母方の祖父が生まれたのは、20世紀初めの事。今から110年以上も前になる。彼が物心付いて以降で言えば、日本が関わった戦争は「第一次世界大戦」、「満州事変」、「日中戦争」、「張鼓峰事件」、「ノモンハン事件」、「太平洋戦争」が起きている。幼い頃から中年に到る迄、戦争という物が身近な存在だった訳だ。
(感染はしていないが)スペイン風邪の流行を肌で感じ、又、関東大震災をリアル・タイムで知っていて、「多くの人が、今では考えられない程貧しい生活を送っていた日々。」を経験している彼は、“激動の時代”を生きて来た。父方の祖父母、そして母方の祖母も、同じ様な環境を生きて来た。
太平洋戦争の影響を受け、子供の頃は飢えた生活を送った父母も又、“激動の時代”を少なからず経験している。そんな祖父母や父母からすれば、自分は「平和な時代を生きている。」という思いがずっと在った。日本が関わる戦争は起きていないし、“社会不安”が無かった訳では無いけれど、祖父母や父母が経験した程の「“社会生活”を大きく脅かす出来事」を経験していなかったので。
でも、「阪神・淡路大震災」、「地下鉄サリン事件」、「東日本大震災」等の大きな自然災害&事件をリアル・タイムで経験し、現在は「新型コロナウイルスのパンデミック」に脅かされている現実を考え合わせると、「自分が生きている時代って、必ずしも“平和な時代”とは言えず、“激動の時代”なのかもなあ。」と考えが変わった。
“生きて来た年数”よりも、恐らくは“残りの年数”の方が短い今、「今後は、悪い出来事が少しでも減って欲しい。」と強く願う。