「あの…、もしかして、例の件?」
結子さんは、いきなり切り出した。
「まぁ、それが一番じゃないんだけど…。確かに気になっていたよ。」
「嫌がらせメールの件、亜由美が私じゃないか…って…」
「うん…。そんなことより、その件で結子さんが嫌な思いをしているんじゃないかと思って…。」
「確かに…、達也さんと、こんな話しをしなくちゃならないなんて、残念です」
「気にしないで。もう、例の嫌がらせメールの件は、忘れよう。」
「え?どうして?」
「こんなことで、揉めたくないし…」
「達也さん、もしかしたら、亜由美の話し…信じてる?」
「信じてないよ。だけど、誰が嫌がらせメールを送ったか…なんて、疑心暗鬼になってしまう…」
「そうね…。私も、ここらへんにしようと思ってたの。だけど、疑われたままじゃ嫌だから…、これ、見てくれる?」
証拠メールを見せた。