昔、経済学の授業で「景気循環」に付いて習った。景気循環とは「経済全体の活動水準で在る『景気』に於て、循環的に見られる変動。」を指すが、其の種類には大きく分けて4つ在るという事だった。「在庫循環に起因する約40ヶ月周期のチキンの波。」、「設備投資循環に起因する約10年周期のジュグラーの波。」、「建設投資循環に起因する約20年周期のクズネッツの波。」、そして「技術革新循環に起因する約50年周期のコンドラチェフの波。」がそうだが、小難しい話は扨措き、嘗ては「不景気も10年経てば、好景気に移り変わって行く。」という事が良く言われていた気がする。
空前絶後の好景気「バブル景気」が弾け、我が国が景気低迷の時代に入ったのは1991年辺りと言われている。其れから20年が経過するも、好景気への以降の兆しは残念乍ら感じられない。海外の不景気風を食らったという面も在るが、好い加減景気が上向いて欲しいもの。
不景気もこう長期化すると、どうしても後ろ向きな気持ちになってしまい勝ちだが、こんな状況だからこそ「意識して、自身を盛り上げて行く。」というのが重要なのかもしれない・・・と此処迄糞真面目な事許り書き連ねて来たが、今回の記事を書く切っ掛けになったのは、You Tubeで或るCM動画を見たから。
今は亡きスキャットマン・ジョン氏が出ていた「プッチンプリンのCM」(動画)。放送されていたのは1995年で、既にバブル景気は弾けていたのだが、此の底抜けの明るさは当時も大好きだった。閉塞感漂う今、元気が貰える動画ではないだろうか。
そう言えば、ああいう明るくノーテンキなCMも
めっきり減っているような気がしますね。
経済における「景気循環論」はもはや消滅したのかも知れませんね。これだけグローバル化、IT化の下でサプライチェーンの整備が進むと、企業にとって「在庫」そのものが無意味になって来ますし、経営の不安定要因になりますからね。
ただ、実体経済にとって「マインド」は非常に重要な要素ですし、政府の経済政策はそういうマインドコントロールが決定的に欠落していますよ。
プリンのCMのように国民の閉そく感を払しょくするような大胆な政策が欲しいものです。
不変と思われた原理&原則も、時代の変化と共に必ずしも正確では無くなるケールが在ります。ボーダレス化が進み、此れ迄に無かった概念が次々に登場した事で、「景気循環の概念」も揺らいで来ているのかもしれません。
物事に対して真剣に対峙する事は勿論重要ですが、真剣で在り続けるだけでは心身共に疲弊してしまう危険性も。時にはプッチンプリンのCMの如く“楽天的な気持ち”になる事も重要でしょうね。