スキー場殺人事件? 2

2020-01-26 06:36:14 | 日記
「女子トイレの一番奥の扉が閉まったままなの‼💦」

「スタッフは全員いるけど…じゃ…お客様?」

「いつから?」

「あっ‼そう言えば、女子トイレの一番奥…ですよね…昨日も開いてないかも。私が入ろうとして、入れなかったから」

「……もしかして…」

声を裏返した先輩の一人が、気まずそうに、そっと立ち上がる。

「一昨日の掃除の時も開きませんでした。お客様が使ってるんだと思って、奥は掃除してません。」

「…と言う事は、ずっと閉まってる…と言う事か…。」

シーンと静まる店内。

そこで、女の先輩が…。

「そう言えば、昨日あたりから、
奥のトイレから異臭がしてた…」

「あ、私も、そう思いました」

「真冬だし、もし…ほら、何かあったとしても、夏でもない限りニオイまではしないだろう…」

「何かって?」

「何か…って、何かだよ❗言わせるな❗コワいだろ‼️」

「でもさぁ…、そのニオイ?って、実際そんなコワい体験したこと無いから、本当のところは、わかりませんよね…。夏しかニオわない❗と言い切れませんよね。」

「そりゃ、そうだよな…。」

「事件?!💦」

「まさかぁ…💦」

「昨日見た2時間ドラマの密室殺人事件に内容が似てる💦」

「無理矢理事件にするのはやめてよ‼」

また、シーンと静まり返る…。

つづく。。。


スキー場殺人事件?

2020-01-25 07:26:12 | 日記
冬真っ盛り…ということで、またまた…、すでに他のブログで紹介したものですが、再び日の当たる場所に出してみたい記事を紹介します。

もうだいぶ昔の頃の話しです。

私が、某遊園地に勤めていた頃、
冬期の数カ月はスキー場で仕事をしていました。

私が配属されたのはNスキー場のゲレンデ食堂。

N場プリンスホテルへ配属された友達もいたので、
私のキャラクターがゲレンデ食堂を選ばせたのかも知れません、笑

木造で、趣のある食堂は、庶民的で気軽さのある感じでした。

ある真冬真っ盛り真っ昼間の話しです

数日間、容赦ない豪雪が続き、さすがにスキー列車も止まり、
幹線道路も通行止めとなり、私がいるスキー場は陸の孤島の様になってしまった時がありました。

それでも、スキー場は地元の人のためになのか、
営業はしましたが、平日の昼間は地元の人も来ません。

スキー場はスタッフだけ。

…かと言ってスキーをして遊ぶ訳にもいかず、スタッフ達は、
暇を持て余していました。

チーフマネージャーが珍しく「珈琲を入れたよ❗」と言う。

若いスタッフ達が「珍しい❗」と言いながらカップを手に取ると、カップとソーサーが粘着テープで着けられていて、数人が、思わず珈琲を膝にこぼし、大爆笑。
…なんて、かなり暇な時間を楽しんでいました。

チーフのお茶目なドッキリに盛り上がる中、
血相を変えた先輩が飛び込んで来た。

「誰か、いない人はいない?!」
まるで謎掛けみたいな問い掛けですが…。

「みんないるよ。」と、チーフ。

「女子トイレの一番奥の扉が閉まったままなの💦💦」

「スタッフは全員いるよ…じゃ…お客様?」

スキー場は一応オープンしているので、いつの間にかお客様がトイレを使っている…と言う事もある。

「まさか…、さっきから食堂にはお客様らしき人は入って来てないし…。トイレだけ使うお客様もいるけど…、それでも、人が入ってくればわかるし…。」

「声は掛けてみたか?」

「はい、だけど、返事はありません💦💦」


つづく。。。


いつも。。。

2020-01-24 07:08:01 | 日記
いつも、読んでいただきありがとうございます。

「強い女性」は、お客様の話しなのですが、このような面白い話しは、よく聞きます。

お客様も、こんな武勇伝を誰かに聞いて欲しい‼️…なんて思うんでしょうね。

「よかったら、私の話しもブログに載せてくださいね❗」とおっしゃるお客様もいます。

また、面白い武勇伝や、すごい話しを紹介させていただきますね。

強い女性 8

2020-01-23 05:51:51 | 日記
恵子さんと佐藤君は、静かに飲み始めた。

「あきらかに、窓際と思われる部署だもの…誰も行きたく無いよ。…だけど、誰かを移さなくちゃならなくて、気が重い…」

恵子さんは、責任者となった苦労話などを話始めたころ、電話が鳴った。美奈子からだ。

「今、どこ?」

「仕事、終わらせたところです。今から行きます。」

「うん、わかった。…美奈子、今から来るって。」

「…来るの?」

佐藤君が怪訝な顔をした。

「…どうして?何かマズイの?」

「…いや、別にいいけど…。ところで、さっきの『誰かを窓際部署に移動させる』って話、美奈子がいいんじゃない?」

「え?どうして?」

「美奈子…、わかりやすく、復縁をアピールして来るし、鬱陶しいんだよ。」

「鬱陶しいのに、今日誘ったのは佐藤君だよ。」

「あの時は、あ~言うしか無いだろ…。しかも、二人っきりだと、恵子が来てくれないんじゃないかと思って…。オレは元々この部署に戻れる様になった事で一番嬉しいことは恵子ともう一度一緒に仕事が出来ることなんだ。」

「そんな事を言ってくれるなんて…嬉しい」

「ずっと恵子が好きだったんだ。だから、美奈子が一緒に仕事場にいるのは嫌なんだ」


…コレ。。。
恵子さん、さっきの電話、OFFにしてなかったんです。
通話状態のまま、美奈子に全部聞かせていたんです。

佐藤君が、美奈子を部署から外したがっている…という話しを小耳に挟んだので、絶好のタイミング❗と、佐藤君の本音を聞かせてやりました。

ただ、「ずっと、恵子が好きだった」は予想外の大収穫のだったらしいんですが…。


そして、美奈子は窓際部署に行く事に耐え切れないので、会社を辞めた。

そして、恵子さんは、遠回りをして、S君のハートを射止めました。

世のイジメにあっていたり、不当な対応を受けている女性の皆さん、
堪えるだけが美徳ではないかも知れませんよ。

私はこのお話しをリアルタイムで聞いていた訳ですが、結末を聞いて、こっそり机の下でガッツポーズをしちゃいました。

あ、“強い女性”…とタイトルを付けたのは、いじめっ子をやっつけた事への賛辞ではなく、
どんな状況でも、毅然として前向きな彼女を本当に強いと思ったからです。




強い女性 7

2020-01-22 07:54:48 | 日記
…もう、美奈子の顔色をうかがうことに飽きた。
ご機嫌をとってすり寄って来たと思えば、裏では悪口。
一度も信用したことは無いけど、目障りだと思ったことはたくさんある。


「え~?いいなぁ~❗佐藤さんと飲むんですか~?私も連れてってくださいよ❗」

美奈子は、また、給湯室で無防備な会話をしている。恵子さんに聞かれているとも知らず。

「だめだよ。『鬼つぼね~』の恵子も同行するんだから」

「え?恵子さんも?珍しい!」

「私も、本当は嫌なんだけど…、ほら、私と佐藤君は昔ちょっといろいろあって、二人っきりってわけにもいかないし…。それに、『鬼つぼね~』なら、佐藤君をとられる心配は皆無だし、安全ぱいでしょ。」

「安全ぱいとか…ひどくないですか~」

給湯室から笑い声が響く。


一方、仕事場は、佐藤が戻った…というだけで、一新された。

気遣いがありエネルギッシュな佐藤君がいるだけで、部署は『仕事が出来るモード』になった。
どんよりしていた部署は、空気が一新されたような気さえする。

毎日、清々しい気分で仕事が出来る。

しかし、佐藤君に対する美奈子のアピールはわかりやすい。

清々しくないのは、虎視眈々と復縁を画策する美奈子だけだ。




3人だけの飲み会の日がやってきた。

飲み会開始時間より少し早く着いてしまった恵子さんは、早めに居酒屋の個室に入った。

「あれ?来てたの?」

佐藤君も既に来ていた。

「出先から来たから、早く来ちゃったよ。」

「さすが、出来る佐藤君だから、相手を待たせることなんてしないものね!」

「まぁね!」

一方、この日を待っていた美奈子は、近くの喫茶店で時計を見ていた。
…美奈子なりの美学で、「仕事を片付けた~」と少し遅れて登場した方が、仕事が出来る佐藤君に魅力的に映るだろう…と考えたからだ。

つづく。。。