嘗てそのプレーに胸をときめかしたプロ野球選手達。その子孫達が同じ野球の道を歩んでいる事を知った時、「プロ野球入りし、父親(乃至は祖父)を超える選手になれるだろうか?」と考えるプロ野球は結構居ると思う。メジャー・リーグでは親子揃って一流選手というケースは在るが、我が国の場合は残念乍ら未だ現れていない気が。大好きな野球人の一人・掛布雅之氏の場合も、御子息が野球をしているという話を知って以降、ずっと気になっていたが、なかなか厳しい状況の様だ。
コーチとしての才能は別にして、現役時代の巧みなバット・コントロールに魅せられた篠塚和典(利夫)氏。彼の御子息は、大学で野球をしている。産経新聞(7月25日)に「篠塚2世、天才的な打撃と芸術的な守備はどう『世襲』?」という記事が載っており、これによると攻守になかなかのセンスを見せている様で、どういう選手に育って行くのかが楽しみだ。
で、この記事の中で興味深かったのは「運動能力及び知能が子供に遺伝する確率」に付いて。当該する箇所を抜粋してみる。
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スポーツ選手の能力は何処迄子供に伝わるのか。東京大学の石井直方教授(54歳)=筋生理学=は「確かに運動能力は遺伝するが、或る特定の遺伝子が全てを決めている訳では無い。血圧を調節する遺伝子等、関係遺伝子は世界で100以上が報告されている。」と解説する。
親から子への「遺伝率」には様々な研究が在り、運動能力では概ね10~20%。遺伝率が高いとする研究結果でも50%程だ。一方、知能の遺伝率は40~50%という研究結果が多く、高い物では70%という報告も在る。
運動能力と遺伝子を巡っては、或る国家的プロジェクトも進められている。国立スポーツ科学センター(東京都北区)が平成17年から続ける「タレント(才能)発掘に関する研究」。昭和39年(1964年)の東京五輪に出場した日本人選手約150人の協力を得て、血液からDNAを抽出し、遺伝子データを蓄積、分析している。
研究の究極の目的は、ずばり一流選手に共通する遺伝子を探り、未来の金メダリストの発掘に役立てる事。欧米では1990年代半ばから始めていると言う。だが、センターの高橋英幸先任研究員(42歳)=運動生理学=は「現段階では運動能力と遺伝子の関係に明確な結論は出ていない。」とし、こう述べた。
「今後研究が進めば、20年後には或る程度の方向性が出ているかもしれない。唯、そもそも遺伝子レベルでスポーツを科学する事には倫理的な問題が在る。人は遺伝子の領域迄踏み込むべきなのか、研究し乍ら考える事も在る。」
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全く根拠の無い、あくまでもイメージだけの世界だが、自分は「知能よりも運動能力の方が遥かに遺伝し易い。」と思っていた。だから、その逆の結果は意外。この結果が事実だとすると、二世代揃って一流選手というのは極めて難しい事になるが・・・。
コーチとしての才能は別にして、現役時代の巧みなバット・コントロールに魅せられた篠塚和典(利夫)氏。彼の御子息は、大学で野球をしている。産経新聞(7月25日)に「篠塚2世、天才的な打撃と芸術的な守備はどう『世襲』?」という記事が載っており、これによると攻守になかなかのセンスを見せている様で、どういう選手に育って行くのかが楽しみだ。
で、この記事の中で興味深かったのは「運動能力及び知能が子供に遺伝する確率」に付いて。当該する箇所を抜粋してみる。
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スポーツ選手の能力は何処迄子供に伝わるのか。東京大学の石井直方教授(54歳)=筋生理学=は「確かに運動能力は遺伝するが、或る特定の遺伝子が全てを決めている訳では無い。血圧を調節する遺伝子等、関係遺伝子は世界で100以上が報告されている。」と解説する。
親から子への「遺伝率」には様々な研究が在り、運動能力では概ね10~20%。遺伝率が高いとする研究結果でも50%程だ。一方、知能の遺伝率は40~50%という研究結果が多く、高い物では70%という報告も在る。
運動能力と遺伝子を巡っては、或る国家的プロジェクトも進められている。国立スポーツ科学センター(東京都北区)が平成17年から続ける「タレント(才能)発掘に関する研究」。昭和39年(1964年)の東京五輪に出場した日本人選手約150人の協力を得て、血液からDNAを抽出し、遺伝子データを蓄積、分析している。
研究の究極の目的は、ずばり一流選手に共通する遺伝子を探り、未来の金メダリストの発掘に役立てる事。欧米では1990年代半ばから始めていると言う。だが、センターの高橋英幸先任研究員(42歳)=運動生理学=は「現段階では運動能力と遺伝子の関係に明確な結論は出ていない。」とし、こう述べた。
「今後研究が進めば、20年後には或る程度の方向性が出ているかもしれない。唯、そもそも遺伝子レベルでスポーツを科学する事には倫理的な問題が在る。人は遺伝子の領域迄踏み込むべきなのか、研究し乍ら考える事も在る。」
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全く根拠の無い、あくまでもイメージだけの世界だが、自分は「知能よりも運動能力の方が遥かに遺伝し易い。」と思っていた。だから、その逆の結果は意外。この結果が事実だとすると、二世代揃って一流選手というのは極めて難しい事になるが・・・。
うちには運動能力がありません。^±^
強いて言えば登山系くらいでしょうか?^±^ノ
競馬の血統は完全に身体能力ですよね。オグリキャップみたいに特別なのもいましたが・・・
「天賦の才」というのは非常に大きな存在なれど、「遺伝による影響は運動能力の方が、知能よりも遥かに大きい。」と思っておりましたし、同様に捉えておられる方も多いのではないでしょうか。ですので、非常に意外な説でした。
競馬は確かに血統が大きく物を言う世界。血統に詳しくない自分なぞは専ら「勘」に頼って馬券を購入していましたが、勘が冴えている時は良いけれど、そうじゃないと全く当たらなくなってしまうのが難。
どちらかと言えば「速読派」ですが、そんな自分がなかなか読み終える事が出来ない作品の「1Q84」。なかなかあの世界観に付いて行けなかった為、時間がこれ程迄に掛っている訳ですが、Book1の半ば辺りから引き込まれて行きました。この作品の中で非常に印象に残っている記述が、正に遺伝子に纏わる物でした。
遺伝が絶対的な存在では無いと思いつつ、こういう説を見てしまうと、「もし自分に子供が居たら、劣った運動神経や知能を受け継ぐ事になって可哀想。」と思ってしまいます。
運動能力には、多分に環境(発達段階で、多種類の運動を経験するべき年齢にやっていたかどうか)が大きな足かせとなります。
ただ、どちらも「遺伝」だと思われているうち、「家族要因」によるものが否定できないでしょうね。
別々に育てられた双生児、あるいは一緒に育った赤の他人を経年観察するしか研究方法はないと思いますが。
「1Q84」、今日は結構読み進めまして、Book2の17章に入った所です。もう少しで読み終わりますが、何とも言えない不思議な世界観。
1984年と言ったら、グリコ&森永事件の発端となった江崎社長誘拐が起こった年なんですね。ロサンゼルス・オリンピックが開催されたのもこの年で、ロケットマンの飛行シーンを鮮烈に覚えております。