気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

伯爵高校 Ⅲ号戦車N型(3号車)(樅の木と鉄の羽の魔女版) 作ります!! その3

2019年05月31日 | ガルパン模型制作記

 ステップ5では、ホイールを取り付けます。私の製作においては塗装後に取り付ける予定です。また予備履帯も塗装後にセットしますので、ここでは予備履帯のA26とA27の貼り合わせのみを行います。

 

 組み立てが終わりました。予備履帯固定枠のD17は、後で車体に接着しました。

 

  ステップ6では、車体上部の各パーツを組み付けます。全て、ガイドの指示通りに進めます。

 

 

 各パーツを切り出して準備します。以前にドラゴン製品によるガルパン公式キットにて黒森峰女学園チームのⅢ号戦車J型を作ったことがありますが、パーツが細かく分割されていたため、組むのも一苦労でした。今回のタミヤ製品の取扱い易さの有難味がよく分かります。

 

 組み上がりました。ガルパンのⅢ号戦車系列の車輌は今回で3度目なので、基本的な輪郭や形状がだいたい頭に入っていて、ある程度はガイドを見なくても組み立てることが出来ました。

 

 ステップ7でも、引き続き車体上部の各パーツを組み付けます。車外装備品は、消火器のB14のみを取り付けて、A3のS型シャックル、D8のパールは塗装後の接着とします。

 

 各パーツ取り付け前の状態です。

 

 取り付けが全て完了しました。

 

 ステップ8ではジャッキとスペースドアーマーを組み立てます。
 ステップ9では、車体上部の右側の各パーツを組み付けます。車外装備品のスコップD3、斧D11、クランクロッドD21、ワイヤーカッターB2は、塗装後に取り付ける予定です。

 

 ステップ8で組み立てるジャッキとスペースドアーマーのパーツです。

 

 組み立てました。

 

 車体への各パーツの組み付けが終わりました。

 

 スペースドアーマーの取り付けが、一見して難しそうに見えますが、車体パーツの両端に取り付け位置のガイドラインが薄くモールドされていますので、それに合わせてセットすれば良いです。安定のタミヤの細かい配慮に改めて感心させられます。  (続く)

 


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ゆるキャン△の聖地を行く7 その4  本栖より甲斐常葉へ

2019年05月30日 | ゆるキャン△

 

 山中湖エリアでの聖地巡りを完了して、国道139号線を本栖分かれまで一気に移動、国道300号線本栖みちに折れて、すぐ右手にある上図の本栖歴史館に立ち寄りました。去年のマイカー巡礼時に立ち寄った際に休館日でしたので、そのリベンジでした。幸い、今回は開館していました。

 

 二階の歴史展示室に上がり、上図の球形ガラスの展示に近寄りました。近くにある中世戦国期の城郭遺跡、本栖城跡の模型です。
 本栖城跡へは、昔、甲府の歴史団体に参加していた時期に、一度登ったことがあり、その時に望んだ富士山の美しい姿が、いまも記憶に残っています。

 

 城跡のある山を立体表示して、城跡の範囲を着色して示してあります。

 

 御覧のように、主な郭や平坦面が薄緑色で表示されています。実際はもっと平坦面があって、かなり複雑な内部空間構成であったようですが、この模型では省略されています。

 この本栖城は、戦国期に甲斐を治めた武田氏が、国境に配置した防御拠点の一つとして築かれたとされ、在地武士の渡辺氏が武田氏に属してこの城にも拠ったと言われています。

 

 在地武士の渡辺氏は、当地に設けられた関所の運営にもあたっていました。戦国期から江戸期に至るまで街道筋の監視および防御の拠点として機能した関所ですが、実際は番所というほうが近かったようで、その役人を警固役、もしくは御番人と呼びました。

 

 その本栖関所の復原模型です。母屋が一つだけの、民家のような外観ですが、現在でいうと空港の税関のような役目を果たした施設です。江戸期にはいわゆる「出女、入鉄砲」を禁じて通行手形改め、身体検査、交通料徴収などを行っていました。
 その関所がおかれた街道とは、現在の国道300号線本栖みち及び国道139号線で、両者の交接点に関所が置かれていたわけです。双方とも中世戦国期から機能している古い交通路であったことがよく理解出来ます。

 

 お馴染みの浩庵にもちょっと立ち寄りました。

 

 ですが、本栖湖の向こうの富士山は全然見えませんでした。残念。

 

 国道300号線本栖みちの展望所で一休み。

 

 あの谷間あたりが富士川、身延町でしょうか。

 

 聖地中の聖地、本栖高校の下に着きました。常幸院の駐車場わきには設置されたばかりの「ゆるキャン」自販機がありました。

 

 計4基が並んでそれぞれの図柄がラッピングされていました。飲み物を買って、当たりか出たら「ゆるキャン△」グッズが貰えるというキャンペーンが実施されるようですが、既に気の早いファンが買占めに来ていたようです。
 私自身は、そういう当たり景品のグッズ類には興味が無く、買占めに走ること自体が自販機設置の趣旨にそぐわないだろうと考えますので、キャンペーンそのものには距離を置いていました。むしろ、当地にあまり自販機がありませんから、ここの新たな自販機は地元住民にとって有意義であろう、地元の方々の利用を優先させるべきであろう、と思います。

 

 このお寺はいつも留守なので、今回は境内に入ってゆく気がせず、門の内外を回り、とりあえず本堂本尊に向かって一礼するにとどめました。家の宗派もこのお寺と同じであるからです。

 

 門の両脇に侍立する金剛力士の石像です。元モデルが分かってしまう顔つきです。

 

 門の袖塀の裏の奉納絵馬棚です。ほとんど「ゆるキャン」巡礼者の絵馬で占められています。それ以外の参拝者の絵馬はあまりありませんので、絵馬奉納自体がもともとは無く、「ゆるキャン△」のブームに乗じた産物の一つであることが分かります。

 なにしろ、曹洞宗の禅刹にこのような絵馬が大量にあるという事例は京都でも見たことがなく、総本山の越前永平寺でも見かけませんから、「ゆるキャン△」ブームというのがここのお寺にもかなりの影響を及ぼしている構図が明快に分かります。それが今後にどう繋がるのかに注目したいところです。

 

 寺から退出する際、例の自販機に商品を補充している業者の車を見かけました。その運転手が私を「ゆるキャン△」巡礼者とみて軽く会釈してきましたので、つられて頭を下げ、ついでに「売れていますか」と訊ねてみました。
 すると、「他よりは売れてますね。品切れもありましたんで・・・」という返事でした。挨拶代わりにコーヒー飲料を一つ買い、本栖高校を後にしました。  (続く)

 


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ゆるキャン△の聖地を行く7 その3  温泉とスーパーとキャンプ場

2019年05月29日 | ゆるキャン△

 富士山レーダードーム館の次は、上図の山中湖温泉「紅富士の湯」に行きました。「ゆるキャン△」原作コミック第6巻に、大垣千明言うところの「山中湖の温泉」として登場しています。施設名までは出ていませんが、作中にて描写される建物の外観などによって、ここの温泉施設であることが判明しています。
 ということで、原作コミック第6巻とともに記念撮影。

 

 原作コミック第6巻の87ページ4コマ目に、上図のような感じの構図で出ています。時間的余裕が無いので、今回は外観見物にとどめましたが、機会があれは入浴利用してみたいです。

 

 続いて、近くのスーパー、オギノ山中湖店に移動しました。「紅富士の湯」から車で3分ぐらいでした。

 

  「ゆるキャン△」原作コミック第6巻に、大垣千明言うところの「スーパー」として登場しています。施設名までは出ていませんが、作中にて描写される建物の外観などによって、このスーパーであることが判明しています。一つ前の画像のアングルで、89ベーシの2コマ目に登場しています。

 

 大垣千明たちは山中湖キャンプで使う食材を色々調達していましたが、私も実際に色々買物をしました。この日の宿は身延町内にて素泊まりで予約していたため、この日の夕食と翌朝の朝食とを調達しました。上図の如く、お握り、お茶、パン、缶トマトジュース、缶コーヒー、疲労回復ドリンク、吉田のうどんカップめん、サバ缶、ナッツ類、塩せんべい、等でした。
 なにしろ、身延町に入ればスーパーはセルバ身延店しかなく、コンビニも殆どありませんから、買えるうちに買っておくことにしました。

 

 隣には100均ショップのセリアがあります。原作コミック第6巻94ページ4コマ目に「Serori」の名で出ていて、大垣千明たちが小鍋や漏斗を買っていましたが、私は買うものが無かったので入りませんでした。

 

 買物を終えた頃に、ようやく晴れ間がのぞいてうっすらと日光が感じられるようになりましたが、気温は相変わらず低いままで、寒さもかなりのものでした。
 去年5月にキャンプ泊した朝霧高原ふもとっぱらキャンプ場より寒いんじゃないか、などと思ったりしましたが、山中湖の標高が1000メートルぐらいであることに思い至り、今回は寒波も来てたし、まだ4月だし、これぐらいの気温が普通なのだろう、と考え直しました。

 

 山中湖の景色も、御覧のとおり寒々としていました。何よりも、富士山からの強く冷たい降ろし風が、肌に突き刺さるのでした。ゆっくりと湖畔見物などしていたら、体が冷えてしまうのでした。

 

 続いて山中湖北岸の道を走り、上図のバス停「みさき」の横のスペースに車を停めました。作中で大垣千明たちがバスを降りた所にあたります。

 

 横の分岐道が、みさきキャンプ場への道でした。作中では「大間々岬キャンプ場」となっていますが、上図の看板はそのまま忠実に描かれて出ています。

 

 原作コミック第6巻101ページ4コマ目で、このあたりから斉藤恵那が東の湖面を見ていました。

 

 そして、6コマ目で3人がこのキャンプ場の入口をくぐっています。丸太で作られた標柱も、そのまま作中で描かれています。

 

 利用案内看板です。施設内にはテニスコートもあるようです。かなり広い面積があるようです。

 

 今回は中に入る予定はなく、連絡もしませんでしたから、入口から中をうかがうにとどめました。上図の広い駐車場の右手の湖畔に釣りポイントがあり、キャンプサイトは駐車場の奥にあるようてす。
 寒くて風も強いので、見学は数分で切り上げて、そそくさと車に戻りました。また機会があったら、暖かい季節または涼しい頃にキャンプ利用してみたいものです。  (続く)

 


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伯爵高校 Ⅲ号戦車N型(3号車)(樅の木と鉄の羽の魔女版) 作ります!! その2

2019年05月28日 | ガルパン模型制作記

 ステップ2では、車体下部の組み立てを続けます。転輪は塗装後に取り付ける予定です。また、左右側面にある脱出用ハッチD28およびD29は、史実では時期によって有ったり無かったりしますが、ガルパンの作中車ではありませんので、不要となります。

 

 作中車に脱出用ハッチが無いことは、上掲のシーンからも分かります。

 

 したがって、脱出用ハッチD28およびD29は不要です。

 

  パーツを取り付け終わりました。転輪は塗装後に取り付けますので、A7はランナーにつけたままにしてA6を接着しておきました。

 

 ステップ3では背面のマフラーなどを取り付けます。ステップ4ではホイールを組み立てます。全て、ガイド指示にしたがって進めました。

 

 該当するパーツを切り出して準備しました。

 

 順に組み付けてゆきました。タミヤのパーツは寸分の狂いなく綺麗に合わさりますので、楽でした。

 

 ドンドン組み立ててゆきます。ストレスフリーといいますか、とにかく何も考えずにホイホイと接着していけるので楽しいです。

 

 組み上がりました。この工程においては、さらにエッチングパーツの5番を取り付ける指示がありますが、完成後は見えなくなる部分ですので、付けなくても良さそうに思えました。そして、付けない方がよいかな、とも考えました。

 伯爵高校チームの車輌に関しては、さらにⅢ号突撃砲G型も再現製作する予定であるので、同じタミヤのMMシリーズの179番を適応キットとして既に確保しています。今回の車輌と同じⅢ号系列の車体でパーツも共通していますが、そちらにはエッチングパーツがついておらず、別売となっています。
 それで、今回のⅢ号戦車N型を、Ⅲ号突撃砲G型に合わせて共にエッチングパーツ無しで仕上げるほうが、外見上の相違もなく、むしろ同チーム車輌としての共通感が出せるだろうと思います。

 とりあえず、エッチングパーツの取り付けは基本的に無しとする方向でゆくことにして、最終判断はもう少し車体が仕上がってきてから改めて下すことにしました。

 

 組み立てた箇所を上から見ました。いずれ上部車体パーツの接着によって完全に見えなくなります。

 

 ステップ4に移り、ドライブスプロケットとアイドラーホイールを組み立てました。つまり、起動輪と誘導輪です。

 

 組み上がりました。

 

 後の転輪は、全て塗装後に取り付ける予定なので、ランナーにつけたまま組み付けました。上図は上部の片側3個の小転輪です。

 

 メインの転輪は片側6個ぶんを貼り合わせておきました。残る一対は、予備転輪のパーツです。  (続く)

 


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ゆるキャン△の聖地を行く7 その2  ゆるキャン△展示とグッズ

2019年05月27日 | ゆるキャン△

 富士山レーダードーム館の「ゆるキャン△」パネル展示コーナーの奥には、志摩リンのビーノとともに、志摩リンのテントもありました。モンベルのムーンライト3型で、カラーも劇中の品と同じです。女子高生にしては渋いカラーだと思われがちですが、確か志摩リンが祖父から譲り受けたものという設定でしたから、このカラーは祖父の好みであるわけですね。

 

 パネルは、原作コミックの原稿画をメインにして作品紹介を展開し、作品の特徴や聖地をアピールするという目的で並べられているようでした。

 

 例えば、キャンプの楽しさを、キャンプにおける様々なアクション、食べる品ごとにシーンを出してアピールしています。
 私自身も昔からキャンプをやっていましたからよく分かるのですが、キャンプをやっている時は全ての作業、行為が楽しく、食べるのも飲むのもみんな美味しくて、一時でも病み付きにならないほがオカシイかな、と思うほどです。

 

 見慣れた志摩リンのアニメキャラクターパネルもありました。アンケート用紙を置いたコーナーでした。

 

 左はコミック第8巻の販売予告ポスターで、図柄はそのまま第8巻の表紙になっています。左は、当時まだスタート前であった高速道スタンプラリーの予告でした。

 

 これは山中湖温泉「紅富士の湯」およびオギノ山中湖店の紹介です。いずれも今回の巡礼にてこれから訪ねる予定地でしたので、このパネルは事前チェックに役立ちました。

 

 これは山中湖のみさきキャンプ場の紹介です。作中で大垣千明ら3人がキャンプ地とした「大間々岬キャンプ場」の元モデル地です。これも今回の巡礼にてこれから訪ねる予定地の一つでした。

 

 そしてこのパネルが、私が居る富士山レーダードーム館、さっき行ってきたばかりのモンベル富士吉田店の紹介でした。
 要するに、ここのパネル展示を一通り見たことによって、この日の巡礼コースの各ポイントをあらためて予習する形になったわけです。

 

 見学後は、向かい側の売店に行きました。この種の施設にしては、結構広い面積がある販売コーナーです。

 

 当然のように、通路に面した第一陳列棚には「ゆるキャン△」関連グッズばかりが並べられてありました。

 

 内側に進んで左右の陳列品を見ましたら、どれもこれも「ゆるキャン△」関連グッズばかりでした。今まで一番多くの商品を扱っているのではないかと思っていたセルバ身延店のコーナー規模を軽く超えていました。

 

 クリアファイル関係もポスター関係も、当たり前のようにズラリと並べて売っていました。大阪日本橋ナムコのキャラポップストアよりも充実しているかな、と思いました。

 

 今回初めて見た品も幾つかありました。どれだけ種類があるんだ、と少し呆れました。富士山レーダードーム館本来の販売品があるはずなのですが、パッと見ただけでは分かりませんでした。

 

 このポスター、春キャンの公式オリジナルイラストのようですが、なかなか良いです。

 

 衣料品も沢山ありましたが、上図右端の赤い「富士山スキー」シャツは初めて見る品で、たぶんここの本来の販売品の一つであるようです。アニメで各務原なでしこが着ていたシャツの元ネタ品ですね。

 

 一番、欲しいなと思ったのが上図のタペストリーでした。でも飾れる壁面が自宅にありませんから、今回も買わずじまいでした。
 各務原なでしこ、志摩リンの二人のキャンプの夜、という構図が良い感じですが、おそらく二人は富士山を眺めている、という設定なのでしょう。
 だとすれば、場所は浩庵キャンプ場か、麓キャンプ場のいずれかでしょうね・・・。  (続く)

 


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ゆるキャン△の聖地を行く7 その1  富士山レーダードーム館

2019年05月26日 | ゆるキャン△

 2019年4月12日より15日まで、三泊四日の行程にて「ゆるキャン△」マイカー巡礼に行きました。マイカーでの旅は、2018年5月の長野、山梨、静岡周遊に続いて二度目でした。
 今回の巡礼範囲は、山梨県の富士五胡エリアと長野県の諏訪エリアとに絞り、その間に身延エリアと北杜エリアをはさみこむ形でコースを決め、身延に一泊、諏訪に二泊して諏訪の歴史観光もついでに楽しむことにしました。

 4月12日の朝5時前に京都西大路の下宿を出て、適度な休憩を重ねつつ名神、新名神、新東名を走り、新富士インターで降りて、すぐにガソリンを補給しました。
 降り出した雨の中を、富士西麓の国道139号線、および県道71号線を進み、季節外れの寒波による雪景色にビビりつつも、なんとか無事に抜けて富士吉田市に入り、上図の「道の駅富士吉田」に着いたのは、10時11分でした。京都から5時間余りかかったことになります。

 御覧の通り、富士山周辺は先日までの積雪が残り、これで4月中旬かと思うほどの寒さでした。ほぼ一週間前にレンタカー利用での身延、早川エリア巡礼を実施しており、その時は快晴で少し暑いぐらいでしたから、今回の荒天ぶりには驚かされました。
 しかし、天気予報では午後から晴れるとのことでしたので、それに期待しつつ、とりあえず計画通りのコースをたどることにしました。

 

 今回の聖地巡礼の最初のスポットは、この道の駅富士吉田に2ヶ所ありました。一つは上図のモンベル富士吉田店です。付近には各務原なでしこの幟も立てられていました。
 このお店は、「ゆるキャン△」原作コミック第6巻の64ページ1コマ目に、「カリブー富士吉田」の名前で登場しており、山中湖キャンプに向かう大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那の3人が立ち寄っています。

 私は車で来ましたが、3人は富士急行の富士山駅からバスでやってきています。実際にその路線バスがまもなくやってきて、道の駅の施設前のバス停に止まっていました。

 

 とりあえず、原作コミック第6巻の64ページ1コマ目と大体同じ構図で撮ってみました。原作のシーンは魚眼レンズ風の広角ワイド構図が多いので、ピッタリ合わせるのは難しいです。

 

 入ってみることにしました。10時開店なので、到着後すぐに入ることが出来ました。

 

 玄関口のすぐ内側左手に、大きなクマのマスコットが立っていました。原作コミック第6巻の64ページ3コマ目に出ているシカの「カリブーくん」の元ネタです。作中では犬山あおいや大垣千明が抱き着いてモフモフ感を楽しんでいましたが、私はやりませんでした。

 しかし、お店の方は、「ゆるキャン△」の巡礼の方はけっこう抱き着いたりしてますね・・・、と苦笑まじりに話しておられました。オッサンやオジサンが入れ替わり立ち代わり抱き着くのですから、クマのマスコットも大変だな・・・。
 以前はそんな光景は有り得なかったそうですから、いかに「ゆるキャン△」の影響が大きいかがよく分かります。

 

 次は、向かいの高台にある富士山レーダードーム館に行きました。施設までの歩道わきに各務原なでしこの幟が立っています。たぶん、誘導の目印を兼ねているのでしょう。

 

 施設前庭には、志摩リンの幟もありました。二人とも冬キャンの服装なので、この日の季節外れの雪景色にうまくマッチしていました。

 

 この施設は、かつて富士山頂に設置されたレーダードームを移して保存維持する役目をもち、35年間にわたる台風などの気象観測の歴史、富士山頂の概容などを体験出来る学習施設の一種です。原作コミック第6巻の63ページ4コマ目にバス停の背景として登場しています。

 

 ここで5月6日まで開催されている「ゆるキャン△」パネル展示を見るのが、今回の来訪の目的でした。そういうチャンスでもないと、この種の施設にはなかなか来る機会が得られません。と言うか、こういった施設があること自体、今回の企画を通して初めて知りました。

 

 玄関口を入ると、左手の多目的ルームが展示スペースになっていました。

 

 正面に2体のキャラクターパネルが設置されていました。この2体は、他のキャラクターパネルと違って、原作者あfろ氏の描き下ろしイラストを用いてありました。

 

 各務原なでしこ。原作のタッチは、アニメのよりもスマートですね。

 

 志摩リン。いずれも温かい飲み物を手にしていますが、何の飲み物でしょうか・・・。

 

 パネル展示だけかと思いきや、奥の方に見慣れたモノが置いてありました。

 

 やっぱり志摩リンのビーノが、お約束のように置いてありました。3月の巡礼時に身延山ロープウェーの下の駅舎内で見かけたのと同じです。身延山ロープウェーの下の駅舎内での展示を終えてどこかへ移されたと聞いていましたが、ここだったのですね。  (続く)

 


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ゆるキャン△ 第8巻

2019年05月25日 | ゆるキャン△

 去る4月26日に発売された、まんがタイムKR フォワードコミックスの「ゆるキャン△」第8巻です。アマゾンでの案内記事はこちら

 周知のように、まるまる一冊、伊豆キャンのストーリーです。あfろ氏流の伊豆観光案内、といっても良いような盛りだくさんの内容で、伊豆へは何度か行ったことのある私でも、また行きたいな、と思ってしまいます。いや、一度は「ゆるキャン△」巡礼で行く積りです・・・。

 この8巻のストーリーが、予定されているテレビシリーズ2期に含まれるのか、それとも劇場版として一つの物語にくくられるのかは、まだ分かりません。
 朝霧高原の「ナイスなキャンプ場」でのクリスマスキャンプで終わった1期の後に続くストーリーが、原作通りに忠実に描かれるのだと仮定すると、2期はおそらく原作の第5巻からの4冊くらいの枠で構成されるのかな、という推測にたどりつきます。その場合は8巻の伊豆キャンの完了をもって2期のラスト、という基本イメージにまとまります。

 「ゆるキャン△」の基本的な流れは、ソロキャンとグルキャンを同時並行で描きつつ、各所の魅力的なスポットを紹介しながら、全員参加のイベントでしめくくる、という感じであるような印象をテレビシリーズ1期を通じて受けましたので、2期も同じなのかな、と予想しています。
 すなわち、志摩リンの静岡および浜松でのソロキャン、野クルの大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那らの河口湖キャン、各務原なでしこの富士宮ソロキャン、と続けて伊豆での全員参加のイベントでしめくくる、という流れが予想出来るわけですが、それだと劇場版は完全に未知の領域に入ってしまって予測もつかなくなります。

 ただ、確実に言えることは、テレビシリーズ2期の舞台の大半が静岡県内であることです。噂では、「ゆるキャン△」人気にあやかるべく、静岡県の各自治体が既に水面下で動き始めているとか・・・。まあ、必然的にそうなるのでしょうが、もともと観光資源のポテンシャルも高くて交通アクセスの良さも抜群な地域ですので、これまでの山梨県での取り組みを超えるような仕掛けが出されるかもしれませんね。

 公式からの発表では、2期の前にショートアニメ「へやキャン△」がスタートするということですが、これは原作の「放課後」シリーズのアニメ化であるのでしょう。これが2020年1月から予定されているので、2期のスタートはもう少し先のことになるようです。

 なので、今のところ、聖地巡礼は原作コミックの登場スポットをたどる形が主流になっていますが、アニメ化されても基本のところは同じでしょう。私自身はまだアニメ1期の聖地の全部を回っておらず、現時点では長野県の高ボッチ高原が未訪のままです。まだまだ巡礼の楽しさが味わえることでしょう。

 


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「ガールズ&パンツァー プラウダ戦記」 第8話 後編

2019年05月24日 | ガールズ&パンツァー

 5月19日に最新話が公開された、吉田創さんのガルパンコミック「プラウダ戦記」です。前回は第8話の前編で、今回は後編にあたります。それぞれにおいてプラウダ高校、黒森峰女学園の上級生たちの卒業までの様子が描かれます。
 つまり、アニメ本編におけるプラウダのカチューシャ&ノンナ、黒森峰の西住まほが隊長になる前の経緯が、後に全国大会の決勝戦で対峙する両チームの視点にて同時並行の形で描かれているわけです。この表現手法によって、全国大会の決勝戦がいかにして行われ、どのようにして周知の結末に至るか、という一連のテーマが丁寧に準備されてゆく、という印象を受けます。なかなか読みごたえがあります。

 今回も色々笑ってしまう場面がありましたが、特に黒森峰副隊長の鬼塚瑠奈の普通の格好、実はマジックでのマーキングでしかなかった顔のキズ、が楽しかったです。単なる不良コスプレだったのか、と思いつつも、隊員たちから慕われ親しまれている様子にホッとしました。普通の高校生たちの戦車道チームではないか、荒れまくっている学校、チームではなかったんだ、と安堵しました。

 面白かったのが、鬼塚瑠奈が周囲からの愛称をことごとく否定している場面でした。「鬼っち言うな」、「瑠奈ちゃん言うな」、「ヅカちゃん言うな」といちいち応じてますが、じゃあ、何と呼ばれたいのでしょうかね・・・。
 あと、桐島という存在が気になりますね。既にチーム内に西住まほが居るにもかかわらず、次期隊長に決まっているわけですから、相当優秀なんでしょうね・・・。

 ですが、周知のように波乱の幕開けとなったようです。おそらく、その混乱を完璧に収束せしめて黒森峰女学園を鉄の志にてまとめてゆくのが、西住まほなのかもしれませんね。黒森峰推しといたしましては、なんだかワクワクしてまいります。「プラウダ戦記」というタイトルではありますが、内容的にはそれにこだわらないボリュームになってきているので、次回がとても楽しみです。

 


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伯爵高校 Ⅲ号戦車N型(3号車)(樅の木と鉄の羽の魔女版) 作ります!! その1

2019年05月23日 | ガルパン模型制作記

 2019年5月現在、コミックウォーカーさんにて第6話までが公開連載がされている、ガルパンコミック「樅の木と鉄の羽の魔女」です。丁寧な画風と独特のファンタジーっぽい雰囲気が個人的に気にいっており、ストーリー運びも細かく考えられていますので楽しいです。

 

 周知のように、アニメ本編には登場していなかったルーマニア軍ティストの伯爵高校チームが出ており、サンダース大付属高校チームとの交流試合を展開しています。その車輌群は、第二次大戦にて枢軸陣営に参じてドイツ軍からの供与を得た史実をふまえて、ほぼドイツ系車輌で占められています。それだけに、火力も機動力も割合に高く、相手にとっては侮れない存在であるようです。

 上掲のワンシーンでは、伯爵高校チームの中核戦力が揃っており、月刊戦車道に紹介される通りの陣容が示されています。Ⅳ号戦車G型、Ⅲ号戦車N型、Ⅲ号突撃砲G型、38(t)戦車、の4輌ですが、これだけでも十分な勢力であり、スペック的には大洗女子学園チームよりも上になるでしょう。

 なので、模型的にも興味をかきたてられる存在の一つであります。それで私の製作においては、まず7号車の五十嵐車長の38(t)戦車を再現してみました。間違えて買ったイタレリのキットの活用でしたが、ガルパン仕様への変更も少なくなくて面白かったので、引き続き伯爵高校チームの2輌目を作ってみたくなりました。

 

 そうなると、主人公の小檜山野咲(こひやま・のえみ)が車長を務める3号車のⅢ号戦車N型を外すわけにはいきません。むしろ作りたい対象の最有力候補として自然に挙がってまいります。

 

 試合においては、毬奈・コンスタンティネスク隊長直率の本隊を側面から援護しつつも、遊撃の任務も兼ねた別働隊を任されているようで、3号車のⅢ号戦車N型のほかに4号車のⅢ号突撃砲G型も率いる形になっています。伯爵高校チームの作戦における重要な行動単位であることは間違いなく、その勇姿をプラモデルで再現してみたくなるのも、ガルパンファンとしては自然な流れと言えます。

 

 かくして今回は、3号車のⅢ号戦車N型を、上図のタミヤのミリタリーミニチュアシリーズ290番のキットにて製作してみることにしました。私のガルパン戦車模型の第62作目にあたります。

 周知のように、コミックの作中車は、描写される諸特徴からみて、このタミヤ製品をモデルにしているとされています。ですが、幾つかの相違点もあるので、ストレートに組むだけでは再現を果たせません。そこに今回の再現製作の面白味もあるのだと言えましょう。

 

 組み立てガイド、および各時期の車輌図面です。塗装パターンは史実では様々にあったようですが、ガルパンの伯爵高校チーム車輌はグレー系の単一カラーに包まれているようで、少なくとも迷彩および複数カラーによる塗り分けの描写は作中には見られません。
 史実のルーマニア軍戦車は、ドイツ軍と同じグレー系が多かったようです。伯爵高校チームのパンツァージャケットもカラーページでは史実通りのルーマニア軍服にならったグレー系統の色彩にまとめられていますから、車輌の基本塗装色もグレー系とみてよいだろう、と思います。

 

 パッケージの中身です。今回の製作は、旅行先の宿にてスタートしていますので、広い机の上でゆったりと組み立てることが出来ました。

 

 各ランナーは、安定のタミヤの製品水準をいかんなく発揮して扱いやすいようにまとめられています。

 

 さらに金属製砲身、およびエッチングパーツが付いています。瞬間接着剤も必要になります。

 

  ステップ1です。サスペンションアームなどを取り付けます。

 

 足回りは、作中車と同じです。ガイドの指示通りに組み立てました。

 

 5分ぐらいで組み上がりました。パーツはカチッと気持ち良いほどにおさまり、隙間もズレも一切生じませんでした。ですが、念には念を入れて、サスペンションアームの並びが一直線に揃うように定規をあててチェックしました。  (続く)

 


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ゆるキャン△の聖地を行く6 その15  ラーメンと蕎麦とミニフィギュア

2019年05月22日 | ゆるキャン△

 片倉館の「千人風呂」で温まった後、二階の休憩室で一休みし、ついでに昼食をいただくことにしました。

 

 広い大浴場の上の階だけあって、休憩室も立派な造りにて、広々としています。ゆったりとした気分でくつろげます。

 

 昼食は、軽くラーメンにしました。信州のラーメンは太麺が一般的で、スープは醤油系のアッサリ目が人気だそうです。ここ片倉館のラーメンも観光客のみならず地元民にも人気があるらしいので、今回試しにいただきました。外見は普通のラーメンなのですが、食べてみると、これイイかもな、という感想が沸きあがってまいります。

 長野県は、寒冷地で雪国ということもあって、実は全国有数のラーメン激戦区であるそうです。そして諏訪市は関東寄りの味が好まれるうえに、江戸期の諏訪高島藩が京都かぶれで京風の味覚の移入に熱心だったこともあり、関西風の薄めの味付けもかなり定着していると聞きます。
 なので、松本や上田あたりのラーメンはコッテリ系、諏訪や伊那のラーメンはアッサリ系、ということだそうです。個人的には後者が好みですね。

 

 食堂の奥から階段を経てテラスに出ることが出来ます。諏訪湖の景色が180度見渡せます。

 

 横の本館の外観もこのように見られます。

 

 温浴施設のトレードマークともいうべき、二つの尖塔風のボイラー吸気塔です。

 

 そして、排気用の煙突が高く空に延びています。

 

 霧ヶ峰高原の方角を望みました。次の4月中旬のマイカー巡礼では、その霧ヶ峰高原にも行く予定です。

 

 続いて、高ボッチ高原を望みました。電柱の右側に白っぽく浮き出て見える丸い山が、高ボッチ山です。志摩リンはあんな高い所へ原付で行ったのか、と少し呆れました。「ゆるキャン△」の聖地は、行くのが大変な場所が多いので、巡礼するのも大変です。

 

 

 今回の巡礼の旅は、片倉館で終わりましたので、あとは電車で帰るだけとなりました。とりあえず、JR上諏訪駅に戻りましたが、列車の予定時刻まで一時間余りがありました。

 

 そこで、折角来たのだから信州蕎麦も食べていこう、と思いつきました。駅のそばにある、上図のお店「そばすけ」に行きました。

 

 蕎麦のメニューは上図の3種類のみでした。

 

 500円の「もりそば」をチョイスしました。店内はほぼ満席で、殆どの客が「もりそば」を注文していたので、たぶんこの店の人気メニューなのだろうと思い、私も合わせました。
 味は、これぞ信州の、という旨さでした。やっぱり長野県に来たなら信州蕎麦を食べないとね・・・。

 

 諏訪で一番印象に残った、この諏訪姫ミニフィギュアシリーズ。次のマイカ―巡礼でもここ諏訪市に再び来ますので、時間があったらこのミニフィギュアについても調べてみたいな、と思いつつ、13時45分発の特急あずさにて帰途につきました。京都西大路の下宿に着いたのは、17時半過ぎでした。

 以上で、「ゆるキャン△の聖地をゆく6」の記述を終わります。  (了)

 


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「ガールズ&パンツァー 樅の木と鉄の羽の魔女」第6話

2019年05月21日 | ガールズ&パンツァー

  去る5月15日にコミックウォーカーで第6話が公開されました、コミック「ガールズ&パンツァー 樅の木と鉄の羽の魔女」です。

 今回も対サンダース戦の試合の続きですが、この回の冒頭にて伯爵高校チーム隊長のプロフィールが公開されました。やっぱりルーマニア人の血を受け継ぐクォーターとしての設定で、予想通り魔女科の魔女モドキでした。毬奈・コンスタンティネスク、が本名です。

 試合のほうは、遭遇戦にてたて続けに3輌を撃破された伯爵チームが、陣容を立て直すためか、いったん退却している流れになっています。サンダース側の隊長ケイが、相手の退却行動をいぶかりつつ、さらっと伯爵高校チームが公式戦にあまり出ず、年に数度の他校との交流試合をするだけの謎めいたチームである旨を指摘しています。
 そしてケイは「面妖ね」とか呟いてますが、相手は魔女なのだから当然でしょう・・・。

 退却する伯爵高校チーム側では、野咲たちのⅢ号戦車の乗員たちがおやつのケーキを食べたりしています。試合中とは思えぬ緊張感の無さですが、それは余裕であるのかもしれません。

 ですが、ストーリーはいきなり野咲の子供時代に飛び、亡くなった祖母の葬儀の様子に切り替わります。なんだなんだ、と引き寄せられるように読み入ってしまいました。作者のむらかわみちおさんは、物語の組み立てとストーリーの可視化の手法がなかなか洗練されていて上手いですね。

 続きが楽しみですが、次の第7話の公開日は6月15日、ガルパン最終章第2話の劇場公開開始日です・・・。もう、一ヶ月後になったのですね・・・。月日の経つのは早いものです。

 


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ゆるキャン△の聖地を行く6 その14  片倉館にて

2019年05月20日 | ゆるキャン△

 片倉館は、国指定の重要文化財ですので、文化財保護法の規定により、一般公開の義務があります。国指定の文化財に登録されることによって補修や修理維持などの費用の大半が税金からまかなわれますので、納税者に文化財維持の成果を公開して報告する必要があるからです。
 見学受付は、本館の玄関から中に入ったところにある管理事務所にありますので、そこまで入ってゆく必要があります。
 

 今回は「ゆるキャン△」にも登場した「千人風呂」への入浴も予定していたので、上図のような見学と入浴がセットになった料金で申込み、入館証を渡されました。これを首に掛けるか、携行するかして、館内を自由に見学して下さい、ということでした。

 

 館内もなかなか立派な感じで、内装の壁、柱、扉、すべてが創建時からのものをそのまま伝えているということです。

 

 片倉館は、教育研修用の施設として建設されましたので、本館の二階部分はこのような広い研修室となっています。

 

 寒冷地なので、冬はこのようなスチームが稼働していたそうです。今でも動くのでしょうか。

 

 あちこちにある解説板はQ&A方式で書かれていて、大変に分かりやすいです。文化財指定建築の解説板には、長々と難しく細かい内容を並べるものが多いですが、文化財学の専攻であった私でも読むのが時々嫌になります。むしろ、こういうシンプルで分かりやすいクイズ方式の案内文によって、要点を並べておくのがベストだと思います。
 この案内文の三つ目に、守り熊のレリーフが紹介されていましたので、矢印の先を追ってみますと・・・・。

 

 おお、本当だ、守り熊のレリーフが見えますね。リアルな彫刻作品ですね。周囲の壁の漆喰がかなり剥落しかけているので、年内には補修が必要かと思います。

 

 片倉館の模型です。実際の建築が大規模で全容を掴みきれない場合には、こういう縮尺模型が大変に役立ちます。この種の模型は、保存資料の一環として創建当時の姿に作られますから、かつての片倉館の姿を知るのにも適しています。

 

 こちらの案内文により、昭和3年に建設されたことが分かりますが、それよりも重要なのは、この壮大かつ豪華な施設が、地域住民への福利厚生施設の一種として地元の財産家によって私財で建てられたという点です。
 昔はこのように、事業などで儲けて財を成した人が、故郷に恩返しをするべく、公共施設や公共インフラの整備に私財を投じて尽力するというケースが多く、類似の事例は全国各地で見られます。そういえば、「けいおん」の豊郷小学校も同じケースで、地元の資産家が私財を投じて教育施設を建てた好例です。
 いまの財界人や資産家で、このような志の高い方を見ることは殆どありませんね・・・。

 

 一個人の財産でこんな立派な建物が作れるのだなあ、と感心してしまいます。昨今の儲け主義の手抜き工事とは無縁の、職人仕事による長持ちする構えが随所に施されていますので、100年近くになっていても現役でしっかりと機能しています。
 誇るべき建築、見るべき意匠、語られるべき精神とは、こういう建物にこそ豊富に織り込まれているのだ、と思います。

 

 二階の和室の並びもしつらえは見事です。柱の材一つ見ても、高級かつ堅牢な木が選ばれているのが分かります。掛けられた額書の銘は「平八郎」と読めますが、海軍元帥の東郷平八郎その人です。

 

 本館の見学に一時間ほどをかけ、色々学び観て充実した気分になった後、隣の温浴施設へ移動しました。

 

 志摩リンが高ボッチ高原からの帰りに立ち寄った温泉が、こちらの「千人風呂」です。

 

 温浴施設としてはものすごく古い歴史を持つのですが、創建当時にハイカラで進歩的だと謳われただけあって、現在でもそんなに古びていません。むしろ街中の銭湯のほうが汚れすぎて実際以上に古ぼけて見えるぐらいです。この点ひとつとっても、こちらの「千人風呂」がいかにしっかりと造られて丁寧に維持運営されてきているかが伺えます。

 

 内部はもちろん撮影禁止なので、外の案内板の写真を撮りました。こういう小型のプールみたいな浴槽があり、欧米式の立浴にて浸かるので、普通に座ると沈没です。子供が入る場合は保護者が付き添う必要がありますが、志摩リンは小柄でも女子高生ですから、背丈はなんとか足りたのでしょう。

 立ったまま中に進んで、底の黒石をジャリジャリ踏みつつ浸かるのですが、お蔭で足裏のツボも程良く刺激されます。適当な石を足で探して、グリグリと押しつけたり踏んだりすれば、マッサージ効果があります。現代の銭湯や温泉浴場ではまず見かけない設備ですので、体験する価値は大いにあります。  (続く)

 


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ゆるキャン△の聖地を行く6 その13  諏訪姫ミニフィギュアと片倉館

2019年05月19日 | ゆるキャン△

 わーい、諏訪姫とすわこのミニフィギュア、買っちった!!
 パッケージにある製造元の名前がPLUMとありますが、これはよく知っています。そうか、ピーエムオフィスエー、ってPLUMさんのことだったのか、と気付きました。ヤマノススメやごちうさなどののキャラクターなどのフィギュアをリリースしていることでも知られています。

 その本社が長野県にあることは聞き及んでいましたが、ここ諏訪市にあるというのは知りませんでした。なるほど、地元のメーカーが地元自治体の公認キャラクターをミニフィギュア化して販売しているのだな、と何となく考えましたが、そのイメージが実は間違いであることをすぐ後で知ることになります。

 

 高島城の姫様、という設定らしいこのミニフィギュアならば、高島城を背景にして撮るのがベストだろう、と考えて、水濠端の道の柵柱の上に立てて撮ってみました。

 

 

 おお、いいじゃないですか、決まってますね、いいですよこれ、お城の姫様、って感じです。
 しかし、なんでミニスカートみたいな袴なんだろう・・・。何か元設定みたいなのがあるのでしょうか・・・。

 

 続いて、女子高生のすわこ。後で知ったのですが、すわこの制服は実在するそうで、諏訪市の隣の茅野市にある茅野高校の女子制服が元ネタだそうです。ネクタイリボンとか、スカートのチェック柄まで同じですよ・・・。

 

 これもなかなか決まっています。地元の城を背景にする女子高生。絵になります。

 

 で、諏訪市公認のキャラクターコンビ。

 

 二人の首はボールジョイントなので回したり傾けたりすることが可能です。それぞれにちょっと角度を付けてみました。

 

 いいですねえ、このコンビ。元設定とかも知りませんし、アニメなのか漫画なのかも知りませんが、とにかく諏訪市の公認キャラクターであります。自治体の公認を得るぐらいだから、何か原作が存在するのかもしれません。

 

 首の向きを再び変えて、再び撮影。場所が場所だけに、これは楽しいです。

 撮影していたら、背後から声をかけられました。私と同じ年恰好の、地元の方のようでしたが、「それ、諏訪姫とすわこでしょう」と笑っていました。ええ、そうです、たったいま天守閣の売店で買ってきたのです、と答えると、「でしょうね、観光客に一番人気があって売れてるみたいですからね。そうやって撮影している方も何度か見かけますし」

「そうですか、私みたいなのが他にも居るんですね・・・」
「ええ、けっこう多いですよ。外国人の方も時々見かけますし」
「やっぱり、こういうフィギュア、外国人観光客に人気があるんですね」
「ありますよ。それ目当てで来日する人も少なくないとか。現にここ諏訪にもその諏訪姫とかを買いにやってくる外国人も居るみたいですし」
「えっ・・・・、するとこのミニフィギュアは、ここ諏訪市でしか売ってない限定品なのですか?」
「諏訪市だけではない、確か岡谷市や茅野市、下諏訪町でも売ってたかな、まあ、諏訪湖周辺の範囲ですかね・・・」
「メーカーのPLUMさんが諏訪市にあるから、地域限定ということですか?」
「たぶんそうでしょうな、私もよく知らんのですが、以前これのブームがあったときに、けっこう興味があって幾つか買って回ったことがあったのでね、その際に販売している所の一覧表みたいなのが出ててね、それが諏訪湖周辺の範囲になっていたということで」

 やっぱり、このミニフィギュアのファンであった方のようだな、と納得しました。そうでなければ、お城の手前でミニフィギュアの撮影に熱中している変なオジサンに声をかけるわけが無いな、と思いました。

「これのブーム、というのは?」
「ああ、諏訪姫のブームというか、確か五年ぐらい前・・・、そう、2012年だったかな、市の公認キャラになりましてね、そのちょっと前ぐらいからPLUMがこのフィギュア出して人気が出て売れていましてね、その人気に驚いた市が公認キャラにしたわけでして、観光案内とか広報とかに出していたんですね。グッズも色々出してて、相当売れたみたいですね。観光客向けなんだろうと思うんですが、地元民もけっこう買っておったんですよ。私みたいなのが。アハハハ」
「やっぱり地元出身の歴史人物である諏訪御料人がモデルですから、もともと知名度も高かったのでしょうか、諏訪姫というのは」
「ああ、それは間違いないですね。地元ではまず最も有名な女性とも言えますし」
「ですが、このミニフィギュアは、なんか現代風にアレンジされたみたいな感じですね。ミニスカート風の袴ですとか・・」
「ああ、それね、原作のコミックがあるんですよ。市の広報誌とかに連載されてる四コマの。PLUMのほうでもともと作ってて、公式ホームページにもそのコーナーがあるんですよ。連載もかなり長いことやってましたし、それに出ている諏訪姫とすわこをそのままフィギュア化してるんですよ」
「ああ、やっぱり元になる設定があるわけですね・・・」
「ええ、ありますね。無かったらこういうフィギュアにならないし、いっぱいキャラクターが出て20万体以上も売れないですし」
「ええっ、20万体以上も売れてるんですか、これ」
「ああ、三年ぐらいまえに何かの記事でそういう、20万体以上売れたとか出てましたのでね。今ならもう30万体ぐらいは超えてるのと違いますかね」
「30万体・・・」

 その数字に、茫然となりました。日本におけるアニメフィギュア市場の各データをまとめた資料を以前に何かの研究会で見た事がありますが、例えばガルパンの各メーカー発の市販全フィギュアの総販売点数が、2012年のガルパンテレビ放映開始から数えて今年2019年2月の時点で約4万体、と算出されています。
 参考までに、絶大な人気を博して420種類ものフィギュア群をリリースせしめた「けいおん」シリーズの各メーカー発の市販全フィギュアの10年間の総販売点数は12万体とされています。最も売れたアニメフィギュアは他にもあり、ワンピース関連ですと累計で約13万体、他にもそれぐらいの販売実績を持つアニメ作品は少なくありません。ただし、これらは全国的に展開して販売しての実績です。

 ですから、諏訪湖周辺のエリアでしか販売されていないという、地域限定のミニフィギュアの総販売数が、数年間で20万体超え、2019年現在で30万体以上と推定されるというのには、驚愕するほかありませんでした。長野県の一地方でしかない諏訪湖エリアで、地域限定の品をどうやったらそんなに売る事が出来たのか、不思議でしょうがありませんでした。
 これは何か特別な仕掛けとか、工夫があるんだろうな、と急激に興味をかきたてられました。次のマイカ―巡礼時には、再度ここ諏訪市にも行く計画ですので、ついでにこの諏訪姫ミニフィギュアの詳細および驚異的な販売数の理由を調べてみよう、と決めました。

 

 一通り話して諏訪姫フィギュアに関する話題が一段落したところで、相手が「どちらからお越しで?」と訊ねてきましたので、「京都です」と応じました。

「今回は観光で?」
「ええ、アニメの聖地巡礼です」
「あっ、知ってますよ。「ゆるキャン△」と違いますか?」
「そうです」
「だから高島城なわけですね。なるほど・・・、霧ヶ峰とか、高ボッチとかにはもう行かれました?」
「いえ、どちらもまだなんです。今回は電車で来ましたので。これから片倉館に行く予定です」
「片倉館なら、ここから北へ行って次の交差点で右に行って通りをまっすぐ行けば良いです」
「歩いて行けますか?」
「ああ、そんなに遠くないですし。歩いて10分ちょっとかな」

 そして道順を再度丁寧に教えて下さいましたので、御礼を言って挨拶して別れました。ミニフィギュアにも詳しそうで、「ゆるキャン△」も知っている方でしたので、名刺交換しておけば良かったかな、と思いました。

 

 教えられた通りに、城の北へ進んで、ドラッグストアのある交差点で右折しました。ドラッグストアの敷地からも、高島城天守閣が見えました。

 

 通りをまっすぐ歩いて、12分で上図の片倉館入口に着きました。正確には諏訪市美術館の敷地内に隣接して片倉館が所在しており、出入り口および観光駐車場は美術館のものを利用するシステムのようでした。

 

 ここが、志摩リンも行った片倉館ですか・・・。
 実は、諏訪市には三度ぐらい来たことがあるのですが、片倉館は今回が初めての訪問でした。

 

 片倉館は、二つの建築から成っている施設です。研修施設である上図の本館、温浴施設である「千人風呂」の二つの建物が隣接して並び、通廊で結ばれています。

 

 なかなか立派な洋館風スタイルの煉瓦建築です。建物はすべて国の重要文化財に指定されています。こういう歴史的遺産の建物には、学ぶべき教訓や哲学が様々に織り込まれて無言のうちに何かを我々に語り示してくれます。とても勉強になりますので、こういう存在に近づくだけでもワクワクしてしまいます。

 

 建物の竣工は昭和3年です。例えば「けいおん」の豊郷小学校旧校舎群は昭和12年の建立ですから、それより9年さかのぼる遺構であるわけです。  (続く)

 


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伯爵高校 38(t)戦車(7号車)(樅の木と鉄の羽の魔女版) 作ります!! その4

2019年05月18日 | ガルパン模型制作記

 組み立て工程のラスト、ステップ5です。各所の部品を取り付け、砲塔と履帯をセットします。ガルパン仕様では予備履帯が未装備ですので、パーツ83から86までは不要です。またアンテナ基部の79は、E型の形式に変更するためにドラゴンの該当パーツと交換します。
 消火器の80の位置には、ラッパ形のカバーがつきますが、今回のキットには該当パーツがありませんので、ブラ材でそれらしく自作します。また、右側の警笛、車体前端の起倒式照準環のパーツもありませんので、ドラゴンのパーツを転用します。

 

 パーツを切り出して準備しました。下の白いパーツは、アンテナ基部の79と交換したドラゴンのE型タイプのパーツです。E型のアンテナ基部は車体側面隅部から張り出す形式です。

 

 作中車は基本的にE型の特徴を示しますが、今回のキットはD型のようなので、不足する部品が三つほどあります。上図に示したように、車体前端の起倒式照準環、右側フェンダー上の第一ステーに付く警笛、左側フェンダーのラッパ形のカバー、です。

 

 取り付けが終わった状態です。左側フェンダーのラッパ形のカバーは、ブラ材でそれらしく自作しました。

 

 アンテナ基部、警笛、起倒式照準環の三つは、ドラゴンのパーツを転用しました。以前にカメさんチームを製作した時に使用したG型のキットには、E型またはF型のパーツが含まれていて、それらが不要となっていましたので、今回の製作にて役立ちました。

 ガルパンの戦車を公式キットで作ると、こういう転用可能パーツがなかなか得られませんので、あえて適応キットを選んでみるというのも選択肢としてはアリです。
 ドラゴンのシリーズでは、ランナーパーツを各型の幾つかを再現出来るような組み合わせにて配分しているケースが多いので、使えそうなパーツをあらかじめ調べておいて、幾つかのガルパン車輌に転用出来るようなパーツ構成の適応キットを買っておく、という方法はかなり有効です。一つ二つのパーツのためにキット1個をまるまる無駄にする、というような勿体無い事例を無くせますし、費用的にも安上がりです。

 

 とりあえず、伯爵高校チームの7号車の外見にはなんとか近づける事が出来ました。出来たら車長の五十嵐さんのフィギュアも欲しいところですが、無理ですね・・・。

 

 砲塔をセットしてみました。アンテナの78は、作業中に誤って折ったりするといけないので、塗装段階まで取り付けを保留しています。

 

 この時点で改めてコミックの描写をチェックし直していて、さらに二つ、不足するパーツがあることに気付きました。

 

 よく見ないと分かりにくいですが、E型から装備されたとされている右の丸いランプ、左のドイツ式間隔表示灯が装備されています。特にドイツ式間隔表示灯は排気管の奥なので、観察力が試されます。黄円にて示しておきました。

 

 参考までに別アングルのシーンも掲げておきます。黄枠内に、ドイツ式間隔表示灯の存在も確認出来ます。作者のむらかわみちおさんは、メカの細部の描写も丁寧で細かいことで知られていますが、今回のガルパン戦車の描写においてもきちんと描きこんでおられることがよく分かります。
 たぶん、タミヤから出ている1/48スケールのE/F型あたりをモデルにして作画されているのではないかな、と推測しています。

 

 二種のランプのパーツも、ドラゴンより転用しました。

 

 取り付け終わりました。今回のキットにはパーツが無く、取り付け位置も分かりにくかったため、ドラゴンの6434番のE/F型キットのガイドをネットで参照しながら取り付けました。

 

 これで、背面の状況も作中車に近づけることが出来たように思います。このように、車体の大部分はパーツ割りの少ないイタレリキットを使い、細部のみをドラゴンの精密パーツで仕上げる、という手法はなかなか使えるな、と思います。
 もし、最初からドラゴンの6434番のE/F型キットを使用して作っていたら、パーツ数が多くて工程も複雑なため、倍以上の時間と手間がかかったことでしょう。

 

 履帯は、ガイド指示においては焼き留め処理となっていますが、材質の関係からか、模型用接着剤でもくっつきますので、普通に貼り合わせしました。瞬間接着剤を使えばさらにしっかりと貼り合わせることが出来るでしょう。  (続く) 

 


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ゆるキャン△の聖地を行く6 その12  ご当地キャラクター諏訪姫

2019年05月17日 | ゆるキャン△

 高島城天守閣の最上階から、四方の諏訪市街の景色を見ました。上図は北西の諏訪湖方面ですが、高層建築もかなり多いので、湖面があまり見えませんでした。かつては城そのものが諏訪湖のなかに浮島のように位置していたそうですから、湖が埋め立てられた範囲が非常に広かったことが分かります。

 

 北側の景色です。奥の右側の丘陵から上に登っていくと霧ヶ峰高原に通じます。次の4月中旬に予定しているマイカー巡礼ではその霧ヶ峰高原にも行く予定ですが、諏訪市街からの登りルートは急カーブの連続で勾配もキツイと聞いています。白樺湖方面から登って、諏訪市街へ降りるルートのほうがよさそうに思えます。

 

 本丸大手の水濠石垣の塁線を見ました。冠木橋も見えます。この水濠は、本丸と二の丸とを隔てていたもので、本丸自体は諏訪湖湖畔にあって浮島のごとくでしたから、当時は本丸への出入り口は二の丸からの冠木橋しかなかったわけです。

 

 南東方向を見ました。眼下には本丸御殿跡がいま公園となって広がります。遠くの山並みの左側で低くなっている辺りが、「ゆるキャン△」にも登場した杖突峠です。以前に訪れた時は雨と霧で下界の眺めは全くのゼロでしたから、次のマイカー巡礼時には晴れて欲しいものです。

 

 天守閣を出る前に、販売コーナーで上図のクリアファイルを見つけました。何のアニメかと思いましたが、諏訪姫なる長い黒髪の女の子が主人公っぽい雰囲気で、高島城をバックにして扇子を開いてポーズをつけています。さらにその周囲に色んなキャラクターが居ますが、全て、初めて見ました。

 

 諏訪姫、と普通に聞けば、歴史通ならば、戦国期の当地をおさめた在地勢力諏訪氏の娘で、後に甲斐の武田信玄の側室となり、武田勝頼を生んだ女性の事を思い浮かべるでしょう。本名が不明で、史料には「御料人」の敬称のみが出ています。それで諏訪御料人と呼ばれることが多いのですが、歴史小説や大河ドラマなどにもよく登場しているため、けっこう知名度は高いようです。

 私自身は、昔に甲府の歴史団体に参加していた頃に武田勝頼について調べていたことがあり、生母の諏訪御料人に関しても大体の歴史的情報は得ていたのですが、本名はおろか経歴も不明なので、その人物像がなかなか明確に捉えられなかった思い出があります。

 例えば、諏訪御料人は諏訪氏宗家の諏訪頼重の娘ですから、諏訪家の本拠であり屋敷もあった上原城(茅野市茅野上原)が実家であるわけです。その上原城へも二度ばかり登りまして、山頂の城郭も中腹の屋敷跡も回りました。でも現存の遺構は諏訪氏が武田氏に滅ぼされて後に大きく改修を受けた際の状態になっているため、諏訪氏時代の面影は非常に薄い気がしました。あまりイメージも明確にならず、武田氏の悪行の数々に悪態をつきつつ上原城の山道をトボトボ下った記憶があります。

 なので、今回の高島城見学で出会った、この諏訪姫というキャラクターは一体何者なのだ、と思いました。高島城をバックにしているので、江戸期の高島藩諏訪氏の姫様なのだろうか、と最初は考えました。

 

 続いて、隣の壁に「すわなび散歩」と題する四コマ漫画が貼られ、例の諏訪姫が桜を愛でている場面が描かれているのに気付きました。
 その諏訪姫がもう一人の女の子を連れていて、彼女を「すわこ」と呼んでいるので、姫様の侍女なのかと思いましたが、よくみると制服姿なので、たぶん女子高生なのだろう、と推測しました。ところが諏訪姫のほうは着物姿なので、どう考えても戦国期から江戸期にかけてのキャラクターにしか見えないのでした。不思議で仕方がありませんでした。

 

 さらに別の漫画が貼られており、上には諏訪姫とすわこの二人が仲良く並び、なんと「諏訪市公認」となっていました。そうか、これは地元諏訪市公認の、いわゆる萌えキャラもしくは、ゆるキャラなのだろう、と気付きました。

 

 

 この漫画が、諏訪姫とすわこの出会いの場面であるようです。高島城を久しぶりに訪れた地元の女子高生すわこが、天守閣の前で、突然空から降ってきた昔の姫様とぶつかっています。
 そして、諏訪姫は現在、すわこの家に居候中、とあります。まるでドラえもんみたいだな・・・。

 

 さらにびっくりしたのが、このミニフィギュア群です。右端のすわこ以外は、全て諏訪姫であるようです。しかもこれは販売されていて、一体650円でした。何なんだこの可愛らしいミニフィギュアは、こんなの初めて見たぞ、と思いつつ、ショーウインドーに近寄りました。

 もともと私はアニメのキャラクターのミニフィギュアが好きで、昔はけいおん、最近にはガルパンのミニフィギュアを沢山集めています。ねんどろいどぷち、きゅんキャラなどのシリーズは定番です。今回のこれら姫様のミニフィギュア群は、サイズ的にもねんどろいどぷち、きゅんキャラと余り変わらないので、余計に関心が出てきました。

 

 諏訪姫は色んな服装で立体造形されていますが、そのパッケージには諏訪氏の表紋である「梶葉紋」がデザインされています。歴史上の諏訪氏が用いた家紋のひとつで、本来は平安期より諏訪明神をいつき祀る神職としての紋所です。
 諏訪氏は本姓が三輪氏で、大和国三輪氏の分流としてともに姓を「神」と表記して「みわ」と読ませる氏族でした。戦国期の諏訪氏も、江戸期に高島藩を統べた諏訪氏も、その本流に連なります。日本でも有数の古い氏族です。
 その諏訪氏の家紋を使っているので、このキャラクター諏訪姫は、設定上は諏訪氏の姫様であるのだろう、と思いました。

 

 しかし、よく分からないのが、上図左端や左から三番目の姫様の裳というか袴が異様に短い点でした。まるでミニスカートです。江戸期までの大名家の姫様がこんないでたちをするわけがありません。
 さらに異様だったのが、左から二番目の姫様がどうみてもスクール水着姿であることでした。脇に立てたミニ幟には、諏訪御料人諏訪姫とありますので、歴史上の実在人物である諏訪御料人がモチーフになっていることは間違いないようです。

 いったい、どのような経緯で、かかる諏訪姫なるキャラクターが生まれ、しかもミニフィギュアになって幾つかの商品が出されて販売されるに至ったのか、と、次第に興味を覚えました。

 

 しかも、けっこう可愛らしいです。上図の「アッパレじゃ!」とでも言っているかのような笑顔の姫様は、ミニフィギュアとしても出来がよく、なかなかの造形水準を示しています。

 

 上図の諏訪大社御柱祭の神輿ギャルみたいな格好の姫様は、造形のクオリティもかなり良いです。おそらく、色々商品化しているうちに精度も向上してきたのでしょう。このあたりは、他のアニメのミニフィギュアと同じ傾向にあるようです。

 

 上図の左は、天守閣受付のお姉さんから聞いたところによれば、上諏訪温泉の旅館の仲居さんスタイルで最近に発売されたものだということです。つまり、この諏訪姫ミニフィギュアは、現在も商品化および販売が続けられている品であるわけです。そのことにも驚きました。

 販売されているのであれば、たいていは東京秋葉原や大阪日本橋などのアニメショップなどでも見かける可能性が高いのですが、まったく記憶がありませんでした。とにかく今回が初見でした。これは以前には見た事は無い、という確信がありました。
 なので、販売されているといっても、地域限定であり、販売拠点も限られているのだろうな、と考えました。ひょっとすると、ここ高島城天守閣だけで売られているお城グッズの一種なのかもしれないな、と思いましたが、しかし、製造元の「ピーエムオフィスエー」の名称には聞き覚えがありました。あれ・・・?これは確かフィギュアとかのメーカーじゃなかったか・・・、と首を傾げました。

 

 そして、一番最初に出た諏訪姫のミニフィギュア製品が、上図の品であることも教えていただきました。確かに造形的にもおおまかな感じがあり、ミニフィギュア全体の輪郭およびフレーム性にやや不安定さがにじみ出ています。この品からスタートして、いま多様多種のバージョンが展開されているようですから、地元では相当知られた品であるようだな、と思いました。

 

 そして、最初は姫様の侍女かと勘違いしてしまった、現代の女子高生のすわこもミニフィギュア化されていました。高島城天守閣もしっかりついています。
 気になったのはその白いヘアーアクセサリーで、どう見ても諏訪湖のスワンっぽいのです。諏訪湖にて運航されている観光遊覧船のスワン号というのがありますが、あれによく似た形です。
 なにしろ名前が諏訪湖と同じ「すわこ」ですから、スワン号のヘアーアクセサリーをつけているんだろうな、と解釈するしかありませんでした。

 しかし、楽しくて面白いキャラクター、およびミニフィギュアですね・・・。  (続く)

 


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