果となった


~つづく~

<大会報告>オール神奈川・ユース、キッズ ②

2014-06-16 22:07:54 | コンペティション参加報告
競技はユース・男女から開始
ユースではユイちゃんとタクミが出場する。
ユイちゃんの出るユース女子と、ユキちゃんやコージン、りょーた、タイゴの出るキッズ男女は向かって右側のAルートから。
一方タクミの出るユース男子は向かって左の前傾しているBルートからだ

ユイちゃんは下部はなかなか安定した登りをした。
でも、ちょっと気負いがあるかな?
背の小さい彼女は、大会のルートは一手一手がリーチのある選手よりも負荷が高くダメージを受けやすい。
その不利に対応すべくボルダー力を上げる努力を続けて来て、競技でもだいぶ対応出来るようになってきた
・・・が、中間部より少し上のちょっと悪いパートで足がスリップしてフォール
今のユイちゃんなら、そこは余力をもって越えられると思ったのだが・・・やはり少し気負っていたのかな?

タクミの1本目はあまり落ち着きのない登りで、ちょっとバタバタした感じだった
「ガンバ~なんだか凡ミスが多いなぁ~」と一緒に応援していたコージン。
ダンゴポイントを抜けられずに落ちた感があったが、それでも近頃ちょっぴり粘れるようになって来た彼は他の同じくらいの高度の子より一手伸ばし、順位は4位と優位になった。

↓競技のようす


ユースの次はキッズ男女だ

キッズの1番手はコージンだった。
中級に上がり、やっと10cくらいのトライを始めるようになったコージンにとっては厳しい大会のはず。
でも淡々と現状を受け容れて、「等身大の今の自分」のまま自然体で頑張ることができるのがコージンの良いところ
自分に過度な期待をすることなく、でも全力で頑張れて、想像以上のところまで高度を稼いだ
自分でも意外と登れて、嬉しそうなコージンだった


2番手はタイゴ。キッズ男子全体では3番目だ。
競技を終えて戻って来たコージンと大声援を送る。
タイゴは普段の練習ではコージンよりもずっと先に中級に上がり、11aも登っている。
コージンが落ちてしまったポイントが近くなって来た時、応援に気をとられて写真をとっていないことに気付いた。
タイゴはもう少し上まで行くだろうから今がチャンスとカメラの準備をし、さらに彼の前の子はどこまで行ったんだっけ…?と手書きのリザルトを覗き込んでいたら、コージンが大声を上げた。
「あーっセンセイ、タイゴ落ちちゃった
ゴメン、タイゴ・・・落ちた瞬間、目を離しちゃった

FCCからのキッズ男子の殿はりょーただ。
りょーたもついこの前中級に上がったばかり。しかも大会は「キッズコンペ」を除いてはこれが初めて。
この大会への参加を通じて、競技とはどんなものなのか、これから何をどう頑張っていけば良いのか、を自分なりに模索するきっかけとなってくれると良いな
もともとセンスのある登りの出来る子だが、近頃手に頼る登りが目立つりょーた。
この時も力みが目立ち、指への負担の大きい登りだった。
結構下の方で落ちてしまったりょーた。
戻って来て「あ~もー、ビリだよ~」とへこんでいた


キッズ女子ではユキちゃんが参加。
ユキちゃんは小さいころから、先輩のユイちゃんが神奈川の強化選手や国体選手をつとめたり、JOCに参加したりしているのを、ずっと羨ましく思って来た。
年齢に達したら、是非とも自分も参加したい
いよいよ今年から参加出来る年齢になり、ユキちゃんは俄然頑張った
憧れのJOCの出場権をかけて、ユキちゃんはあれほど嫌いだったルートに積極的に取り組み、結果メキメキと強くなった
そして今日が彼女にとっての決戦の日なのだ

1番手で登場したユキちゃんは、安定した登りで完登した



~つづく~

<大会報告>オール神奈川・ユース、キッズ ①

2014-06-14 22:32:04 | コンペティション参加報告
5月9日(土)
参加者:ユイちゃん(高3)、タクミ(中3)、りょーた(中1)、ユキちゃん(小6)、コージン(小6)、タイゴ(小6)

オール神奈川は、神奈川の国体代表選手および強化選手選出の大会だ。
なので、神奈川県在住の子どもたちには大切な大会となる。

2日間にわたって競技を行い、1日目の今日はユースとキッズの競技が行われる。
今年はユイちゃんとタクミがユース、りょーた、ユキちゃん、コージン、タイゴがキッズで出場した。

受付開始が11時と遅い。
FCCの子どもたちは少し早い10時ごろに集合し、キャッチボールなどで体を動かしたり、チームの子どもたちは大会への心構えなどをまとめたり。
受付をすませると、ユースのカテゴリーはオンサイトでの競技となるので、ユイちゃんとタクミはアイソレーションへ。
他の子どもたちは芝生の上にタープを建て、後ろのトラバース壁でウォーミングアップ
 

今日は良く晴れてとても暑い
待っている間も、あまり疲れてしまわないように気をつけよう
 

お昼ごろから開会式。
 ↓開会式の様子


ユースの選手は開会式に続いて、そのままオブザベーションに入る
 ↓オブザベーションタイムの様子
 

キッズの選手はユースの選手の登りを観てのフラッシュだから、ユースの選手の登りを良く見ておこうね

~つづく~

<イベント報告>10周年記念チーム二子ツアー・二日目③

2014-06-13 13:31:12 | 活動報告
今にも泣きだして来そうな天気
なるべくヌンチャクを掛けっ放しにしておきたくない。
「トライしたい人は急いでね」と声を掛け、子どもたちは次々とトライ

「シリアル」にはコージンとりょーたが順番にトライした
インドアでもちょうど10c~dを練習中の2人。
アウトドアはまだ本格的にやり始めて間もないので、まだどう動いて良いか分からず、歯が立たなかった
練習を積んで、またリベンジしに来ようね


タクミは昨日終了点落ちした「鬼が島」11cに狙いのトライ
気合いの入った良いトライだ
最後も慎重に、でも粘り強くこなし、見事レッドポイント
おめでとうこれは嬉しいね
雨も降り出して来たので、タクミはヌンチャクを回収。
後日この時を振り返って、「クライミングを始めてから一番嬉しいレッドポイントだった」と言うタクミだった
 

・・・と、ユキちゃんが「『鬼が島』がやりたかった」と言って来た。
「でも、ユキちゃん、途中でずっと止まって泣いていたじゃない。ああいうことは、アウトドアでは危ないからしてはいけないんだよ。」と注意すると、「オンサイトしたかったのに、センセイがテンションして降りろって言うから・・・」あとは言葉にならず、ユキちゃんは泣きじゃくった。

ユキちゃんのその意欲は買うけれど、アウトドアはグレードだけではない。
先ずは安全にトライ出来る精神的強さと安定、そして最低限のアウトドアでの技術が必要だ。
インドアで高グレードがいくら登れても、それだけではクライマーとして一人前とは言えないと私は考えている。
本当のクライミングの精神が、インドアのみでは理解されないからだ。


「オンサイトもっと謙虚になりなさい。インドアではユキちゃんはものすごく強くなったけど、インドアとアウトドアは全然違う。外岩では安全にトライ出来なければ、登る資格はないんだよ」と叱った。
それを聞いてユキちゃんは手放しで泣いた。『となりのトトロ』のメイみたいに。
その様子を見るに見かねてユキちゃんママがユキちゃんの通訳に入ってくれた。
「ユキは、この頃とても積極的に取り組むようになって、変わって来た自分を認めてもらいたいんです。。。」
そうだったの・・・そう言えばユキちゃんのことは叱るばかりで、思いっきり褒めてあげることが少なかったかもしれないね。。。
ユキちゃん、ごめんね
ユキちゃんは本当に変わって来て、強くなって、えらいと思っていること、でもさっきのトライは見ていて怖かったこと、を伝えると、ユキちゃんは納得して涙を拭いた。

さっきまで小雨が降っていたのが、小康状態に。
コーヘイが1トライ目でムーブが出来た「業師」12dを再度マスタースタイルでトライしたが、残念ながらレッドポイントならずでも、良いトライでした


たけくんももう一度「シリアル」にトライトップアウトは出来なかったけれど、上部まで行けた

このルートはユキちゃんが回収

一時はお昼ご飯は車に避難して食べないとかな?という状況だったが、取り敢えず岩場でお昼ご飯が食べられそうだ
お昼ご飯を食べて様子を見ることに
 

子どもたちは午前中の活動で、結構満足した様子。
今日は祠エリアは貸し切り状態だったので、お昼を食べてからは「話がピーマン」から「業師」までの岩の下部をみんなでトラバース大会

少し早いけれど、2時半ごろに岩場を後にした

 ↓祠に群がり、中を覗き込む子どもたち。こらこら、お参りはしたのかな?

 ↓最後に祠の前で記念撮影