「高校時代の同級生A君。同じクラスになった事は無いけれど、『温厚で優秀な人。』というのは知っていた。そんな彼には或る特徴が在り、其れは『一定間隔で身体をビクッと震わせては、“鳩時計の鳩が飛び出した時に発する様な音”を屡々発する。』という事だった。」と、2年前の記事「トゥレット症候群」の中で触れた。
当時、「何等かの病気なんだろうな。」察しは付いたものの、どういう病気なのか全く判らなかったのだけれど、2年前の報道番組「news23」にて、「トゥレット症候群」なる病気の症状で在る事を知ったのだった。
先日、週刊誌「AERA」を読んでいた所、又しても“未知なる病名”に出会した。「そんな病名の病気が在るの?」と驚いたが、具体的な症状を読んで、「成る程。」と。其の病名は、「歌舞伎症候群」と言う。
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歌舞伎症候群:常染色体優性遺伝(AD)の遺伝疾患で、1981年に新川詔夫氏と黒木良和氏によって、“特徴的な顔貌を呈する疾患”として初めて報告された。「罹患した際に見られる“切れ長の目”が特徴で、下瞼外側の3分の1が外反(裏返って、瞼が外に捲れる事。)しており、丸で“歌舞伎役者の隈取り”を連想させる。」事から、此の病名が付けられた。
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歌舞伎症候群に付いては、此方にも詳しく記されている。「遺伝子の変異によって発生していると考えられており、其の遺伝子の変異は、何の様な人にも等しく発生する可能性が在る事から、病気に成り易い人、又は成り難い人が居るとは考えられていない。」そうだ。(因みに、神奈川県の先天疾患モニタリングの結果から推定され、1988年に報告された発症率は「32,000分の1」。)遺伝子の変異が原因なので、残念乍ら現在の所、“根本的な治療法”は無い様だ。