ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「大義 横浜みなとみらい署暴対係」

2021年04月21日 | 書籍関連

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俺達の所轄(シマ)で、暴力は許さない!
 
ハマ用心棒」と呼ばれる諸橋夏男(もろはし なつお)と陽気なラテン系の相棒・城島勇一(じょうじま ゆういち)、人間味溢れる刑事達の活躍を描くスピンオフ集。
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警察小説十八番とする小説家今野敏氏。人気シリーズを数多く生み出して来た彼だが、「横浜みなとみらい署シリーズ」も其の1つ。今回読んだ「大義 横浜みなとみらい署暴対係」は、シリーズの第6弾に当たる。

今野氏の警察小説、主人公達の“性格”が結構似ている。「自分としては“普通”に生きている積りなのに、周りからは“組織から外れた変人”と見られてしまう。「まあ良いさ。」と思いつつも、周りの目が気になってしまう。でも、自分の生き方を変え様とは思わない。」、そんな感じの主人公達が目立ち、別のシリーズと混同してしまったりする。

「横浜みなとみらい署シリーズ」の主人公・諸橋夏男は、ヤクザを相手にする刑事。ヤクザを憎み、彼等を徹底的に取り締まる事を第一に考えている彼を、周りは“ハマの用心棒”と呼ぶが、彼自身はそう呼ばれる事が大嫌い。ヤクザに大して強い嫌悪感を持つ彼だが、「きちんとを通し、他人様には迷惑を掛け様とはしないヤクザ。」に対してはシンパシーめいた物を感じているが、人から其れを指摘されると、「そんな事は無い!」と猛否定する様な子供っぽさが在ったりもする。彼の様に、非常に人間臭い刑事が揃っている。

7つの短編小説から構成されているが、全体的に小粒。“謎解き”という点で物足り無さを感じてしまうし、「何だ其れ・・・。」と、脱力感しか無い作品も在ったので。肝が据わり、怖い物知らずといった感じの刑事・城島勇一と及び浜崎吾郎(はまざき ごろう)の意外な過去が明らかとなる「やせ我慢」は、シリーズをずっと読み続けて来た者としては面白かったが・・・。

総合評価は、星3つとする。


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