それからしばらくしは、友人もなんとか元気に過ごしていた様子で、いろいろあったけど、前向きに次の展開を望んでいるものだと思っていました。
ある時、数ヵ月ぶりに友人から連絡が来て、久しぶりに会うことに。
新しい彼氏でも出来たのかな?
と想像して、久しぶりに彼女の満面の笑みが見られたらあいなぁ…と思いながら、待ち合わせの場所に向かいました。
既に到着していた彼女は、満面の笑みで私
を迎えてくれました。
「どうしたの?いいことあった?」
「うん…実はね、彼から連絡が来たの」
「え?別れた彼から?…なんて?」
「『会おう』って」
「会おうってだけ?会うの?」
「うん。会うつもり!」
彼女は、満面の笑みだ。
「実はね、このブレスレットに毎晩お願いしてたの。」
私が彼女にプレゼントしたアメジストのブレスレットを、カバンの中から出した。
しかも、買った時と同じ箱に入ったままだ。
「このブレスレットのお陰だと思うの」
「箱から出さないの?」
「うん。もったいないから。これをね、毎晩胸に抱きしめて『彼が戻りますように』ってお願いし続けて来たの」
彼女は箱を開けた。
え?
こんなだっけ?
濃い紫のアメジストがかなり白に近い状態にまでなっていたんです。