ストーカー25

ストーカー2は、どうやってハルキ君の家の中の様子を知ったのか…？

もしかしたら、侵入した？

…まさか、そこまではしないだろう…。

そして、しばらくして、マイさんなりに結論を出した。

そもそも、ストーカー2は、ハルキ君の先輩からの紹介だった。

マイさんは、ハルキ君の先輩をインスタグラムから探し出した。

数年前にその先輩は、ハルキ君の家で飲み会をして、

その時の宴の様子をインスタグラムに載せていた。

確かにそこには、ハルキ君のベッドやカーテンも写り込んでいる。

確かに船の模様だ。

その先輩と、ストーカー2も繋がっているから、おそらくハルキ君の家の中の様子は、その画像で知ったんだろう…。

さて、これで終わりではない。

マイさん的には、ストーカー2のストーカー行為をやめさせることだ。

ストーカー24

もう少しストーカー2のお気に入りのコミュニティを探ると、謎の『彼氏』、ハルキ君の部屋の雰囲気が表現されていた。

「ブルーのベットカバーに、船の模様のカーテンがかわいい。」

ベットカバーももちろん、船の模様のカーテンを窓の外から確認することはできない…。

どうやって知ったんだろう…。

「そもそも、私もハルキ君の家のカーテンの模様までは知らないので、本当かどうかわからないんですけどね…」

「それじゃ、でたらめを言った…ってこともあるじゃない？」

「ただ、ハルキ君は、海が好きなんです。」

「パート2さんも、それを知っていて適当に言ったんじゃ？」

「それならいいんですが…、もしも、何か不正な方法で、室内に入ってたりしたら嫌だなぁ…と思って。」

「さすがに、そこまですることは、無いんじゃない？」

「いえいえ、新人ストーカーは、そのくらいしていまう可能性あります」

「だけど、それは犯罪でしょ」

「もちろん、それはわかってるんです。だけど、気持ちが優先しちゃって止められない人もいるんです。あ、私は、絶対しませんけどね。」

ストーカー23

ストーカー2は、ハルキ君の家の中の様子までわかっている？

ハルキ君は、SNSには決して家の中の画像はあげていない。

もう少しパート2のことを探った。

彼女は、お気に入りのコミュニティ以外ではインスタグラムとFacebookをやっていた。

その２つでは、日々快活に生きる独身女性と、理想的なOLを演じていた。

お気に入りのコミュニティでのかなりマニアックで姉御肌の雰囲気は封印している。

マイさんは、彼女の様々なSNSを探った。

ストーカー22

ストーカー2お気に入りのコミュニティでは、彼氏がいる…という設定になっている。

「今日も彼と駅で待ち合わせ」

待ち合わせ…じゃなくて、待ち伏せだ。

「彼は、帰り道にある本屋によく立ち寄る」

あ～、確かに。

本屋の外でも待ち伏せしてるでしょ。

「彼は最新ミステリーを買う」

…確かに…、ハルキ君はミステリーが好きだ。

店の中まで追ったんだ…。

「そして、彼は書店からほんの数分先の自宅へ」

自宅…特定されたか…。

「彼の部屋は家具が少なくさっぱりさている」

…え？室内の様子まで知ってるの？💦

ストーカー21

マイさんは、知り得たストーカー2のSNSコミュニティに参加すると、特に活動をせず様子を伺った。

ストーカー2は、コミュニティではなかなかの人気者で、たくさんの人と触れあっている。

ネコ好きの大人しめの優しいお姉さんの印象だ。

さらに過去に遡って詳しく調べると、ストーカー2には恋人がいることになっている。

『本当に、恋人がいるんだろうか…』

だけど、どうやらそれは、妄想の恋人で、さらにその妄想恋人はハルキ君のことのようだ。