昨日、第85回凱旋門賞*1が行われた。競馬関係者にとって、世界最高峰のレースの一つで在るこの凱旋門賞は憧れの的で在り、競走馬で優勝を収める事が究極の目的と言っても良いだろう。そんなレースに日本調教馬としては7頭目となるディープインパクトが参戦した。日本のレースでは10勝1敗(1敗は2着。)の最強馬と、同じく最強の騎手・武豊氏という、これ以上考えられない程の最強コンビで臨んだこのレースでは、日本調教馬として初の優勝を非常に期待させるものだった。
しかし、残念ながら結果は3着。「発走では出遅れるものの、最後は怒濤の追い上げで一気に抜き去り、結果的には圧勝に終わる。」というのがこれ迄のディープインパクトの勝ちパターン。昨日は発走と同時に前に飛び出し、中盤では人馬共に苛々している様な素振りが見受けられた為、やや不安を覚えたものの、ゴール前には一時抜け出す雰囲気も在ったので”世界一”を夢見たのだが・・・。
「初めての海外遠征」、「長期休養明け」、「日本の競馬場とは異なる深い芝」、「最大10mもの高低差が在る馬場」等々、敗因は幾つか在ろう。しかしディープインパクトと並んで三強馬と称されたハリケーンラン&シロッコがそれぞれ4着&8着に沈み、5番人気の伏兵・レイルリンクが優勝を掻っ攫った事を考えると、勝負とは必ずしも実力だけでは無く運も必要なのだなあと痛感。唯、ディープインパクトの競馬生命がこれで絶たれた訳でも当然無く、最強馬伝説の第二幕がこれから始まると捉えている。今はとてつもなく大きいプレッシャーを背負ったディープインパクトと武騎手、そしてその関係者に御疲れ様の言葉を掛けて上げたい。
ところでディープインパクトに関して、「AERA(10月2日号)に「『呪いの力』で世界制覇」という記事が載っていた。先週発売された号なので今回の結果が出る前の記事なのだが、結果がどうなるかを待って紹介しようと思っていた。
この記事によると、ディープインパクトには呪いの力が備わっており、その力で世界制覇も果たすのではないかとしている。まあ半ば冗談めかして書かれているのだが、興味を惹かれる内容では在った。
今年の8月末から9月にかけて、相次いで3頭の名馬が故障を理由に引退を表明した。どの馬も秋のG1での活躍が期待されていたのだが、もう一つこれ等の馬には共通点が在るという。それは、3頭何れもディープインパクトと過去にG1で争い、2着に敗れ去っている馬という事。アドマイヤジャパンは昨秋の菊花賞で、リンカーンは今年春の天皇賞で、そしてナリタセンチュリーは6月の宝塚記念で2着となっている。加えて言えば、昨春の皐月賞でやはり2着に敗れたシックスセンスも、既に今年3月に引退している。つまり、ディープインパクトが5勝したG1レースで2着馬4頭が引退した事になるのだ。単なる偶然と片付けてしまうには、余りにも不思議な偶然では在る。
”当たらない事で有名な競馬評論家の大先生”は、これを偶然の結果では無く、或る意味必然なのかもしれないとしている。
「名馬は他の馬を潰しちゃうって事が在るんだよね。その馬に勝てば自分の馬の価値が上がるから、どの陣営も躍起になって馬体を仕上げて来て、凄く消耗してしまう。」
こう説明されると、なるほどと思わされる。記事でも触れられていたが、「元々競走馬は前の馬を追い駆ける習性が在り、強い馬と一緒に走ると知らず知らず足への負担がきつくなってしまう。」と。1985年、三冠馬・シンボリルドルフに挑み、2着2回に敗れ去ったビゼンニシキは、再起を期したダービーで14着に沈み、その後1戦だけして引退。シンザンやハイセイコー、ナリタブライアン等の名馬に挑んだ”2着馬”も、その殆どがその後には目立った活躍をしていないとか。
あくまでも”呪い説”に固執してみると、実は凱旋門賞でディープインパクト、ハリケーンラン&シロッコと並んで4強馬と呼ばれるで在ろう存在のエレクトロキューショニストという馬が居た。しかし、この馬は心臓麻痺で9月9日に急死したのだそうだ。「呪いの力が海外にも波及したのかもしれない。」と記事では書かれているが・・・。
それにしても今回の結果を一番喜んでいるのは、フランスの競馬ファンかもしれない。自国の馬が優勝を決めただけでは無く、ディープインパクトに人気が集中した為(日本人が大量に馬券を購入した?)、予想外の美味しい配当に終わったからだ。
*1 日本からも大勢の競馬ファンが現地に押し寄せた様だ。競馬を楽しむのは結構な事だが、余りにも奇抜過ぎる出で立ちで大騒ぎしている日本人の姿もチラホラ見受けられたのは正直恥ずかしかった。「郷に入っては郷に従う」という言葉が在るが、余り浮き過ぎる格好で大騒ぎするのもどうかと思う。
しかし、残念ながら結果は3着。「発走では出遅れるものの、最後は怒濤の追い上げで一気に抜き去り、結果的には圧勝に終わる。」というのがこれ迄のディープインパクトの勝ちパターン。昨日は発走と同時に前に飛び出し、中盤では人馬共に苛々している様な素振りが見受けられた為、やや不安を覚えたものの、ゴール前には一時抜け出す雰囲気も在ったので”世界一”を夢見たのだが・・・。
「初めての海外遠征」、「長期休養明け」、「日本の競馬場とは異なる深い芝」、「最大10mもの高低差が在る馬場」等々、敗因は幾つか在ろう。しかしディープインパクトと並んで三強馬と称されたハリケーンラン&シロッコがそれぞれ4着&8着に沈み、5番人気の伏兵・レイルリンクが優勝を掻っ攫った事を考えると、勝負とは必ずしも実力だけでは無く運も必要なのだなあと痛感。唯、ディープインパクトの競馬生命がこれで絶たれた訳でも当然無く、最強馬伝説の第二幕がこれから始まると捉えている。今はとてつもなく大きいプレッシャーを背負ったディープインパクトと武騎手、そしてその関係者に御疲れ様の言葉を掛けて上げたい。
ところでディープインパクトに関して、「AERA(10月2日号)に「『呪いの力』で世界制覇」という記事が載っていた。先週発売された号なので今回の結果が出る前の記事なのだが、結果がどうなるかを待って紹介しようと思っていた。
この記事によると、ディープインパクトには呪いの力が備わっており、その力で世界制覇も果たすのではないかとしている。まあ半ば冗談めかして書かれているのだが、興味を惹かれる内容では在った。
今年の8月末から9月にかけて、相次いで3頭の名馬が故障を理由に引退を表明した。どの馬も秋のG1での活躍が期待されていたのだが、もう一つこれ等の馬には共通点が在るという。それは、3頭何れもディープインパクトと過去にG1で争い、2着に敗れ去っている馬という事。アドマイヤジャパンは昨秋の菊花賞で、リンカーンは今年春の天皇賞で、そしてナリタセンチュリーは6月の宝塚記念で2着となっている。加えて言えば、昨春の皐月賞でやはり2着に敗れたシックスセンスも、既に今年3月に引退している。つまり、ディープインパクトが5勝したG1レースで2着馬4頭が引退した事になるのだ。単なる偶然と片付けてしまうには、余りにも不思議な偶然では在る。
”当たらない事で有名な競馬評論家の大先生”は、これを偶然の結果では無く、或る意味必然なのかもしれないとしている。
「名馬は他の馬を潰しちゃうって事が在るんだよね。その馬に勝てば自分の馬の価値が上がるから、どの陣営も躍起になって馬体を仕上げて来て、凄く消耗してしまう。」
こう説明されると、なるほどと思わされる。記事でも触れられていたが、「元々競走馬は前の馬を追い駆ける習性が在り、強い馬と一緒に走ると知らず知らず足への負担がきつくなってしまう。」と。1985年、三冠馬・シンボリルドルフに挑み、2着2回に敗れ去ったビゼンニシキは、再起を期したダービーで14着に沈み、その後1戦だけして引退。シンザンやハイセイコー、ナリタブライアン等の名馬に挑んだ”2着馬”も、その殆どがその後には目立った活躍をしていないとか。
あくまでも”呪い説”に固執してみると、実は凱旋門賞でディープインパクト、ハリケーンラン&シロッコと並んで4強馬と呼ばれるで在ろう存在のエレクトロキューショニストという馬が居た。しかし、この馬は心臓麻痺で9月9日に急死したのだそうだ。「呪いの力が海外にも波及したのかもしれない。」と記事では書かれているが・・・。
それにしても今回の結果を一番喜んでいるのは、フランスの競馬ファンかもしれない。自国の馬が優勝を決めただけでは無く、ディープインパクトに人気が集中した為(日本人が大量に馬券を購入した?)、予想外の美味しい配当に終わったからだ。
*1 日本からも大勢の競馬ファンが現地に押し寄せた様だ。競馬を楽しむのは結構な事だが、余りにも奇抜過ぎる出で立ちで大騒ぎしている日本人の姿もチラホラ見受けられたのは正直恥ずかしかった。「郷に入っては郷に従う」という言葉が在るが、余り浮き過ぎる格好で大騒ぎするのもどうかと思う。
異国の地に足を踏み入れた瞬間、羽目を外したくなる気持は判らないでも無いのですが、それも程度次第。明らかに現地の人達に不快感を与えたり、奇異な目で見られたりする言動は慎むべきでしょうね。異国ではやっている当人だけの問題では無く、日本を代表している位の心構えでいないと、”国際人”としてどうかと思います。これは日本人に限った事では無いのですが。
ロンシャン競馬場で、横断幕を掲げるレベルは未だしも、サッカーの応援宜しく顔に信号機の様なペイントを施している日本人が映っていましたが、これこそTPOを弁えていない典型の様に感じ、とても恥ずかしく思いました。