旅館32

2023-12-08 09:17:56 | 日記
しばらくすると、幹太が急にやすんだ。

「幹太、どうしたんだろう」

「急に高熱を出したらしいよ。」

「箱のたたりだよ」

梨花がボソッとつぶやいた。

「たたり?そんなバカな…。だって、開けてないでしょ。」

「開けて閉じたかも知れないじゃない。私たちは、幹太が箱に"何をしたのか"わからないし…」

「それで、記憶も無くしたのかな…」

徹弥もつぶやいた。

「幹太のお見舞いに行こう。…で、開けたのかどうか聞き出そう」

「覚えてないみたいだし…無駄なんじゃない?」

「本当は覚えていて、あまりの恐怖に覚えてないふりをしているのかも…」

「とりあえず、お見舞いに行こう」

3人は高熱を出したという幹太の家に向かった。