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「上原 食べ放題過酷ロケに『投げる方が楽。』」(1月30日、スポニチ)
レッドソックスに移籍した上原浩治投手(37歳)がテレビ朝日「いきなり!黄金伝説。」(2月7日午後6時53分~)で過酷ロケに初挑戦した。
挑んだのは男子と女子チームが食べ放題の人気6店舗ずつで食べ捲り、食べた量の合計kg数で勝敗を決める「食べ放題マラソン」。横浜市内のホテルのビュッフェで行った挑戦で男子チームの助っ人として登場。
立ち上がりは、刺し身や蟹、ロースト・ビーフ、炒飯、焼売等和洋中の料理を皿に盛り、「帆立が旨い!」等と快調に箸を進めたが、途中から「痺れる迄、投げる方が楽やね。」と悲鳴を上げた。
終了後には「こんなに大変だと思わなかった。」と御腹を摩り乍ら、「此のしんどい経験をプラスにして、シーズンも頑張りたいですね。」と新天地での活躍を誓っていた。
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「いきなり!黄金伝説。」の「食べ尽し企画」、そして「もしものシミュレーションバラエティー お試しかっ!」の「帰れま10」は、何度か見ている。「食べ物を無駄にしているだけ。」との批判も在ろうが、企画自体は面白い。TV局は取り上げた店舗より飲食物&場所を無償提供されているだろうし(店舗としては良い宣伝になるし。)、経費削減が図れ、尚且つ良い視聴率が稼げるので在れば、美味しい企画と言えよう。
此の手の“大食い企画”にタレントが参加するのは構わないのだが、現役のスポーツ選手(OBは別。)が参加するのは、好ましく感じない。「番組に出演する事で、生業にしているスポーツの知名度を上げたい。」という思い“も”在ろうから、現役選手がヴァラエティー番組に出演する事自体は否定しないけれど、スポーツ選手にとって「身体」は「商売道具」で在り、一般人以上に「健康な身体を維持する。」事が求められると思うのだ。
「最強の男は誰だ!壮絶筋肉バトル!!スポーツマンNo.1決定戦」等、筋肉バトル系のアトラクションを現役のスポーツ選手達が競う番組も見ていて面白いけれど、「大きな怪我をしなければ良いが。」と不安を感じる事も在る。一流選手程、「勝負事に夢中になってしまう。」傾向が在るから。“副業”で頑張り過ぎてしまった結果、怪我をしたり体調を崩したりして、“本業”に差支え出るという事になれば、本末転倒以外の何物でも無い。
小言幸兵衛的な事は言いたくないけれど、若いとは言えない年齢になった上原投手だけに、そして新天地で勝負をしなければならない今年だけに、こういう企画には出て欲しくなかった。
憧れの野球選手達が現役を引退し、タレント活動をメインに行っている場合、機転を利かせる等して見ている側を“笑わせる”のは良いのだけれど、単に“笑われているだけ”というのは、見ていて辛い。後者の場合は早晩、視聴者に飽きられ、消えて行ってしまうので余計に。
一般的に知名度が低いスポーツを遣っている選手だと、其のスポーツの知名度を上げんが為に番組に出演しているのを見掛けると、「頑張って欲しいな。」と応援したくなります。其れで「面白そうだな。」と、其のスポーツを始める人が増えれば、スポーツ人口の増加にもなりますし。
我が国の場合は特に、スポンサー無しではスポーツが成立し難い環境に在りますので、選手達がメディアを使って、露出度を上げるというのも止むを得ない点が在りましょうね。
こういったバラエティーやCMの露出イコール人気と捉える人が圧倒的多数だから、しょうがないかも。
その戦略下にある典型例は昔のB級巨人選手(宮本や大久保など)、最近なら石川遼と浅田真央でしょ?
上原はA級だけど、巨人中継バブルの時代の選手。とんねるずとかあの辺とのつながりが強いから良くオフに出てくる。
>生業にしているスポーツの知名度を上げたい。
そういうのは結構あると思う。
その番組ではない別の番組(ジャイアントキリング)見てたけど、明らかにそれに出演したアメフト選手はチームとチームスポンサーが相当力入れて出演させたのだな、と感じました。
そのチーム関係者と知り合いなんで「見たよ」とメールしたら喜ばれました。
これをきっかけに足を運ぶ人がどれだけいるのかは知らないけど、周知効果があると思ったみたい。
上に挙げた石川と浅田の場合も彼らの存在が試合のスポンサーを増やしてる面がある。特に浅田さん。フィギュアの国際試合見ると日本企業ばかりが広告出してる(BSで見たアメリカ開催のスピードスケートの世界選手権はオランダ語広告ばかりだった)。
ものにはまあ限度が、と。
他の先進国に比べると、我が国のスポーツ選手達はセカンド・キャリア(http://kotobank.jp/word/%E3%82%BB%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%AA%E3%82%A2)に対する不安感は高いと思います。だからこそ「現役時代からマスメディアと深いパイプ作りをし、引退後にタレントとして使って貰える様にする。」という思いが選手達に在るのは確かでしょうね。
其の考えは凄く判るし、だからこそヴァラエティー番組に出演する事自体は否定しないのですが、“身体”を張った企画というのは、どうしても不安を覚えてしまう。「視聴率さえ稼げれば、出演者に無茶をさせるのも止むを得ない。」というスタッフの考えが、昨今のバラエティー番組では幅を利かしている様に感じられ、其れ故に出演者の事故が少なくない。下手をすれば半身不随の身に・・・なんていう、御笑いタレントの事故も在りましたし。
「プロの選手なんだから、食べ過ぎたとしても大した事は無い。」という意見が在るのは理解しているのですが、兎に角「身体が資本」なので、無茶はしないで欲しい。
プロレスラーの話、「先輩達の親心」という面も在る一方で、「虐め」の側面も在りそう。女子プロレスでは、其の手の話を良く見聞しましたし。
彼らも引退後の活動の場が欲しいのでバラエティーに出てるのかな?
余談ながらプロレスラーが練習より先輩に見張られながら体を大きくする為に無理矢理食べさせられる方がキツかったと言ってる記事を目にします