4ヶ月前、「スメハラ」という記事を書いた。「スメル・ハラスメント」の略称で、「匂いによる迷惑行為」を指すそうだ。「足の匂い」や「口臭」、「腋臭」、「体臭」、「加齢臭」、「老臭」等が当該。此れ等の匂い、フェティシストの人は別にして、「好き。」という人は皆無に等しいと思うが、悩ましいのは「其の匂いを発している当人の殆どが無自覚、即ち「無意識の迷惑行為」で在り、「悪意の無い犯罪」という事。だからこそ「もう勘弁してくれ!」と心の中で思っても、其の当人に「臭いですよ。」とか言い辛い。
*********************************
「『隣家の洗濯物の匂いがきつい。』柔軟剤で頭痛、咳の訴え急増」(9月20日、スポニチ)
洗濯した衣類を柔らかく仕上げる柔軟剤の匂いに付いて、2008年度以降、全国の消費生活センター等に寄せられた頭痛や咳といった体調不良を訴える相談が急増している事が、国民生活センターの20日迄の調査で判った。
調査によると、2008年度から今年8月迄に寄せられた相談187件の内、115件が体調不良に関する内容。2008年度の3件から2012年度は41件に増え、2013年度も4~8月の5ヶ月間で既に27件に上ると言う。
国民生活センターは、2000年代後半から匂いの強い海外製柔軟剤の人気が上がったのが原因と見ている。相談者の74%は自身が購入した商品では無く、隣家等、他人が使った柔軟剤に関する訴えだった。
具体的には「柔軟剤を使って洗ったタオルで顔を拭いたら、咳が止まらなくなった。」、「隣家の洗濯物の匂いがきつくて、頭痛や吐き気を催し、窓を開けられない。」等だ。
国民生活センターが外気の影響を受けない室内干しで実験した所、匂いの強い柔軟剤を使った洗濯物は使わなかった場合に比べ、匂いの素が含まれる揮発性有機化合物の増え方が3.5~7倍も多かった。
センターの担当者は「自分が慣れた匂いでも、他人は不快に感じる事が在り、気を付けて欲しい。」と指摘。センターは業界団体「日本石鹸洗剤工業会」に対し、匂いに関する注意を消費者へ呼び掛ける商品表示に改善する様求めている。
国民生活センターによると、柔軟剤の利用者は増えていると言い、国内メーカーの販売量は2008年の24.8万トンから2012年は26万トンに増加。販売額は2008年の618億円から2012年は715億円に増えた。
*********************************
AERAだったと思うが、2~3ヶ月前に「近年、匂いの強い海外製柔軟剤を使用する人が増えている。」という記事が載っていた。何方かと言えば「強い匂いは不得手の人間」なので意外に感じたが、以降、ドラッグ・ストアやホーム・センターに行った際、意識して確認してみると、確かに匂いの強い海外製柔軟剤が山積みされ、其れ等を手にする客が多かった。実際に匂いを嗅いでみたが、個人的には受け付けない匂いの強さ。
庭で秋刀魚を焼いたりと、昔は匂いに対して比較的寛容だったとも言えるのだろうが、時代が変わったのだから「嫌いな匂いを我慢しろ。」というのも酷な話だろう。
と言って、「塵を放置している等、他者に対して“匂いの迷惑”が掛かるのが明々白々なケース。」とは異なり、「匂いの強い柔軟剤を使用している人間は、『良い匂い。』と思っている。」だろうから厄介だ。“悪意”が無いだけに、こういうケースは困ってしまう。
ある意味俺にとって昔は家の中や車の中に染み付いたタバコの匂いが親父の匂い(存在感?)でしたから何か物足りない?です
もし親父が死んだら姿は写真を見て声は思い出せば良いけど匂いは再現が難しいですね(同じタバコを買ってきて火を着けて煙を嗅いでも親父の匂いの再現は無理だと思います)
体臭、口臭、タバコ、香水、肥料、工場、料理、食品店舗、駐車場、火葬場などのトラブルや訴訟はやはり昔と比べて増えてるんでしょうね
高度成長時代にピアノなどの騒音殺人事件が結構有り今は騒音値などで規制が出来るけど異臭などの我慢が出来る基準値も有るのかな?
騒音や異臭に鈍感な俺は気にしないけど
自分の父親も喫煙者で、週末に部下を家に引き連れて来て、応接間でマージャン大会を良くしていました。小学校低学年の頃、軽食や飲み物を御手伝いで持って行く事が在りましたが、煙草の煙が充満した室内に入るのが、本当に嫌だった。
家族旅行をしても、締め切った車内で父親が煙草を吸う事が在り、そういった経験の積み重ねも、自分を嫌煙に到らせた要因。
唯、父親が好んで吸っていた「チェリー」には、何とも言えない懐かしさを感じていましたので、製造中止となった時は寂しい思いが在りました。
幼少期に住んでいた名古屋では、夕方になると家々から夕食の匂いが漂って来たもの。家屋の気密性が高まった今では、中々そういう事は無いですね。
そうそう、どぎつい匂いが混ざり合うと、本当に最悪ですよね。
三十路になって暫くした頃、付き合っていたおねえちゃんから、「古い家の匂いがする。」と言われた事が在ります。所謂“加齢臭”なのでしょうが、一寸ショックでした。でも、古い家の匂いって、個人的には結構好きだったりします。