地震保険

昨日、九州北部を襲った大地震には強い衝撃を受けた。あの地域での地震というのは余り記憶がなかったからだ。報道に拠ると、あの地域でマグニチュード７クラスの地震が起きたのは有史以来始めてという事で、やはり非常に稀有なケースという事になる。御亡くなりになった７５歳の女性は本当に御気の毒で、哀悼の意を表したいが、様々な状況を考え合わせると死者数が１名だったというのは奇跡に近いと思う。

それにしても、最近、無縁と思われた地域での地震発生が多い気がする。関東圏に在住し、地震には慣れっこになっている自分にとっても、今回の大地震は決して他人事ではない。５ヶ月前に発生した新潟県中越地震もそうだが、発生から１０年を越えた今でも、多くの被災者が人知れぬ苦労を強いられている阪神淡路大震災等、残念ながら我が国では、被災者が多くを負って行かなければならない現実。今回の被災者も同じ苦労を味わわなければならないのかと思うと、心が痛む。

こういった大地震の報道に触れる度に、地震保険への加入を検討するのだが、保険料の割には保障の制約が少なくなく、結果的に未加入の状態が続いている。今回も再検討の為、ネットで情報を集めていた所、財務省のサイトで現状を知るに到った。以前（平成１３年９月３０日以前）に比べると、保険料は安くなっているものの決して安くはない金額。これで安心を買えると考えれば高くは無いのかもしれないが、貧乏暮らしの身には即断出来ないのも事実。建築基準法で耐震基準が厳しくなった１９８１年６月以前に建築された我が家の場合、割引適用は皆無の上、在住地域が最も危険（４等地）と看做されている所なのだから、安くなる要素は皆無。保障内容も、相変わらず制約が少なくない。巨大地震発生のサイクルを考えると、そろそろ加入を真剣に考えなければとは思うのだが・・・。

それにしても、地震保険の内容を見ると、今回被災した地域は軒並み地震の可能性が少ない１等地と看做されている。保険料で言えば、最も危険な４等地の３分の１程の額に設定されている。今回の地震で、保険料設定が見直される事になるのだろうか？

自分に出来るのは、募金させて貰う事位しかないのだが、被災地の方々の一日も早い立ち直りを祈るばかりだ。

（追記）　この記事を書き終えた後、近所へ買い物に出掛けたのだが、ふと見上げた夕焼け空に”地震雲”と思しき妙な形状の雲を数ヶ所発見（関東圏で１７時頃）。以前にもこういった雲を見た数日後に、そこそこ大きい地震が在った。地震雲と地震の因果関係に付いては、未だ未だ科学的に解明されてはいないが、用心に越したことは無いのかも。