天竜二俣駅の運転区の施設群は、昭和15年の開業以来の建物を全てとどめていて、それ自体が全国的にも稀な事例ですが、施設の多くがまだ現役である点も驚くべきことです。
ですが、運転区浴場の建物だけは今は使われていないようでした。窓が開けられていて見学コースからも内部が見えるようになっていました。昭和前期の公衆浴場と同じような造りと雰囲気でした。いまは古いヘッドマーク類の保管場所として使われているようです。
国鉄二俣線が昭和62年に天竜浜名湖鉄道となった際の記念ヘッドマークもありました。
施設群の中を通り抜けると、左手に機関車転車台および機関車扇形車庫がある区画があり、ガイドさんの説明がありました。駅内見学ツアーのメインである、機関車転車台の回転実演が始まるということで、皆が機関車転車台の横に並んで立ち止まりました。
これが転車台です。いまも現役で使われており、全国的にも稀な可動転車台として知られます。駅内見学ツアーの目玉であり、これを見たいために多くの人々がここにやってくるわけです。
ゴトンゴトンと、昨日の西掛川駅への往復にて乗ったラッピング車輌「ヤマハPAS」号が駐機線より転車台に進んできました。
この車輌の長さが転車台の長さと等しいようです。ピタリと停止位置につけて停車しました。
独特のモーター音を響かせて転車台がゆっくりと回り始めました。
ゆっくりと回る転車台。
見学客の多くがスマホで撮影していました。
ぐるりと回って車輌の反対側がこちら側になりました。
そこでピタリと止まりました。転車台は180度回転したわけです。
車輌が再び動き始め、ゴトゴトと扇形車庫に進んで中に入ってゆきました。
車輌が扇形車庫内におさまったところで、転車台の回転実演が終了しました。それからは転車台および扇形車庫の見物タイムとなりました。
この転車台には、ゆるキャン△車輌も時々乗って回るそうです。180度回転して左右側面が入れ替わるわけですから、今回見た側のラッピングデザインが、次の機会には反対側のに替わっていることが有り得ます。次に天浜線に乗る機会があったなら、その時は今回見えなかった、撮影出来なかった反対側の図柄を見てみたいものです。 (続く)