寓居人の独言

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赤サンゴの乱獲防止について

2014年12月22日 18時23分15秒 | 日記・エッセイ・コラム
 20141108に投稿した赤サンゴの乱獲を危惧する記事を読んで下さった中国の方からコメントを頂きました。ありがとうございました。赤サンゴ絶滅防止のために協力して下さるという嬉しいお話しでした。この記事によってお返事に代えさせて頂きたいと思います。
 40年ほど前に鹿児島県の与論島にサンゴの生息調査で出かけたとき、帰りに何かお土産を買おうと思って与論島産のものを捜したが、その頃はこれといった土産品が無かった。フト見ると宿泊していた民宿に珍しい風鈴を売っていた。民宿の人に聞くとこれは「パイプウニ」というウニの刺で作ったものだという。ウニというとバフンウニのように黒く針先の尖ったものを思い出すが、パイプウニは写真のように太くて赤系の色をした刺?を持っている。

赤サンゴの例
 (2枚の写真は共にウィキペデアから引用しました)
 刺?の先端に穴を開けて傘の骨のように20本ほども円形につるす。価格によってそれが2段とか3段になっている。1つのパイプウニで1個の風鈴が出来る。
 観光客が多数与論島に来るようになって、これは珍しく良い音色を出すので飛ぶように売れたという。それで後日、再び与論島へ行ったときにこんなに採ってしまってはパイプウニが絶滅してしまうのでは無いか、そのためには販売・採集を禁止することが必要であると島の役所へ行ったときに話したところ、もう既に与論島周辺では絶滅してしまい、今は遠くの島まで取りに行っているという話であった。それでもこの案は検討するということであった。
 このように生物が繁殖するより早く採集してしまうと当然のことではあるがその生物は絶滅してしまうのである。このような例は過去に世界で数え切れないほどあった。アメリカの旅行鳩、アメリカ野牛等がその例であった。日本のオオカミは家畜保護のために懸賞金を出して狩りをしたという記録が北海道に残っている。このように乱獲によって絶滅に追い込まれる生物が沢山いる。
 赤サンゴの問題に戻るが、どうすれば絶滅を防ぐことが可能かという問題である。第1は赤サンゴを絶滅危惧種指定をして移動取引禁止にすることである。第2は赤サンゴ採集を刑罰の対象にすることである。これは現在法律改正して実施されることになった。その他いろいろな方法があると思うが、消費者が赤サンゴを購入しないことである。
 しかし、赤サンゴが採集不可能になると現存する赤サンゴの希少価値はますます高くなり罰金額よりも高く売れれば密漁の対象になることは予想可能である。人間の生存に関わること以外の欲望を満たすために他の生物種を絶滅させることは許されないことである。
 それを防ぐには、生命の大切さと絶滅危惧種の保護を徹底的に教育する必要があるだろう。

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