はじめに、政治家の皆さんへ一言苦情を申し上げます。
東日本大震災の発生とそれにともなう巨大津波の影響により発生した広範囲にわたる災害、その中でも世界的にも希有の原子力発電所の事故はなんともいいようがありません。
この状況下にあって皆さんは、国会で何をしていますか?
テレビや新聞などの報道を見ていると、私どもには権力闘争をしているとしか思えません。世界的な危機状況下にあっても、あなた方は権力闘争に明け暮れているように見えます。私どもはこんな政治家を選んでしまったことを非常に後悔しています。今は、世界へ日本の復興について最大の努力をしていることを発信しなければならないときです。そんな大事なときに、日本の政治家は野党も与党の中からも政治の空白をもたらすような事態を引き起こそうとしているのは情けないと思います。
皆さんの言い分は、きっと次のようなものだろうと思うのです。
今の内閣では、この事態を収拾するのは困難である。だから自分たちが内閣を担当して上手く収拾するというのでしょう。
政治家の皆さん、日本国民のこの災害に対する真摯な行動を見て下さい。義援金の申し出や現地へ行って被災者と一緒になって汗を流している姿を見て下さい。このような姿を見て、あなた方は何を感じたのでしょうか。あなた方は、被災地へ行っても、話を聞き見て回るだけでしたね。何人の政治家がボランテアを体験したでしょうか。と聞くと(我々は政治家である、したがってボランテアをやる時間に復旧復興に関する予算編成や関連法律を作るのが仕事でありそのことを通して被災者の皆さんへ援助をしている。)というのでしょうね。それは自分たちの仕事であって、仕事をするのは当たり前です。実際に国会内で仕事をしていますか。TV中継や新聞報道を見ているとあれが国会議員の仕事とは思えません。一時も早く被災者に安心して復興に力を注ぐことが出来るようにして下さい。そのためになら国民も協力を惜しみませんよ。
内閣は数回にわたり、与野党一致してこの未曾有の災害に立ち向かうよう協力を求めていたと報道されています。とくに野党の皆さんは、こぞって背中を向けてしまいましたね。それから、初期の対応が悪かったと行って、責任ばかりを追及してきました。今日の報道では、野党が提出する内閣不信任案に与党の中からも協調する人が相当数いると書いています。そんなことでこの危機的状況が乗り切れるのでしょうか。
原発事故の事態は緊迫した状態だったのです。企業(東電)側も高濃度の放射能の中に入ってより正確な状況を把握しようと試みたことでしょう。しかし、致死量に相当する放射能の中に入ることは、誰もが了解するように困難だったのです。したがって、原発事故に関する情報は錯誤したものになってしまったのでしょう。企業側にも苦言を呈したいと思います。何故もっと早く、無線操縦の機器(ヘリコプターなど)を導入して状況把握に努めなかったのでしょうか。
事故の状況について、危険な程度を少なくして発表したかったのでしょう。そうした情報が、その後の混乱をさらに複雑にしてしまい、政治の危機にまで発展させる結果になってしまったのです。その場限りの取り繕った情報は、修正するために更に取り繕った情報を流さなければならなくなったのでしょう。そしてそれが世界へ日本の混乱した状況が伝わり、日本の信頼が失われる結果になってしまったのですよ。世界の国々は日本の状況変化をじっと観察しています。
政治家の皆さん、私たち国民はもとより、世界中の人たちに対しても政治の混乱を見せないようにして下さい。そして、これ以上政治に対する不信感を深めないで下さい。
内閣の責任追及は今の事態が少しでも好転の様子が見えてきたら始めて下さい。それまでは、全議員が協力して事故災害の修復に努力して下さい。