「作家・豊田有恒氏が先月28日、食道癌にて85歳で亡くなられていた。」事が公表された。「8マン」【動画】や「鉄腕アトム」【動画】、「ジャングル大帝」【動画】等、アニメの脚本家としても多くの作品を手掛けられたが、個人的にはSF作家としての活動が印象深い。
12年前の記事「御三家から2人目が・・・」でも記したけれど、幼き頃、彼のSF作品(主にジュヴナイル物)を読み漁ったっけ。(「少年エスパー戦隊」や「マーメイド戦士」、「イルカの惑星」、「『時間砲計画』シリーズ」等、時間を忘れて一気読みした物。)合掌。
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「刑事手続のIT化 法制審の部会が試案 “逮捕状等電子化”」(12月4日、NHK)
捜査や裁判等、刑事手続のIT化に向け、国の法制審議会の部会が試案を示しました。逮捕状等の作成や管理を電子化し、請求や発行等の手続きをオンラインで行える様にするとしています。
捜査や裁判等の刑事手続では、書類への署名や押印に加え、対面で手渡す必要が在る物も多い事から、関係者の負担軽減や、手続きの迅速化や効率化が課題となっています。
此の為、国の法制審議会の部会は、4日の会合で「情報通信技術を、刑事手続に活用する。」とした試案を示しました。
其れによりますと、逮捕状や調書等を電子データとして作成・管理し、請求や発行等の手続きをオンラインで行える様にするとしています。
又、検察官や弁護士、被告等を法廷に集めて行う裁判の一部を、被告が病気や障害で出頭が難しい等、止むを得ない場合に限り、オンラインで行えるとしています。
一方、弁護士との接見や裁判の傍聴に付いて、オンラインで行う事が可能か議論が行われて来ましたが、設備や体制を整えるのが難しいとして、今回の試案に盛り込む事は見送られました。
法務省は、法制審議会の議論等を踏まえ、来年3月迄に必要な法案を国会に提出する事も視野に、検討を続ける方針です。
刑事手続のIT化に向け、法制審議会で4日に公表された試案のポイントです。
1つ目は、書類で行われている捜査段階や裁判の手続きの電子化です。
逮捕状や家宅捜索をする為の差し押さえ状等に付いて、警察官等が電子データで請求したり、裁判所が発付したりする事が出来るとしています。
容疑者に逮捕状等を示す時は、端末の画面等でも可能になるという事です。
現在は、警察官が裁判所に出向いて書面で受け取っていますが、地域によっては移動に時間が掛かる等の指摘が在りました。
試案では裁判で使われる、様々な調書の保管や被告への起訴状の送達等も、電子化出来るとされています。
2つ目は、対面の手続きをオンライン化する事です。
裁判の前に、裁判官と検察官、弁護士が争点を整理する公判前整理手続は、通常、法廷に集まって行われますが、試案では、オンラインでの「ヴィデオリンク方式」を利用出来るとしています。
裁判の手続きでも、「被告が、病気や障害で出頭出来ない場合。」や「被告に、危害が加えられる恐れが在る時。」等、止むを得ない時は可能だとしています。
証人尋問も、今は性犯罪の被害者等に限定して、ヴィデオリンク方式を導入していますが、「病気等の事情で、裁判所に来るのが難しい人。」等、対象を拡充するとしています。
こうした電子データの偽造や改竄を防ぐ為、新たに罰則規定を設ける事も提案しています。
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明らかに非効率的で旧態依然とした制度は、改めて行くべきで在る。なので、“方向性としては”今回の試案に賛成。
唯、人を強制的に“縛る”事柄で在り、「国や権力を有する者が、“不都合な者”を排除する為に“恣意的”に悪用する。」事が在っては絶対にならないので、元記事の最後に在る様に、「電子データの偽造や改竄を徹底的に防ぐ方策を講じる必要性。」は在るだろう。
長年のSFファンとしてはさみしいかぎりです。
豊田さんとは幾度かお会いしたことがあります。
島根の玉造温泉で日本SF大会があったときは、豊田さんらといっしょに温泉につかりました。
さみしいです。
「SF作品をこよなく愛されている雫石様ですから、今回の訃報に大きなショックを受けておられるだろうな。」と思い乍ら、記事を書きました。況してや知己を得られている方ですから、一層の事でしょう。
幼き頃よりSF作品で人生を豊かにして貰った人間ですので、関わって来られた方々の訃報に触れるのは、本当に辛い事です。