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「葬儀料金、透明化の動き イオンが手応え」(1月24日、産経新聞)
不明朗な状態が続いて来た葬儀の料金を透明化する動きが加速している。大手流通のイオンが葬儀ビジネスへの本格参入に合わせて透明な料金体系を導入した所、割安な料金設定も在って利用者が順調に増えている。利用者の節約志向も料金透明化の追い風になっている様だ。
イオンは平成21年9月、同社が定めたサービスの提供に同意した葬儀業者と連携し、イオンが一括して利用者からの依頼を受け付け、業者を紹介する新事業をスタートさせた。大掛かりな宣伝はしていないが、コールセンターを開設した同年9月から現在までに2,000件を超える問い合わせや依頼が在り、「手応えを感じている。」と言う。
イオンの葬儀事業の最大の特徴は、透明な料金体系だ。祭壇設営費、棺代、生花、遺影写真、納骨容器等の価格をそれぞれ明文化し、その組み合わせによって29万8,000円から148万円迄6つのプランを用意した。同時にプランに含まれていない返礼品、食事代、火葬料、搬送費用、マイクロバス費用を含めた葬儀全体の総額の見積書も提示し、料金の透明化を後押ししている。
葬儀費用は平成19年の全国平均で182万4,000円。類似の条件でイオンが請け負った場合、寺院費用を除いて平均で100万7千円に収まると言う。
又、急な出費となるケースが多い葬儀の特性から、イオンカードの会員を対象に葬儀用の特別枠を設け、カードで支払い出来る仕組みも取り入れた。利用し易い環境を整える事で、シェア10%に当たる年間10万件の葬儀の取り扱いを目指している。
料金の透明化を9年前の創業時から掲げ、九州や首都圏を中心に「家族葬のファミーユ」として葬儀事業を展開するエポック・ジャパン(東京都港区)の高見信光社長は「想定していたより浸透に時間が掛ったが、葬儀業界でも『価格』はキーワードになっている。透明化は葬儀業者が最低限遣らなくてはならない事だ。」と話す。
葬儀業界では利用者の節約志向を受けて参列者を絞った葬儀や、遺体を安置所から直接火葬場に運び、火葬場で読経を受ける「直葬」も増加している。料金透明化の動きは、消費者の低価格志向と共に今後も広がりそうだ。
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「身内が病院で亡くなり、遺体を家に運んだら、手配してもいない葬儀業者が既に家に来ていた。」という話を良く耳にする。病院と葬儀業者、そして寺社の癒着がそんな所にも見え隠れする訳だが、今からウン十年前に父親が亡くなった際も同様の経験をした。家族が急死してパニック状態になっている中、“流れ作業”の如く葬儀が進め“られ”、葬儀業者の言うままに葬儀費用を支払ったのだが、落ち着いて物を考えられる様になった頃に改めて請求書を確認すると、疑問を感じる項目が結構在り、葬儀業者に深い不信感を覚えたもの。兎に角、内容面で曖昧な部分が多く、言っちゃ悪いけれど「人の不幸に付け込んだボッタクリ」という感すら。
だから葬儀費用の明朗化は大賛成。全部の葬儀業者がそうとは言わないけれど、多くは今迄が余りに不明朗過ぎたのだ。自分が亡くなった際には、真に近しい人間だけで葬儀を行って欲しい。それも、「直葬」ならベター。「死者に対する弔意が余り無い、形ばかり豪華な葬儀。」よりも、「質素だけれど、弔意の溢れた葬儀。」の方が良いから。
「葬儀料金、透明化の動き イオンが手応え」(1月24日、産経新聞)
不明朗な状態が続いて来た葬儀の料金を透明化する動きが加速している。大手流通のイオンが葬儀ビジネスへの本格参入に合わせて透明な料金体系を導入した所、割安な料金設定も在って利用者が順調に増えている。利用者の節約志向も料金透明化の追い風になっている様だ。
イオンは平成21年9月、同社が定めたサービスの提供に同意した葬儀業者と連携し、イオンが一括して利用者からの依頼を受け付け、業者を紹介する新事業をスタートさせた。大掛かりな宣伝はしていないが、コールセンターを開設した同年9月から現在までに2,000件を超える問い合わせや依頼が在り、「手応えを感じている。」と言う。
イオンの葬儀事業の最大の特徴は、透明な料金体系だ。祭壇設営費、棺代、生花、遺影写真、納骨容器等の価格をそれぞれ明文化し、その組み合わせによって29万8,000円から148万円迄6つのプランを用意した。同時にプランに含まれていない返礼品、食事代、火葬料、搬送費用、マイクロバス費用を含めた葬儀全体の総額の見積書も提示し、料金の透明化を後押ししている。
葬儀費用は平成19年の全国平均で182万4,000円。類似の条件でイオンが請け負った場合、寺院費用を除いて平均で100万7千円に収まると言う。
又、急な出費となるケースが多い葬儀の特性から、イオンカードの会員を対象に葬儀用の特別枠を設け、カードで支払い出来る仕組みも取り入れた。利用し易い環境を整える事で、シェア10%に当たる年間10万件の葬儀の取り扱いを目指している。
料金の透明化を9年前の創業時から掲げ、九州や首都圏を中心に「家族葬のファミーユ」として葬儀事業を展開するエポック・ジャパン(東京都港区)の高見信光社長は「想定していたより浸透に時間が掛ったが、葬儀業界でも『価格』はキーワードになっている。透明化は葬儀業者が最低限遣らなくてはならない事だ。」と話す。
葬儀業界では利用者の節約志向を受けて参列者を絞った葬儀や、遺体を安置所から直接火葬場に運び、火葬場で読経を受ける「直葬」も増加している。料金透明化の動きは、消費者の低価格志向と共に今後も広がりそうだ。
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「身内が病院で亡くなり、遺体を家に運んだら、手配してもいない葬儀業者が既に家に来ていた。」という話を良く耳にする。病院と葬儀業者、そして寺社の癒着がそんな所にも見え隠れする訳だが、今からウン十年前に父親が亡くなった際も同様の経験をした。家族が急死してパニック状態になっている中、“流れ作業”の如く葬儀が進め“られ”、葬儀業者の言うままに葬儀費用を支払ったのだが、落ち着いて物を考えられる様になった頃に改めて請求書を確認すると、疑問を感じる項目が結構在り、葬儀業者に深い不信感を覚えたもの。兎に角、内容面で曖昧な部分が多く、言っちゃ悪いけれど「人の不幸に付け込んだボッタクリ」という感すら。
だから葬儀費用の明朗化は大賛成。全部の葬儀業者がそうとは言わないけれど、多くは今迄が余りに不明朗過ぎたのだ。自分が亡くなった際には、真に近しい人間だけで葬儀を行って欲しい。それも、「直葬」ならベター。「死者に対する弔意が余り無い、形ばかり豪華な葬儀。」よりも、「質素だけれど、弔意の溢れた葬儀。」の方が良いから。
昔は「葬儀費用の相場」が、今一つ知れ渡っていなかったというのも在りましょうね。「死者を送る荘厳な儀式に対して、その相場を聞くなんてとんでもない。」みたいな雰囲気が社会に在った様な感じが。
それがマスメディアの発達に加え、インターネットの普及が「様々情報の共有化」を多くの人の間に実現せしめた。「今迄、こんなに法外な料金を払わされていたんだ・・・。」と、広く知れ渡ってしまったというのは大きかったでしょうね。
世界の潮流は「情報の透明化」で在り、従来の様に「適当に誤魔化せば良い。」という商売は成り立たなくなって来ている。それは葬儀業者も例外では無く、好い加減な商売をしている所は自然淘汰されて行く事になるでしょう。
ところで昨夜、NHKスペシャルで「無縁社会~“無縁死”3万2千人の衝撃~」(http://www.nhk.or.jp/special/onair/100131.html)なる番組が放送されていましたね。「地縁(地域との縁)」、「血縁(家族との縁)」、そして「社縁(会社との縁)」が崩壊しつつ在る我が国では、「誰にも知られず、引き取り手も無いまま亡くなって行く人が増えている。」とか。「無縁社会」の拡大と共に、無縁仏に関わるビジネスも拡大して行くという事でしたが、何とも切ない内容でした。
また高卒者の就職の受け皿になっている。
そういう地域だと最低限といっても豪奢な葬儀をやらざるを得ないので例え出席者が少なかろうと150万ぐらいらしいです。当然200万300万はざらということもいえます。
でもうちの実家のあたり、イオンのお膝元。もしイオンが進出したら、相当な衝撃が走りそうです。
去年父親が町内会長になりまして、町内会長の公務として葬儀の手伝いが義務ですので、ちょっと内側に入っていたのでいろいろ見聞きしたようです。もっとも乱立しているとはいえかなりマナーの良い業者が増えていると「葬式慣れ」している坊さんが言っていたのが幸い。ボッタクリは減り、明朗会計を心がける業者が多いそうです。新規の業者は当然ですが、旧来の業者も代替わりなどで若い人がやってる場合はかなり努力している、と思ったようです。
ただ実家の地域(旧郡部)、かつてはいわゆる「隣組葬儀(町内会の人が運営して公民館等で葬儀を行う)}「頼母講葬儀」が普通でしたが、今は全くそれが崩れており、「70代の知り合いでいっぱい頼母講に入っていた人の葬儀では、その講の人間が全然来ていなかった!」と頼母講組織、町内会組織の崩壊を実感することが多く辛かったみたいです。「ちょっと病気で何年か病院に入ってしまうと「いない人」も同じになってしまう」と。心理的にも、その分お手伝いの量が増えてしまうということにも。
その点でも
(ある意味)やり易いのかも??
葬儀って遺族の立場からすると、本当に「流れ作業」であっと“済まされてしまう”感が在りますよね。「流れ作業の如く押し流されるからこそ、遺族は激しい哀しみを一時でも忘れる事が出来る。」なんて言われる方も居ますが、それにしても余りに流れ作業的なのが、後になって何とも言えない違和感を覚えます。
葬儀業者も仕事で遣っている事ですし、一つ一つの事案にのめり込んでいては身が持たないというのも在りましょうが、金銭的な面でも精神的な面でも、もう少し遺族の立場で考えて欲しいもの。
「病院、葬儀業者、そして寺社の持ちつ持たれつの関係」というのがずっと在り、関係者がそのズブズブの関係に浸り切っていた面は在ると思います。CS(顧客満足)の観点からすると、かなり遅れていた分野だったとも言え、今後は業界全体が更なる明朗化を推し進めて行かないと駄目でしょうね。
病院から遺体を搬送する寝台車がすでに、葬儀社のもので、自宅に着いたと同時に、パンフレットを広げ、見積もりを提示しました。
知らないうちに契約し、高いの、安いの、どっちにしましょ。こうなると「ま、いいか」と高いのしてしまいました。
人間、一生のうちで葬儀社とつきあいのあるのは、何度もあることでなし、ということにこの業界は甘えていたわけですね。