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「『孤立死』年1万7千人超・・・65歳以上が7割」(10月28日、読売新聞)
昨年1年間に誰にも看取られず自宅で亡くなった一人暮らしの人の人数に付いて、読売新聞が全国47都道府県警と東京都監察医務院に取材した所、19道県と東京23区で約1万7,000人に上る事が判った。
こうした「孤立死」に関する統計は従来、特定の自治体だけの数値や民間の研究機関による推計値しか無く、公的機関が把握する実数が一定規模で明らかになるのは初めてと見られる。
「孤立死」の法的な定義は無く、国による全国規模の調査も行われていない。読売新聞は今回、東京23区で起きた事例の調査、分析を長年行っている同医務院の定義を参考に、「自宅で死亡し、警察が検視等で関与した独居者(他殺、自殺を除く。)。」を孤立死と位置付け、人数を全国47都道府県の警察本部に確認した。
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「孤独死」という用語は知っているが、「孤立死」というのは今回の記事で初めて知った。色々調べてみたら、「一人暮らしでは無く、家族と暮らしていても、家族全員が社会的に孤立していて、周囲に気付かれない儘亡くなり、長期間経過してから亡くなった事が判明する。」という場合も、「孤立死」という表現が使われる事も在るとか。
超高齢社会となり、核家族化が進んでいる我が国では、孤立死の増加は不可避と言えるが、昨年1年間で1万7千人を超える人が孤立死していたという現実には、冷え冷えとする物を感じてしまう。単純計算で言えば、1日に約46人もの人が孤立死しており、此れは約2人/時間という事になる。
孤立死の問題、最早国の対応に頼る事は無理。地域社会での対応がより求められるのだけれど、「自分さえ良ければ良い。他人の事なんか、どうでも良い。」という人が増えている中、其れも難しいだろう。
日本の昔の習慣がすべて良かったとは思いませんが、各世代が一緒に暮らす大家族主義にはそれなりにメリットもあったわけです。たとえば出産子育てにしても、親世代が面倒を見てくれれば、無理に保育園に預ける必要もなく「保育園落ちた日本死ね」なんて言わずに済んだかもしれないし。
我が家は親世代と同居でしたから、嫁姑問題は多少なりともありましたが、保育園に頼ることなく嫁さんは働きに出ることが出来、外で憂さ晴らしが出来たようです(苦笑)。
何事も過ぎたるは及ばざるに劣れり・・・
「欧米の常識=世界の常識」として捉える人が結構居る。又、「日本の常識=唯一無二的に正しい常識」と捉える人も、近年は増えている。前者の場合、「欧米に対する劣等感が、欧米に対する媚び諂いに繋がっている。」という感じが在ったりもし、後者の場合で言えば「偏狭な愛国主義」を強く感じたりもする。是々非々で取捨選択すれば良いのに、「黒or白」で全て分けなければいけない様な息苦しさ。悠々遊様が書かれている様に、「日本には日本の良き文化“も”在り、海外にも海外の良き文化“も”存在している。」訳で、そういう思考が広まれば、戦争とかも怒らないんでしょうけどね。