ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

○を迎える時

2010年09月28日 | 其の他
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① 歩けなくなる。

② 全身に倦怠感が出る。

③ 喋り難くなる。

④ 食欲が無くなる。

⑤ 食べ物、飲み物が飲み込み難くなる。

⑥ 排尿排便が難しくなる。

⑦ 殆どの時間を眠って過ごす。

⑧ 意識が混濁する。

⑨ 聴覚は比較的最後保たれる。

⑩ XX瞬間は苦しみが少ない。
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人が“或る状態になる前”、個人差は在るけれど、上記の症状が見受けられると言う。「或る状態の前」、其れは「人が死を迎える前」を指す。(⑩の「XX」は「死ぬ」。)

週刊朝日(9月17日号)に「死ぬとき人はどうなる?こうなる」という記事が載っており、1千人を超える死を見届けて来た緩和医療医・大津秀一氏が「人の死」に関して語っている。

人が死を迎える迄に辿る過程、大別すると次の3パターンに分けられると言う。

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タイプ: 比較的長い間、身体の機能は保たれるが、余命2ヶ月位になると急激に機能が落ちる。

疾患タイプ: 何度も入退院を繰り返す。退院する時は、入院する時より悪くなっており、回復しても元には戻らず、急に死を迎える事も多い。

認知症老衰タイプ: 機能が低下した状態が長く続く。緩やかに機能が低下して行く、余命を推測するのが難しい。
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多くの人は「理想の死」を「ピンピンコロリ」とするが、実際問題としてそういう死は余り多くないそうだ。

死を迎える迄を「余命が数週間の時」、「余命が数日の時」、そして「余命が数時間の時」の3ステージに分けた場合、主に次の様な症状が現れる。

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余命が数週間の時: 全身倦怠感、浮腫、食欲不振、嚥下困難、喋り難くなる、耳鳴り、口の渇き等。

余命が数日の時: 傾眠状態、意識混濁、褥瘡、排尿・排便が困難になる等。

余命が数時間の時: 昏睡状態。
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人が死ぬ瞬間、自分は祖母の時に立ち会っている。手で抱えた首がカクンと落ち、口から緑色の液体(薬?)が流れ出した時、魂が体内から消失したのを感じた。*1其れ迄は「人」だった存在が、「物」へと変わってしまった切なさは言葉に表し難い物が在る。

元記事で最も印象に残ったのは、「聴覚は比較的最後迄保たれる。」という点。「死を迎える直前迄、患者には家族を含めた周りの声が良く聞こえていると考えられる。」そうだ。「患者の反応が無くても最期の瞬間迄話し掛けて欲しい。」、「逆にデリケートな話(葬式の打ち合わせ等。)は部屋を出てすべき。」と大津氏は語っている。

*1 もう一人の祖母の場合は、(其れ迄極めて浅かったのに)一際大きく呼吸をした直後に亡くなったと言う。

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6 コメント

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>ハムぞー様 (giants-55)
2010-09-29 23:39:59
書き込み有難う御座いました。今回はこちらにレスを付けさせて貰います。

森繁大先生も、大往生の部類でしたね。「眠る様に亡くなる。」という表現が在るけれど、本当に此れは理想です。

唯、6年前の記事「死生観」(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/6d9914cf535a18fa448efbfa86cf7bfc)で紹介させて貰いましたが、評論家の柳田邦男氏の様に「癌で死にたい。」と考える方も居るんですよね。其の理由は次の通り。

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「亡くなる時には、痛みや苦しみを伴う癌等ではなく、老衰で逝きたいと考える若者が多いと聞く。しかし、自分は敢えて癌で逝きたいと思う。癌を告知される事で、余命を知り、限られた人生をより有意義に生きたいからだ。」
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自分の様な軟弱者には、とても吐けない言葉です。
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たしか (ハムぞー)
2010-09-29 23:13:24
森繁先生はたしか、老衰で亡くなられたんだとか。

例えば
椅子に座っていて、一緒にいる人が少し横を向いて、
「で、○○でしたねえ」と話しかけたら・・・というのが出来うるならば、のシュチュエーションです。
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>青空百景様 (giants-55)
2010-09-29 14:19:53
書き込み有難う御座いました。今回はこちらにレスを付けさせて貰います。

御親族にとって其の急な死は大変な事だった思いますが、御祖母様にとっては(恐らく)苦しむ事も無くすっと旅立てたというのは幸せだったかもしれませんね。

以前にも書いたのだけれど、御婆ちゃん女優として有名だった原ひさ子さん(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E3%81%B2%E3%81%95%E5%AD%90)は5年前に96歳で御亡くなりになりましたが、亡くなる直前迄極めて御元気だったそうです。テレビを見てケラケラ笑い、御家族と一緒に夕飯を取っている際にすっと意識が無くなり、そのまま旅立たれたとか。苦しむ事の無い、正に「ピンピンコロリ」の状態だった様で、個人的には羨ましく感じました。
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母方の祖母のとき (青空百景)
2010-09-29 11:45:37
入院中の病院で、食事をしている最中にすーっと意識が遠くなり、それからすぐでした。
連絡が来て急いで駆けつけた時には、大して遠い病院でもなかったのに、もう息を引き取ったあと。
高齢でしたから特にショックだとか悲しいというのではありませんでしたが、いきなりだったので事態を呑み込むのにちょっと苦労したのを憶えています。
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>spa supernova様 (giants-55)
2010-09-28 20:32:46
書き込み有難う御座いました。

単なる水に少々“味付け”をした物を「体調が良くなる薬。」と言って飲ませ続けた結果、本当に体調が良くなったなんてケースも在ると言います。所謂「病は気から」の典型ですが、環境を変える事で認知症が改善されたというのも、此れに近い感じかもしれませんね。

先達て「交際範囲が広い人は呆け難い。」なんて説が発表されましたが、確かに孤独で居るよりも大勢の中に身を置いた方が、心身共に活性化されそう。余りに多過ぎると、煩わしくて気疲れしそうでは在りますが。
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知り合いの父親 (spa supernova)
2010-09-28 17:33:37
① 歩けなくなる。

② 全身に倦怠感が出る。

③ 喋り難くなる。

④ 食欲が無くなる。

⑤ 食べ物、飲み物が飲み込み難くなる。

⑥ 排尿・排便が難しくなる。

⑦ 殆どの時間を眠って過ごす

知人の父親(認知症、同居はしていない)がこのパターンに急激になり、配偶者(知人の母親)が面倒を見切れなくなって、広い敷地のある施設に入れたら、突然良くなったそうです。
それまではせいぜい家の中で一日100歩も歩かない程度、会話の相手も妻だけ(もともと無口な上に、介護疲れで妻のほうも八つ当たりばかりする状態だったらしい)。それが一気にたくさんの人と広々とした敷地に行ったのが良かったようです。

プロが見ることの重要性を痛感しました。
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