ストーカー18

2022-10-09 09:05:33 | 日記
それでもマイさんは、諦めなかった。

その翌日も、ハルキ君が利用する駅に行った。

ストーカーのストーカーだ。

マイさん曰く、ストーカーは簡単に諦めない…のだそうだ。

きっとハルキ君の後をつけて、家まで追いかけるはず!…と。

ストーカーパート2はその日、小さめのショルダーではなく、大きめトートバッグになっていた。

状況に応じて長期戦を視野にいれての準備だ。

もちろん、マイさんも、長期戦を考えて、それなりの出で立ちだ。

「ストーカーパート2を牽制するより、ハルキ君に知らせちゃえば?」

「…確かに、それも考えました。だけど、ハルキ君は利用駅を変えるくらいしか手立てはないんじゃないか…と、思うんです。」

「それじゃ、ダメなの?」

「パート2は、すぐに、次なる駅で待つと思います。」

「…そうか」

「しかも、利用駅まで変えて、こんなストレス、可哀想です。」

「優しいのね」

「それと、もうひとつ、そこまで把握してる私のことを知られたくないです」

「あ、そうか…」

徹底してる。