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「国民に選ばせる歳出削減策・・・英でネット投票」(8月20日、読売新聞)
財政赤字削減を目指す英国の財務省が、国民から公募した歳出カットのアイデア約4万4,000件をインターネットのサイト上に公表し、有力な削減策を絞り込む“国民投票”を始めた。
国民の意見を反映させる事で世論をバックに財政再建を目指すユニークな試みとして注目されそうだ。
英国の2010年度の財政赤字は1,490億ポンド(約20兆円)に達する見込みで対国内総生産(GDP)比率は10・1%と、欧州連合(EU)27ヶ国の中で高水準に在る。5月に発足した保守党と自由民主党による連立政権は財政赤字削減を最優先課題に掲げ、GDP比率を2015年度に1・2%迄下げる目標を打ち出した。その為に、増税と歳出カットの組み合わせで、2010~2014年度に計約1,200億ポンド(約16兆円)の収支改善を目指している。しかし、歳出削減で市民サービスの低下等も見込まれる為、オズボーン財務相は、「(政府の支出も)無駄を無くすと同時に、減り張りを付ける必要が在る。」として国民の知恵を借りる事にした。
アイデアは「政府」、「地方」、「教育」、「環境」、「防衛」等の分野別に纏められ、サイトを見た人に、それぞれの提案を5段階評価して貰う。
削減案のアイデアは「不必要な人迄出席する大人数の会議を無くす。」、「官庁や政府出資の機関がロゴを新しくしたり、変更の為に支出する事を禁止する。」、「公立学校の副校長を減らす。」といった物から「辞任した閣僚への退職金の支払いを止める。」、「防衛予算を削減する。」、「(経済成長が続き、資金力の在る)中国への資金援助を止める。」といった物迄幅広い。
財務省は一般からのアイデア募集とは別に、公共部門で働く人からも歳出カットのアイデアを募り、計6万3,000件が集まっている。財務省は31日迄受け付けるネットでの投票結果と、公務員からの提案等を踏まえて実行に移す具体策を決める方針だ。
最近の各種世論調査では、第1党で在る保守党の支持率は政権発足直後より5ポイント上昇して42%になった他、キャメロン首相の仕事振りを評価する人の割合は57%に達する等、財政再建に取り組む連立政権への支持が高まっている。
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「世の中のあらゆる出来事や人物を『右翼』乃至は『左翼』という切り口でしか捉えらず、自身と少しでも相容れない部分が在ると『陰湿な左翼政権だ!』と主張する元首相辺りならば、「こんな手法は悪しきポピュリズム&迎合主義で許し難い!」と蟀谷をヒクヒクさせ乍ら猛反対しそうな気もするが、個人的には「日本も同じ試みを採り入れてみては?」と思う。
「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」の被疑者に対して、「(被疑者は)イケメンだから、事件に関わっている筈が無い。」といった訳の判らない理由から、被疑者の裁判費用の負担等のサポートを申し入れる人間が少なからず居るのだとか。こんな連中が面白半分に“国民投票”に興じる可能性はゼロじゃないけれど、「どういった財政赤字削減案が多くの票を集めようとも、最終的に其れ等が全て実行される訳では無く、政治家によって取捨選択された案のみが実行される。」のだろうから、日本も採り入れてみる価値は在ると考える。「三人寄れば文殊の知恵」と言うし、様々な思考や価値観を持った人のアイデアが財政赤字削減に少しでも寄与すれば御の字ではないか。
「国民に選ばせる歳出削減策・・・英でネット投票」(8月20日、読売新聞)
財政赤字削減を目指す英国の財務省が、国民から公募した歳出カットのアイデア約4万4,000件をインターネットのサイト上に公表し、有力な削減策を絞り込む“国民投票”を始めた。
国民の意見を反映させる事で世論をバックに財政再建を目指すユニークな試みとして注目されそうだ。
英国の2010年度の財政赤字は1,490億ポンド(約20兆円)に達する見込みで対国内総生産(GDP)比率は10・1%と、欧州連合(EU)27ヶ国の中で高水準に在る。5月に発足した保守党と自由民主党による連立政権は財政赤字削減を最優先課題に掲げ、GDP比率を2015年度に1・2%迄下げる目標を打ち出した。その為に、増税と歳出カットの組み合わせで、2010~2014年度に計約1,200億ポンド(約16兆円)の収支改善を目指している。しかし、歳出削減で市民サービスの低下等も見込まれる為、オズボーン財務相は、「(政府の支出も)無駄を無くすと同時に、減り張りを付ける必要が在る。」として国民の知恵を借りる事にした。
アイデアは「政府」、「地方」、「教育」、「環境」、「防衛」等の分野別に纏められ、サイトを見た人に、それぞれの提案を5段階評価して貰う。
削減案のアイデアは「不必要な人迄出席する大人数の会議を無くす。」、「官庁や政府出資の機関がロゴを新しくしたり、変更の為に支出する事を禁止する。」、「公立学校の副校長を減らす。」といった物から「辞任した閣僚への退職金の支払いを止める。」、「防衛予算を削減する。」、「(経済成長が続き、資金力の在る)中国への資金援助を止める。」といった物迄幅広い。
財務省は一般からのアイデア募集とは別に、公共部門で働く人からも歳出カットのアイデアを募り、計6万3,000件が集まっている。財務省は31日迄受け付けるネットでの投票結果と、公務員からの提案等を踏まえて実行に移す具体策を決める方針だ。
最近の各種世論調査では、第1党で在る保守党の支持率は政権発足直後より5ポイント上昇して42%になった他、キャメロン首相の仕事振りを評価する人の割合は57%に達する等、財政再建に取り組む連立政権への支持が高まっている。
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「世の中のあらゆる出来事や人物を『右翼』乃至は『左翼』という切り口でしか捉えらず、自身と少しでも相容れない部分が在ると『陰湿な左翼政権だ!』と主張する元首相辺りならば、「こんな手法は悪しきポピュリズム&迎合主義で許し難い!」と蟀谷をヒクヒクさせ乍ら猛反対しそうな気もするが、個人的には「日本も同じ試みを採り入れてみては?」と思う。
「リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件」の被疑者に対して、「(被疑者は)イケメンだから、事件に関わっている筈が無い。」といった訳の判らない理由から、被疑者の裁判費用の負担等のサポートを申し入れる人間が少なからず居るのだとか。こんな連中が面白半分に“国民投票”に興じる可能性はゼロじゃないけれど、「どういった財政赤字削減案が多くの票を集めようとも、最終的に其れ等が全て実行される訳では無く、政治家によって取捨選択された案のみが実行される。」のだろうから、日本も採り入れてみる価値は在ると考える。「三人寄れば文殊の知恵」と言うし、様々な思考や価値観を持った人のアイデアが財政赤字削減に少しでも寄与すれば御の字ではないか。