「24時間テレビ『愛は地球を救う』」の第1回が放送されたのは、今から40年前の1978年の事だった。記憶違いで無ければ、「全国各地でチャリティー・キャンペーンを行うという点では、日本初の番組。」だった。賛否両論在るけれど、「『チャリティー』という物に対し、多くの人が関心を持つ様になった。」という意味で、エポックメーキングな番組で在った事は確かだろう。
自分の場合、第1回から第4回辺り迄は、此の番組を夢中になって見ていた。アニメ・スペシャルとして、大好きな手塚治虫氏のアニメが番組内で放送されていた事も大きいが、当時は“感動の押し付け”が、そんなに感じられなかった事が最大の理由かもしれない。
「チャリティー番組に出る有名人は、売名が目的。」とか「チャリティー番組なのに、出演する有名人がギャラを貰うのはおかしい。」といった批判が在るけれど、「売名だろうが何だろうが、『チャリティーに参加する。』という“実行動”を起こした人は凄い。何もしないで、批判するだけの人よりも、遥かに評価出来る。又、『チャリティーに参加した有名人は、ギャラを貰ってはいけない。』というのも違うと思う。(余りにも高額なギャラというので在れば、話は別だけれど。)」と考えている。でも、“感動の押し付け”だけは、どうしても好きになれない。
何時の頃からかヴァラエティー番組では、テロップ表示が普通になった。矢鱈とテロップが表示されるのは邪魔臭いし、何よりも嫌なのは「『此処が笑うポイントですよ!』といった感じで、文字が色付けされる等の強調がされる。」事。“笑いの押し付け”は、興醒めするだけだ。
「24時間テレビ『愛は地球を救う』」の場合は、“感動の押し付け”がとても鼻に付く。司会者やナレーション等からは、「何としても視聴者を泣かせる。」というあざとさが執拗に押し出されているし、「必死になって感動ポイントを見付け出し、競い合って其れ等を訴える出演者達の姿。」というのも、個人的には白けてしまう。だから、此の番組をちらっと見る事は在っても、じっくり見なくなってから久しい。
誤解しないで貰いたいのだが、こういう番組は必要だと思うし、今後も長く続いて欲しい。「『“感動の押し付け”では無く、もっと自然体でさらっと全てを取り上げ、後は視聴者の側の受け取り方に委ねる。』というスタイルにすれば、もっと多くの共感を得られるのではないか?」という思いが、自分には在るのだ。