週刊朝日でホリエモン事堀江貴文氏がコラムを連載しているのだが、6月7日号に興味深い話を書いていた。*1
先達て彼は、或るイヴェントを見学する為、台湾に飛んだ。台湾は郭台銘氏率いる「鴻海精密工業」、中国では「Foxconn」として有名な世界最大の電子機器受託生産(EMS)会社が在る国でも在る。そんな国で堀江氏は、ポータブルのDVDプレーヤーを購入しようと、空港構内に在る電器屋を訪れた。過密スケジュールの中、映画評を頼まれていた試写用DVDを、飛行機で移動中に見る為だ。すると店員は流暢な日本語で、堀江氏にこう答えたと言う。
「今時、そんなDVDプレーヤーなんて置いていませんよ。今はMP4のプレーヤーとかですかね。」
台湾の場合、大型電器店は別として、空港の小規模店舗では売れ筋商品しか置いていない。「少なくとも台湾では、『DVDプレーヤー』は既に“必要とされなくなりつつ在るアイテム”なのだ。」という事を思い知らされた堀江氏は、次の記述を残している。
*********************************
考えてみればAppleのMacBookシリーズからは、DVDプレーヤーが相当前から無くなっている。Appleが採用しなかったデヴァイスは廃れて行くというのは此れ迄も同じで、古くはフロッピー・ディスク、CD-ROMにSCSIハード・ディスク等々。同じくDVDやブルーレイというメディアは無くなりつつ在るという事だろう。確かにブロードバンドインターネットが発達する過程で、動画配信サーヴィスもHD画質の物さえ増えて来ている。大画面テレヴィで問題無く見られるレヴェルに達しつつ在るのだ。もうDVDは用無しという事なのだろう。
*********************************
ハイテク機器には疎い人間なので、「MacBook」だ「SCSIハード・ディスク」だ等と、今一つ良く判らない用語は在るものの、「DVDやブルーレイ等が、無くなりつつ在るメディア。」というのは非常にショックな話だった。3年前の記事「VTR」のコメント欄にも書いた事だが、「レコードが主流だった時代→CDが主流だった時代→MDが主流だった時代→iPodが主流の時代」と、様々なメディアの移り変わりを実際に見て来たが、其の流行り廃りのスピードは、どんどん早まっている様に感じる。
VTRからDVDレコーダーに主役の座が移り変わって行った際、VTRで撮り溜めていた「ザ・ベストテン」【動画】等の“御宝映像”の数々は、「ヴィデオ・テープからDVDにダビングするのに、手間も時間もコストも掛かる。」という事から、泣く泣く全てを廃棄した過去が在る。其れ以降、残したい映像は専らブルーレイで残して来ているのだが、其れも廃れてしまうとなると・・・。
レコード&カセット→CD→MD→iPod
現在の自分はCDで止まってます
でもある意味レコードジャケットは芸術(インテリア)と言えるから消えたのは勿体無いですね
自分の場合、歌は大好きなのだけれど、「音楽を聞く為のツールを使って、積極的に聞く。」というタイプでは昔から無かったので、矢張りCDで止まっています。iPodなんか、音楽の“落とし込み”も含め、取り扱い方法は全く判らないし、機械音痴の極み。
レコードの場合、ジャケットは本当に“芸術”と言っても良かったですよね。主流がCDに切り替わって行った際、最も物足り無く感じたのは、大きなジャケットが無いという事でしたし。
しかしホリエモンは今も知らないのだろうね、AMラジオのラジオショッピングがテレビのそれより遥に効果が高いこと(ラジオリスナーは番組の司会者に親近感や愛情を持っているから彼/彼女が薦めるなら、見えなくても買っちゃう!)、かのアメリカではラジオが今も(良くも悪くも)重要なメディアであること。ホリエモン、アメリカは眼中にないのかね?ちなみに「反日的」と評判のネットで見られるような「ニューヨークタイムズ」は典型的なリベラルで、実際のところこういうメディアよりもラジオのほうが実際は力があって、そういうラジオの論調と言うのはある意味「たかじん-橋下」的なのが多いんですね。労働者階級の反エリート感情のような物。
かたや日本ではCDを買う人が実は楽曲購買層の中でまだ高いこと(保存することを好むリスナーが多いから。ハードディスクが信用ならない、所有することに喜び、等いろいろ)、同様の理由でDVD/ブルーレイを買う人間が多いことも。私の場合は家族にヤイヤイ言われるから保存する番組はせっせとブルーレイに落としています;;。だからブルーレイなくなったら困るよ(笑)。ただ、バックアップや保存することに非常に熱心なお国柄、という気が。
もっとも本気で保存したかったらフィルムがいいというのが定説。デジタルは規格が変わってあてにならないというのが一つの理由。だからフジフィルムが映画フィルム撤退と言い出したから学術関係者が本当に困ってる。コダックになんとしても頑張ってくれと思ってる。
デジカメも今はSDカードだけど私が初めて買ったデジカメで昔使ってたのはスマートメディアというものだった。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%A1%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%A2
容量が少ないのに高価だったから、海外旅行に行ったときはフィルムカメラも持っていくという本末転倒振りでした^^;。
当時は他のも乱立してて。2002年ごろのデジカメを使ってる人って案外多いと思うから、今はSDカードばかりになってしまって、買い足せなくて困ってる人も多いかもしれない。カメラは壊れてないが買い換える理由になっているかも。
そういえばその当時台湾に行ったらやはり日本語対応の店員さんでそういう半導体グッズを安く売ってくれて助かったデス^^。
ま、その国その国、職業、専門等でいろいろ事情が違う、というお話です。
今では「メール」も受け付ける様になりましたが、ラジオ番組と言えば、昔も今も「葉書」が重要なツールだったりしますよね。学生ならば勉強をし乍ら、御店を遣っている方ならば仕事をし乍ら、そして車を運転中の人はハンドルを握り乍らと、TVよりも遥かに多様なシチュエーションで聞かれているで在ろうラジオ。
「1人のラジオ・パーソナリティーが、不特定多数のリスナーに対して話し掛けている。」というのが“現実”としては在るのだけれど、でも“気持ち的”にはラジオ・パーソナリティーもリスナーも「1対1」で話している様な空間を作り出しているのがラジオ番組。
最近は聞く機会が減ったけれど、其れでも時にラジオ番組に触れると、何とも言えない和みを感じる。災害時には其の存在感を再認識させたラジオ番組は、大事なツールの1つで在り、金儲けの手段だけで論じて欲しくは無いですよね。元葉書職人擬きだった自分だからこそ、余計にそう思います。
自分はそこそこ音楽マニアなのですがレコードプレイヤーは持ったことがないのです。子供の頃は親が仕方なしに買ったような簡易式ですぐ壊れ、その後はカセット。そして1984年にCDを買いました。ソニーではなかったが!(高くて買えなかった!)今でも「ついにやった!」というあの感動覚えています。汲み取り式だったのについにアプリコットを導入していきなり高級になった我が実家のトイレのようです(?!)。
ところが1990年代は、アナログでめぼしいLPを持っていないことで、他のマニアに馬鹿にされたんです。「CDしか持ってないのかよ。俺なんか逆にCDなんか持ってネーよ」ぐらいの感じ。おかげで何人かの友達を「選別」しました(怒)。それほど選民思想的な流行で、「山手線内の流行」だの「渋谷系」などと言われてました。まあ、山手線といっても上の方は相手にしてないんでしょうけど…。
今でもある種「選民主義的な」マニア層をファンに含むようなアーティストは必ずアナログも発売します。
選民思想というと写真用フィルムも同様。デジタルなんか…みたいなマニアはいます。ライカとか使うような人ですね(笑)。単純に昔のカメラのほうがデザインが美しいので、ブランドショップに昔のフジカが置かれていて(一応売り物)、「あ、これうちにあるよ」と思ったことが(笑)。何十年も使ってないですからカビが心配ですけど、オシャレアイテムでも売れるんだ、と感心しました。売る気はないですけど。
ところで余談ですが「山手線」の上のほうにあるような高齢者向けレコード店だとカセットが主流になります。カラオケ教室やスナックでの演歌歌手の手売も実はカセットがメイン。
「渋谷の専門店エリア(東急ハンズの裏だったと記憶している。)」、在りましたねえ。(暖簾分けだか何だかで喧嘩していた)たこ焼き屋の屋台が並び合った隣のビルでしたよね。
綾小路きみまろ氏は、漫談をカセット・テープ“でも”販売していますね。高齢者の場合、どうしても最新機器には疎くなってしまう。「最先端の物に付いて来れない人間は、一切無視する!」というのはどうかと思うし、そういう人達へのケアも必要でしょうね。
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/9004/sub7.html
(10年前の話なので今はどうかな?)
日本人は収集癖があるようでCDやレコード等に落とさないと気がすまないようですが、海賊版の方はユーチューブの時代になったのでどうなったかなー。
他に中古カメラも日本製だけではなくドイツ製も日本の中古店がドイツのそれより遥に多いということで、どこで調べたのか中古屋リストを作ったのを見せられ、引率(&通訳)をお願いされました。機材に疎かったので宇宙語を訳しているような気分でした。
洋楽好きの知人に付き合って、当該店に一度入った事が在ります。もう随分前の話ですが、レコードで溢れ返った店内に圧倒されたもの。
レコードのジャケットをオブジェとして、店内に飾っている店も在りますよね。某ライヴハウスでは、1960年代から1980年代に掛けてのアイドル系のレコードジャケットが壁に貼られており、物凄く懐かしかったです。
ヴィデオデッキで「VHS仕様」と「β仕様」が覇権を争っていた時代、基本的に互換性が無い事で、何れだけのユーザーが不利益を被った事か。自分の場合は「AV(アダルト・ヴィデオ)のレンタルが、VHS仕様がメインだった。」という理由も在ってVHS仕様を選択し、結果的には長らくデッキを使う事が出来たものの、β仕様を選択したユーザーは切り替え等を迫られ、本当に気の毒でした。
自分はハイテク・グッズ、其れも音楽に関する物には全く疎いのですが、マヌケ様の書かれている内容を拝読すると、アップルは嘗ての「VHS仕様vs.β仕様」時に見受けられたの同じ、ユーザーを完全無視したスタンスに相通じる物が在りますね。