手塚治虫氏に関する蔵書数は、恐らく800冊以上になると思う。彼の作品から学んだ事柄は数多在り、自分の思考体系の根幹は手塚作品によって涵養されたと言っても過言では無い。しかし乍ら、当ブログで手塚作品を取り上げたのは「ロロの旅路」位だと思う。生半可な好きさ加減では無く、崇敬の念を覚えるレベルになってしまうと、なかなか真っ向から取り上げ難いものなのかもしれない。
今回、その様な心理的呪縛を解き放ち、手塚氏の代表作の一つで在る「ブラック・ジャック」を取り上げてみようと思ったのには2つのきっかけが在った。1つは一昨日の記事「使命と魂のリミット」に対するマヌケ様のコメントに、「ブラック・ジャック」の或る有名な台詞が取り上げられていたから。そしてもう1つは、その台詞の余韻が脳内に漂っている最中、「NHKアーカイブス」で「手塚治虫・創作の秘密」*1を目にしたからだ。
「ブラック・ジャック」は1973年から1983年にかけて、「週刊少年チャンピオン」に連載(1979年以降は読み切り掲載の形。)された作品。この当時のチャンピオンには「青い空を、白い雲がかけてった」や「マカロニほうれん荘」、「レース鳩0777(アラシ)」、「がきデカ」、「ドカベン」、「750ライダー」、「ロン先生の虫眼鏡」、「エコエコアザラク」等々、多種多様の漫画がそれこそ綺羅、星の如く誌面を埋め尽くしていた。個人的には質量共に、最も少年漫画誌が光り輝いていた時代だったと思う。そんな”黄金時代”の中でも、「金に強欲な無免許医を装いながら、その実は心に温かさを秘めている超天才外科医。」を扱った「ブラック・ジャック」は最も好きな作品だった。
1978年迄の連載期間中に228話、1979年以降は読み切り掲載の形で13話と「ブラック・ジャック」には合計241話が存在している。今回はその中からベスト10を選出したのだが、断腸の思いで選外とした物が如何に多かった事か。結局、残った12話はどれを選外にするのも忍びなく、3話を10位に据える形とさせて貰った。尚、各々のストーリー概要に付いてはタイトルをクリックして戴いた上で、飛んだリンク先にて確認して戴けたら幸いだ。
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1位 「ときには真珠のように(29話)」
命の恩人で在る本間を救うべく、必死で手術に臨んだブラック・ジャック。しかし、その甲斐も虚しく本間は帰らぬ人に。絶望感に打ちひしがれ、石段に座り込むブラック・ジャック。その背後には本間の在りし日の姿と、そして彼から掛けられた言葉が最終コマに描かれている。
「人間が生き物の生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね。」
生命の神秘を描くと共に、必死で生命を救おうともがき苦しみながら、”神の領域”に屈せざるを得なかったブラック・ジャックの姿が心に強く残る。
2位 「友よいずこ(99話)」
実父に捨てられ、幸薄い幼少期を送ったブラック・ジャック。事故で全身に傷を負い、その風貌を嫌悪して多くの人々が彼から遠ざかって行った中、彼に移植用の皮膚を提供したタカシだけは、それ迄と全く変わらぬ友情を見せてくれた。
医師になったブラック・ジャックはタカシの消息を捜し求め、やがて彼が自然保護活動家になっている事を知る。しかし結局、彼に会う事は叶わなかった。原子力発電所建設に反対していた彼は暗殺されてしまったからだ。昔の友・ブラックジャックが医師になった事を知ったタカシは、人伝に託した手紙で喜びを表すと共に、「自分も今、地球を治す医者になっている。」と記していた。
3位: 「おばあちゃん(89話)」
事在る毎に金銭を無心し、嫁や孫達からだけでは無く実の息子からも嫌悪される老婆。しかし彼女が其処迄して金銭を貯めるのには、深い理由が在った。
母親(老婆)の息子に対する深い愛情。そして、そんな母親が生命の危機に瀕した際、息子がブラック・ジャックに決然と言い放った言葉。中盤以降は、泣けて泣けて仕方が無かった。
4位 「ふたりの黒い医者(56話)」
ブラック・ジャックの永遠のライバルで在るドクター・キリコが登場。全身麻痺の身となり、「このまま子供達に迷惑をかけたくない。」とキリコに安楽死を懇願する女性。その一方で、「何とか母親を元の身体に戻して欲しい。」とブラック・ジャックに頼み込む子供達。
間一髪で安楽死を阻止し、手術によって母親を元の身体に戻したブラック・ジャック。しかし退院したその日、車で家路に戻る途中の母子3人は交通事故に巻き込まれ、帰らぬ人となってしまう。それを知り、「結局は無駄な事をしたのさ。」とばかりに大笑いして去って行くキリコ。その背中に、ブラック・ジャックの悲痛な叫びが木霊する。
「それでも私は人を治すんだ!自分が生きる為に!!」
5位 「戦争はなおも続く(218話)」
最愛の息子を戦地に送らせないが為、”鬼親”を演じていた母。彼女の本心を知り、一計を講じたブラック・ジャックだったが、結局息子は戦地に送られて死んでしまう。「ふたりの黒い医者」と同様に、遣り切れなさが残るストーリー。
6位 「ちぢむ!!(51話)」
「医学の限界」や「自然の摂理」を痛感させられるという意味では、「ときには真珠のように」と似た味わいを感じさせる。無力感から天に向かって叫ぶブラック・ジャックの言葉が心に突き刺さる。
「医者は何の為に在るんだ!」
7位 「海賊の腕(7話)」
壊疽にて左手を切り落とした少年。鍵爪状の義手を付ける事となった彼は周りから「海賊」と呼ばれる様になり、自暴自棄な生活を送る様になる。そんな彼を義手に付けられたスピーカーを通して励まし続け、昔の彼に戻してくれたのは・・・。
”声の主”の正体を知った少年の姿。最後の一コマにグッと来てしまうストーリーが多い「ブラック・ジャック」だが、この「海賊の腕」もその一つ。
8位 「アリの足(54話)」
小児麻痺の少年が大阪から広島迄、徒歩で縦断する旅に出る。各地で多くの人に激励される彼。そして、そんな彼に付きまとうブラック・ジャック。
クールで「我関せず。」のスタンスを見せるブラック・ジャックが、実は幼き日の自分の姿を彼に投影させ、陰で温かく見守っていたという展開が泣かせる。
9位 「幸運な男(97話)」
莫大な財産目当てに、富豪の息子に成りすまそうとした男。そして、そんな彼を迎え入れ、惜しみない愛情を注ぐ母親。最初はそんな母親に冷たく接していた男だったが、やがて情が移って行き、実の母親の様に接する事となる。しかし、実は彼女自身も成りすましだった・・・。
手塚氏の短編集「メタモルフォーゼ」の中に、「すべていつわりの家」という作品が在る。「身を偽る」というのは概して悪いイメージが在るものだが、身を偽りながらも結果的には他者への労りや愛情を感じさせるという意味で、この「幸運な男」と「すべていつわりの家」は同じ匂いを持ったストーリーと言える。これも涙無しには読めない。
10位 「ハローCQ(82話)」 / 「浦島太郎(106話)」 / 「虚像(231話)」
「ハローCQ」は最後の一コマにグッと来るものが在る。
「浦島太郎」は炭鉱爆発事故で意識不明となった少年が、ブラック・ジャックの手術により55年ぶりに意識を取り戻す。見た目は当時のままだった彼が、意識を取り戻すと同時に一気に55年の加齢を見せ、そして老衰で亡くなってしまうという展開は、非常にインパクトが在った。
生徒達から慕われ、「正義を貫く為に学校を去る事となった。」と思われ続けていたブラック・ジャックの小学校時代の担任。そんな彼を今でも思い慕う嘗ての教え子達は、何とか彼を捜し出して同窓会に出席して貰いたいと願う。ブラック・ジャックが彼を見つけ出した時、彼は麻薬中毒で廃人同然の姿となっていた。ブラック・ジャックが嘗ての教え子と知らない彼は、自らの”裏の顔”を自責の念から告白する。最後迄自らの正体を明かさず、そして同窓会にも参加せずに、”昔の顔”で同窓会に出席した担任とそれを心から喜ぶ同級生達の姿を陰で見守るブラック・ジャックの姿。彼の優しさがひしひし伝わって来る一篇。
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*1 1986年に「NHK特集」内で放送された番組の再放送。当時の放送をリアル・タイムでも見たし、その後に販売されたビデオは購入し、御宝として今でも保存している。
今回、その様な心理的呪縛を解き放ち、手塚氏の代表作の一つで在る「ブラック・ジャック」を取り上げてみようと思ったのには2つのきっかけが在った。1つは一昨日の記事「使命と魂のリミット」に対するマヌケ様のコメントに、「ブラック・ジャック」の或る有名な台詞が取り上げられていたから。そしてもう1つは、その台詞の余韻が脳内に漂っている最中、「NHKアーカイブス」で「手塚治虫・創作の秘密」*1を目にしたからだ。
「ブラック・ジャック」は1973年から1983年にかけて、「週刊少年チャンピオン」に連載(1979年以降は読み切り掲載の形。)された作品。この当時のチャンピオンには「青い空を、白い雲がかけてった」や「マカロニほうれん荘」、「レース鳩0777(アラシ)」、「がきデカ」、「ドカベン」、「750ライダー」、「ロン先生の虫眼鏡」、「エコエコアザラク」等々、多種多様の漫画がそれこそ綺羅、星の如く誌面を埋め尽くしていた。個人的には質量共に、最も少年漫画誌が光り輝いていた時代だったと思う。そんな”黄金時代”の中でも、「金に強欲な無免許医を装いながら、その実は心に温かさを秘めている超天才外科医。」を扱った「ブラック・ジャック」は最も好きな作品だった。
1978年迄の連載期間中に228話、1979年以降は読み切り掲載の形で13話と「ブラック・ジャック」には合計241話が存在している。今回はその中からベスト10を選出したのだが、断腸の思いで選外とした物が如何に多かった事か。結局、残った12話はどれを選外にするのも忍びなく、3話を10位に据える形とさせて貰った。尚、各々のストーリー概要に付いてはタイトルをクリックして戴いた上で、飛んだリンク先にて確認して戴けたら幸いだ。
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1位 「ときには真珠のように(29話)」
命の恩人で在る本間を救うべく、必死で手術に臨んだブラック・ジャック。しかし、その甲斐も虚しく本間は帰らぬ人に。絶望感に打ちひしがれ、石段に座り込むブラック・ジャック。その背後には本間の在りし日の姿と、そして彼から掛けられた言葉が最終コマに描かれている。
「人間が生き物の生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね。」
生命の神秘を描くと共に、必死で生命を救おうともがき苦しみながら、”神の領域”に屈せざるを得なかったブラック・ジャックの姿が心に強く残る。
2位 「友よいずこ(99話)」
実父に捨てられ、幸薄い幼少期を送ったブラック・ジャック。事故で全身に傷を負い、その風貌を嫌悪して多くの人々が彼から遠ざかって行った中、彼に移植用の皮膚を提供したタカシだけは、それ迄と全く変わらぬ友情を見せてくれた。
医師になったブラック・ジャックはタカシの消息を捜し求め、やがて彼が自然保護活動家になっている事を知る。しかし結局、彼に会う事は叶わなかった。原子力発電所建設に反対していた彼は暗殺されてしまったからだ。昔の友・ブラックジャックが医師になった事を知ったタカシは、人伝に託した手紙で喜びを表すと共に、「自分も今、地球を治す医者になっている。」と記していた。
3位: 「おばあちゃん(89話)」
事在る毎に金銭を無心し、嫁や孫達からだけでは無く実の息子からも嫌悪される老婆。しかし彼女が其処迄して金銭を貯めるのには、深い理由が在った。
母親(老婆)の息子に対する深い愛情。そして、そんな母親が生命の危機に瀕した際、息子がブラック・ジャックに決然と言い放った言葉。中盤以降は、泣けて泣けて仕方が無かった。
4位 「ふたりの黒い医者(56話)」
ブラック・ジャックの永遠のライバルで在るドクター・キリコが登場。全身麻痺の身となり、「このまま子供達に迷惑をかけたくない。」とキリコに安楽死を懇願する女性。その一方で、「何とか母親を元の身体に戻して欲しい。」とブラック・ジャックに頼み込む子供達。
間一髪で安楽死を阻止し、手術によって母親を元の身体に戻したブラック・ジャック。しかし退院したその日、車で家路に戻る途中の母子3人は交通事故に巻き込まれ、帰らぬ人となってしまう。それを知り、「結局は無駄な事をしたのさ。」とばかりに大笑いして去って行くキリコ。その背中に、ブラック・ジャックの悲痛な叫びが木霊する。
「それでも私は人を治すんだ!自分が生きる為に!!」
5位 「戦争はなおも続く(218話)」
最愛の息子を戦地に送らせないが為、”鬼親”を演じていた母。彼女の本心を知り、一計を講じたブラック・ジャックだったが、結局息子は戦地に送られて死んでしまう。「ふたりの黒い医者」と同様に、遣り切れなさが残るストーリー。
6位 「ちぢむ!!(51話)」
「医学の限界」や「自然の摂理」を痛感させられるという意味では、「ときには真珠のように」と似た味わいを感じさせる。無力感から天に向かって叫ぶブラック・ジャックの言葉が心に突き刺さる。
「医者は何の為に在るんだ!」
7位 「海賊の腕(7話)」
壊疽にて左手を切り落とした少年。鍵爪状の義手を付ける事となった彼は周りから「海賊」と呼ばれる様になり、自暴自棄な生活を送る様になる。そんな彼を義手に付けられたスピーカーを通して励まし続け、昔の彼に戻してくれたのは・・・。
”声の主”の正体を知った少年の姿。最後の一コマにグッと来てしまうストーリーが多い「ブラック・ジャック」だが、この「海賊の腕」もその一つ。
8位 「アリの足(54話)」
小児麻痺の少年が大阪から広島迄、徒歩で縦断する旅に出る。各地で多くの人に激励される彼。そして、そんな彼に付きまとうブラック・ジャック。
クールで「我関せず。」のスタンスを見せるブラック・ジャックが、実は幼き日の自分の姿を彼に投影させ、陰で温かく見守っていたという展開が泣かせる。
9位 「幸運な男(97話)」
莫大な財産目当てに、富豪の息子に成りすまそうとした男。そして、そんな彼を迎え入れ、惜しみない愛情を注ぐ母親。最初はそんな母親に冷たく接していた男だったが、やがて情が移って行き、実の母親の様に接する事となる。しかし、実は彼女自身も成りすましだった・・・。
手塚氏の短編集「メタモルフォーゼ」の中に、「すべていつわりの家」という作品が在る。「身を偽る」というのは概して悪いイメージが在るものだが、身を偽りながらも結果的には他者への労りや愛情を感じさせるという意味で、この「幸運な男」と「すべていつわりの家」は同じ匂いを持ったストーリーと言える。これも涙無しには読めない。
10位 「ハローCQ(82話)」 / 「浦島太郎(106話)」 / 「虚像(231話)」
「ハローCQ」は最後の一コマにグッと来るものが在る。
「浦島太郎」は炭鉱爆発事故で意識不明となった少年が、ブラック・ジャックの手術により55年ぶりに意識を取り戻す。見た目は当時のままだった彼が、意識を取り戻すと同時に一気に55年の加齢を見せ、そして老衰で亡くなってしまうという展開は、非常にインパクトが在った。
生徒達から慕われ、「正義を貫く為に学校を去る事となった。」と思われ続けていたブラック・ジャックの小学校時代の担任。そんな彼を今でも思い慕う嘗ての教え子達は、何とか彼を捜し出して同窓会に出席して貰いたいと願う。ブラック・ジャックが彼を見つけ出した時、彼は麻薬中毒で廃人同然の姿となっていた。ブラック・ジャックが嘗ての教え子と知らない彼は、自らの”裏の顔”を自責の念から告白する。最後迄自らの正体を明かさず、そして同窓会にも参加せずに、”昔の顔”で同窓会に出席した担任とそれを心から喜ぶ同級生達の姿を陰で見守るブラック・ジャックの姿。彼の優しさがひしひし伝わって来る一篇。
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*1 1986年に「NHK特集」内で放送された番組の再放送。当時の放送をリアル・タイムでも見たし、その後に販売されたビデオは購入し、御宝として今でも保存している。
アタシは「七色いんこ」の作者の趣味満開ぶりが好きでしたね。
自分が印象に残っているものを挙げさせてください。
(今手元に単行本も何もないので公式ページにあるデーターベースののタイトルのみで思い出してます。)
好きな話を挙げればもうほとんどすべてになってしまいますので一話だけ。。。
「U-18は知っていた」(第8巻)
この中でBJがコンピューター医療システムを治療するシーンで言った台詞、「なぁ~に、脳の血管をいじるのと同じさ。。。」が痺れます。。。 これは実際に現場で外科医が何か未知の患部と相対した時、やはり今までの自分のキャリアを信じて乗り切る、まさにこの心理と同じだと感じております。出来ることならBJ先生の手術に立ち会いたかったです
TV番組や漫画から多かれ少なかれ影響を受けた人って、結構居ると思います。それを見ていた時代が若ければ若い程、感性はよりしなやかだったろうし。斯く言う自分も「われら青春!!」(http://www.vap.co.jp/warera/index.html)の沖田俊先生(中村雅俊氏)の姿をTVで見て、「教師になりたい!」と真剣に思いましたから^^;。
マヌケ様の記憶に残っているブラック・ジャックのストーリー、どれもハッキリ覚えています。爆弾事件云々は「目撃者(44話)」(http://www.phoenix.to/74/bj44.html)ですね。これと似た様な話では、「ブラック・ジャックに角膜移植手術をして貰った女性が、その後見ず知らずの男性の姿が見える様になってしまう。」というストーリーの「春一番(167話)」(http://www.phoenix.to/77/bj167.html)が在ります。これは大林宣彦監督によって1977年に「BLACK JACK/瞳の中の訪問者」という映画になりましたね。宍戸錠氏演じるブラック・ジャックの風貌が、余りにも間抜けだったのが印象的です(苦笑)。
獅子面病云々はタイトルもズバリ「獅子面病(33話)」(http://www.phoenix.to/74/bj33.html)。「人面瘡(52話)」(http://www.phoenix.to/74/bj52.html)というストーリーも怖かった。
「体内に残された手術器具がカルシウムで覆われて~」となると、これは記事でも取り上げた「ときには真珠のように(29話)」ではないでしょうか?「誤って血管内に入ってしまった注射針が、散々取り除こうとしたものの上手く行かず断念。しかし結局は肉体の神秘とでも言いましょうか、自然と注射針が入り込んだ場所から出て来た。」という「針(61話)」(http://www.phoenix.to/75/bj61.html)も印象的なストーリーでした。
トンネルの落盤事故というのは、これも記事で取り上げた「浦島太郎(106話)」の事かなと思っています。トンネルの落盤事故では無く、新築されたビルの耐震室に閉じ込められたというので在れば、「地下壕にて(78話)」(http://www.phoenix.to/75/bj78.html)ですね。
丹波さんの言葉を信じて、いつの日か霊界で続きを読むことを楽しみにしています。
わたしがブラック・ジャックの中で一番好きな話は、giants-55さんと同じで「時には真珠のように」です。
二番目以降順不同で、は「シャチのうた」(孤独だったB・Jがシャチと仲良くなる話) 「アリの足」 「ハローCQ」、タイトルを忘れてしまったのですが、まだインターンだったB・Jとめぐみさんとの再会と恋の思い出。
また手塚先生ご自身が単行本収録を避けられた話の中にも、好きなものがあります。個人的にはどこが問題だったんだろう・・・? と感じています。