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「『防犯カメラで検挙』刑法犯の５．３％・・・上半期」（７月２１日、読売新聞）
今年上半期（１月～６月）に全国の警察が検挙した刑法犯１０万８，４９２件（余罪等除く）の内、防犯カメラ等の画像が容疑者特定の決め手となったのは、全体の５．３％の５，７９９件に上った事が２１日、警察庁の纏めで判った。
こうした件数の集計は初めてで、同庁幹部は「防犯カメラが事件の解決に、一定の役割を果たしている事が改めて示された。」としている。
容疑者特定の決め手となった画像には、防犯カメラの他、警察が現場周辺等に設置した捜査用カメラや、ドライヴ・レコーダーで撮影された物が含まれる。今回の集計では、職務質問（２万１，６４８件）と取り調べ（８，７９４件）に次いで３番目に多かった。
特に画像が決め手となった割合が高かった犯罪は、引っ手繰り（２１．１１％）や強盗（１０．２％）だった。
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可成り昔になるが、当ブログで防犯カメラに付いて書いた。「日本で、防犯カメラ設置が増加している。」というニュースに対して、「防犯効果が上がるので在れば、防犯カメラの設置が増えるのも仕方無いが、為政者が自分達に少しでも反対する人々を排除すべく、防犯カメラを悪用する様な“監視社会”になってしまう不安も在る。」といった趣旨の内容だったと思う。
其れから時が流れ、防犯カメラを到る場所で目にする様になった。今回の記事の通り、防犯カメラは犯罪者の検挙に大きな効果を上げているとは思う。だが、本来の役割で在る“防犯”という意味では、どうなのだろうか？「防犯カメラが到る所に設置されているから、犯罪に手を染めるのは止めよう。」という犯罪抑止効果“も”上がっていれば良いのだが、感覚的には余り上がっていない様な気がする。
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ネズミ取りがあると気づかず引っかかるスピード違反者はいても、パトカーや白バイを横目に暴走する車はそう多くはないのと同じだと。
防犯カメラがほとんどなかった時代と現在の、犯罪発生（摘発or認知）件数を比べるにしても、人口と発生件数のの比率だけでなく、犯行に至る動機も調べる必要はあるでしょうね。
大昔のように生活苦からやるのか、面白半分の遊び感覚でやるのか、心の病のせいでやってしまうのか、それぞれの理由によって防犯カメラの抑止効果も違ってくるように思います。
「防犯カメラ等の画像が、容疑者特定の決め手となった割合。」というのは具体的に数字が出ても、「防犯カメラの存在が、犯罪を抑止した割合。」となると、「犯罪を犯そうと思ったものの、防犯カメラの存在から留まった人間。」の数が具体的に判らないと数字が出せない訳で、現実的に把握するのは無理。
防犯カメラによる犯罪抑止効果が零とは思わないし、其れなりの効果は在ると信じたいけれど、唯、そんなには効果が無い様な気がしてならないんです。と言うのも、先達て発生した「目黒区の碑文谷公園の池から、高齢女性のバラバラ死体が発見された事件。」では、彼女が住んでいたマンション内に防犯カメラが設置されていたにも拘わらず、容疑者の男性が堂々と映っていたし、又、元女性アイドルに付き纏い、挙句にナイフで執拗に刺した容疑者の男性も、街中で付き纏う姿を隠そうとしていなかったりしたからです。勿論、彼等の事が全てでは無いけれど、「犯罪を犯す事へのハードルの低さ」が目立つ昨今では、防犯カメラは犯罪解決の糸口には成り得ても、抑止効果には余り貢献していない気がして・・・。
また、防犯映像が意味を成すのは、事件が起きてからなので、被害者となった人には、完璧なシステム、というのはあり得ないと思います。防犯カメラの設置強化の争点は、それが、犯罪を矯正可能なものと捉えるか、そうではないかにもよると思います。犯行を映された自覚を持つ、犯人の人権であったり、行動を抑制する事になって、反省するのかといえば、必ずしも、そうではなく、逆恨みをシステムに対して抱く事もあると思います。
いずれにしても、地元は草深い三河なので、余り関係はなさそうです。捜査は確率との睨めっこですね。
犯罪を犯す（乃至は犯そうと考えている）人も、其れこそ十人十色で、色々な考え方を持っている。防犯カメラに対してどう考えるかも、人によって異なるだろうし、又、同じ人間で在っても、ＴＰＯによって考え方が変わる事も在るでしょうね。
記事でも触れた様に、防犯カメラが設置され過ぎてしまう事への不安というのは在るけれど、実際に多く設置されている状況、そして検挙への効果が在る以上、良い方向に利用されて欲しい物です。