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「セ・パ別日本シリーズ優勝回数」(1950年~2018年)
[1950年代]
セ:5回(50%)
パ:5回(50%)
[1960年代]
セ:8回(80%)
パ:2回(20%)
[1970年代]
セ:6回(60%)
パ:4回(40%)
[1980年代]
セ:5回(50%)
パ:5回(50%)
[1990年代]
セ:5回(50%)
パ:5回(50%)
[2000年代]
セ:5回(50%)
パ:5回(50%)
[2010年~2018年]
セ:1回(約11.1%)
パ:8回(約88.9%)
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今年で70回目を迎えた日本シリーズだが、昨年迄の69回の優勝チームを見ると、「セ:35回(約50.7%)、パ:34回(約49.3%)」と非常に拮抗している。だが、年代別に見ると、「1950年代、1980年代~200年代は全くの5分だが、1960年代~1970年代はセが、そして2010年以降はパが圧倒的に制している。」事が判る。1965年から1973年はジャイアンツが「V9」を達成しているので、1960年代~1970年代をセが圧倒しているのは理解出来る。
特筆すべきは、2010年以降のパの強さだろう。過去9年間で言えば、1960年代のセをも上回る勝率だ。1960年代~1970年代は、V9を達成したジャイアンツの強さが影響しているが、2010年以降のパの強さは、「マリーンズ:1回、ホークス:5回、ゴールデンイーグルス:1回、ファイターズ:1回」とホークスの強さが傑出しているものの、リーグ6チームの内4チームが日本一に輝いているのだから、「パ全体が強くなっている。」と言っても良いだろう。
昨夜行われた日本シリーズ第2戦は「6対3」とホークスが、第1戦に続いて連勝した。第1戦の「2点」を上回る「3点」を取ったとはいえ、試合内容的にはジャイアンツの完敗という感じ。「第1戦の山口俊投手、そして昨夜のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手と、ジャイアンツの先発は頑張ったけれど、滅多打ちされた中継ぎ陣は論外。又、ホークスの先発・千賀滉大(7イニングで3安打1失点)&高橋礼(7イニングで1安打零失点)両投手に完全に抑え込まれたジャイアンツ打線も、本当に情け無い。(ホークス打線が満遍無く打っているのに対し、ジャイアンツ打線は完全に抑え込まれている選手が何人か存在している。ジャイアンツはチームとしての分析力、そして捕手のリード面に問題が在るのではないか?)」からだ。(昨夜の試合、大事な場面でジャイアンツにミスが連発。試合巧者のホークスに対し、ミスを連発していては、勝てる筈が無い。)
昨日の記事「完敗」で触れた様に、「ホークスが『4勝1敗』、(ジャイアンツ・ファン的には)下手をすれば『4勝零敗』で日本一。」という予想は、当たりそうな気がして来ている。
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「セ・パ別日本シリーズ勝利数」(1950年~2019年[第2戦迄])
[1950年代]
セ:27勝(約46.5%)
パ:31勝(約53.5%)
[1960年代]
セ:37勝(約62.7%)
パ:22勝(約37.3%)
[1970年代]
セ:30勝(約53.5%)
パ:26勝(約46.5%)
[1980年代]
セ:31勝(約48.4%)
パ:33勝(約51.6%)
[1990年代]
セ:28勝(約49.1%)
パ:29勝(約50.9%)
[2000年代]
セ:30勝(約53.5%)
パ:26勝(約46.5%)
[2010年~2019年(第2戦迄)]
セ:21勝(約38.1%)
パ:34勝(約61.9%)
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消化した2試合を見ていると、「総合力では、ホークスに及ばないジャイアンツ。」という感じがする。と言うか、2010年以降の日本シリーズからは、「総合力では、パに及ばないセ。」という感じだ。「パの打者は概して“思いっ切りの良い打撃を見せる選手”が多いけれど、セの打者の場合はそういう選手が少ない。又、パの投手は千賀投手や高橋礼投手の様に“個性的な投げ方の投手”だったり、“強い球を投げられる投手”が多いけれど、セの投手は少ない。」というイメージが在るのだが、こういった点が「パ圧勝」という現実に結び付いているのではなかろうか。(近年のドラフト会議では「パは、全体的に籤運が強い。」というのは在るけれど、ホークスは必ずしも籤運は良く無い。又、「指名打者制度が存在する事で、パの投手は非常に鍛えられている。」という指摘も在るが、指名打者制度は44年も前から存在しているのだから、「2010年以降にパが圧勝している。」という事の直接的な理由とはならないだろう。)
こうもパに圧勝されている現実は、セのファンとしては面白く無いし、球界全体としても良い事とは思えない。セの6チームは“現実”を直視し、「何故、パのチームはこんなにも短期決戦で強いのか?」を徹底的に分析した上で、リーグ全体として「リーグ優勝だけでは無く、パに勝って日本一になれるチーム作り。」を考えて貰いたい。