「素敵!」
「うらやましい!」
ストーカー2のお気に入りのコミュニティの掲示板で、見知らぬ人を巻き込んで、『彼氏自慢』がはじまった。
「いつも私のことを一番に考えてくれているの」
妄想彼氏だから想像もどんどんエスカレートしていって決して謙遜をしない。
「ハルくんは、今は会社員だけど、将来は独立したい…って言ってて…」
"ハルくん"とは、まさにハルキ君のことだ。
そのあとマイさんは、掲示板に書き込むことをせずに、見守った。
すると、ひとしきり"ハルくん"の自慢話に盛り上がって、ストーカー2はかなり満足げだ。
そして、マイさんは、そのコミュニティで、もうひとつ新しいIDを取得した。