5月8日(日)に、囲碁愛好会の大会があった。48名の参加者が有り、参段以上のAクラス20名、弐段以下のBクラス28名に分かれて各人4回戦う棋戦である。1回戦は抽選で対戦相手が決まる。2回戦以降は勝者同士が対戦する。筆者は1回戦同段の方に中押し勝ち、2回戦同段の方に四目負け、3回戦同段の方に中押し勝ち、4回戦五段の方に2子置いて、筆者が序盤に勘違いしてそのまま中押し負け、結局2勝2敗に終わった。4回戦の対戦相手が4戦全勝だったけど同率の方がもう1人いて、スイス方式で計算した結果、2位になった。このスイス方式というのは、各回戦の対戦相手の最終勝ち数を合計して、その多少を比較する。こうして優勝者が決まる。2勝2敗の筆者は5位までには入らなかった。
ところで、大会前日(土)とその前の日・土曜日には、全敗していた。というのは打ち込みの練習をしたために、無理をして打ち込みそれがことごとく失敗に終わっていたからである。何か新しいことに挑戦すると、新しいことに拘り周辺の石の配置に目が行き届かなくなる。その結果ちょっとしたミスが重なり石をとられてしまう。ここが筆者の未熟な所かもしれない。
今回は、七、六段の方が優勝することはなかった。ここで思うのは、ハンデを付けて対戦するということである。プロの対戦は全て半でなしであるのがアマチュアの対戦と違う。プロ同士の対戦は、例え初段の人と九段の人の対戦でも、互い先で行うのが通常である。昭和時代には低段者が高段者と対戦することはほとんど無かったらしい。それは両者の間に大きな差が出来ていたからだという。現在は大手合いというのがあるかどうか不明であるが、昇段はタイトル戦に参加するか優勝することが条件になっているらしい。最近の対戦では高段者が常に勝利するとは限らない。それは若いプロの人は、碁の勉強法が変わったからといわれている。つまりコンピューターを利用する、あるいはグループで勉強会をするという勉強をしているという。アマチュアの囲碁好きな方、それが高段者(アマ)でも、プロの高段者に対してはもちろん低段者に対してもハンデの石を置いてもなかなか勝利することは難しい。この世界はプロとアマの間の差はなかなか縮小することはない。こんな逸話を聞いたことがある。八重洲口の囲碁会館でアマチュアに指導していたプロの方が、3面打ちをしていたという。アマチュアの方は中盤にさしかかって、それぞれ自分に分があると思っていた。そこへ受付の方が、プロの方に電話がかかっていると伝えた。その頃は今のように携帯電話はない時代であった。電話に出ると差し迫った用件が発生したので中断するとはいえず、どんどん碁を打ち進めて、3面ともアマがどうすることも出来ずに投了したという。これほどプロの実力が凄かったという話であった。
筆者はまだまだ自分の未熟を知ることが出来たに過ぎないが、余暇を活用して囲碁の心を掴めるようになりたいと思うこの頃である。