ライバル 21

2022-06-07 09:59:11 | 日記
結子さんは、占いへ来ていた。

ひと息に事のなり行きを話すと、ため息をついた。

「くやしくて…。私は、嫌がらせメールの犯人が彼女であるかも知れないことは、言わなかったんです。確かな証拠も無かったし…。ただ、達也さんたちには、"思い当たることはある"…とだけ、伝えていたので…。まさか、私がその"犯人"にされてしまうとは、思ってもみませんでした」

「だけど、"思い当たることはある"…と先に言い出したのは結子さんなのに…、その言い出しっぺの結子さんが犯人だなんて、話しが混乱してますよね💦」

「おそらく、亜由美が先を越されないように、先手を打ったのかも知れませんね…」

こんな状況で解決法はあるんだろうか…?
―――占いの結果は、「過去」

「過去か…。……例えば…、亜由美さんのその特徴のある言い回し…、文章で残ってるとか…無い?」

「う~ん…あっ!あります!!」

結子さんは、スマホを開いて探した。