ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

自民党と全く同じ

2011年08月27日 | 政治関連

昨日、菅直人首相が正式に退陣表明をした。「組織に余裕が無かりせば」や「跋扈する政治屋達」等の過去の記事にて、菅首相のリーダーとしての資質に疑問を呈して来た。具体的に言えば狭量さ」や「独断で全てを推し進めようとする。」、「指導力の欠如」といった点が「一国の」として改善する必要が在るとは感じていたけれど、だからと言って其れの首相達がして来た事を振り返った時、「菅首相が絶対に辞めなければいけない。」という程の“失策”が在ったとは思えなかった。しかし6月に「菅内閣に対する不信任決議案」の採決が行われた際、菅首相自身が「退陣表明」としか思えない発言をした以上は、レイム・ダック状態で外交面等に支障来さないにも、「(彼の言う所の)“一定の目途が付いたら”、首相の座を即座に降りるべき。」というのが自分の考え。(勿論此の考え方に対して異論反論が在ろう事は認識しているけれど。)

 

だから菅首相が正式に退陣表明をした事に関しては別にどうこう思う事は無いのだけれど、「近年の首相達が、途中で放り出す様に其の職を辞している。」事に関して、マス・メディア延いては少なからずの国民)が「無責任だ!」とか「1年足らずで首相が代わり続けるというのは、対外的にも恥ずかしい。」等と散々批判して来たのに、「責任を果たしたい。」として続投を口にした菅首相に対して「辞めろ辞めろの大合唱」というのは、何か変な感じが。「菅首相が居座っていては、物事が全く進まないから。」といった“具体的な理由”を挙げた上での退陣要求なら理解出来るけれど、中には“具体性に欠けた理由”も結構見受けられ(安倍晋三元首相や鳩山由紀夫前首相なんぞには、「自分の事を棚に上げて、良くもまあ他者批判が出来るなあ。」と呆れ返ってしまう。こういう主張が幅を利かす様だと、誰が首相になった所で、短期政権に終わり続けるだろうなあ。という気がする。

 

菅首相が正式に退陣表明をした事で、「29日に投開票が行われる『民主党代表選挙』で、誰が党代表に選ばれるか?」に焦点が移った。前原誠司外相馬淵澄夫国土交通相海江田万里経済産業相野田佳彦財務相、そして鹿野道彦農相の5人が立候補者として名乗りを上げたが、正直に言って全員に「小粒感」は否めない。でも「『大物と呼ばれる人物』や『声が大きいだけの人物』等が、『必ずしも良いトップ』という事に繋がらない。」というのは過去の歴史を振り返るとどんな組織にも言える事で、「小粒だから悪い。」とは思わない。、気になるのは「前原氏や野田氏に関しては何と無く判るのだけれど、其の他の3候補者に関しては『掲げる政策』が見えない。」という点。此処数日、3候補者がTV番組等で「政策らしき事柄」を口にしているのは知っているけれど、如何せん前原氏や野田氏に比べると、「付け焼刃」の感は否めない。

 

立候補者が5人になった過程を見ていると、「悪い意味で、自民党と全く同じだなあ。」と思ってしまった。確固たるヴィジョンや政策を持っているのならば、誰が党代表選に立候補しても良く、「票が割れそうだから。」とか「誰かから睨まれそうだから。」等という理由で立候補を取り止めるのはどんなものか。立候補を予定していた小沢鋭仁環境相が“鳩山前首相の裁定”で立候補を取り止め、海江田氏支持に回ったけれど、「首相を辞めたら、国会議員を辞める。」という“約束”を撤回した人物が偉そうに裁定をするというのも然る事乍ら、裁定によってあっさりと立候補を取り止めた人物というのも理解に苦しむ。派閥の論理」を優先させたという事だろうが、此れでは自民党と何等変わらないではないか。 

 

小沢一郎元代表は、党代表選で海江田氏を支持する事にしたとか。約120人とも言われる小沢派は党内の最大勢力で在り、小沢氏が支持を打ち出した事で、海江田氏が党代表になる可能性が大きくなったと言われている。でも「“親分”の言動に関して、“子分”は盲目的に従うのみ。」というのは実に変。「国会議員は皆、有権者信託を受けて就任した。」訳で、誰もが“個人事業主”で在るべきだ。「数」で物事が決まって行く以上は、考え方が近い人間が集まって行動するのは仕方無いにしても、「親分の言動に全て賛意を示さなければいけない。」というのでは、「感情を全く持たないロボット」と一緒。自身の頭にて是々非々で判断出来ずに、「親分が言ってるから、盲目的に従う。」というのでは、此れ又、自民党の悪しき伝統で在る「派閥の論理を最優先」と同じだ。

 

冒頭で触れた記事「跋扈する政治屋達」の中でも記したが、嘗ては自分も小沢氏に大きな期待を寄せていた。しかし未曽有の大震災が発生其れも自身の地元で発生したというのに、具体的な救済行動を取る事無く、しているのは「自派閥の数を誇る事許り」というのでは流石愛想が尽きた。「党員資格停止処分を受けているから、動きたくても動けない。」なんぞと言い訳をする“としたら”、其れは笑止千万。党員で無いからこそ、動ける可能性が高いと思うから。結局は「国や国民を良くしたい。」というよりも、「単に陣取り合戦を楽しみたいだけ。」としか感じられない。

 

今回、小沢氏(及び鳩山前首相)が海江田氏を担ぐ事にしたのは、要するに「自分自身が裏で操るには、海江田氏が一番好都合。」という判断が働いたからだろう。自身の担ぐ海部俊樹氏が首相に就任した際に「担ぐ神輿は軽くて、パーが良い。」と小沢氏が言ったとか言わなかったとか報道されたけれど(「海部首相に対する発言では無い。」というのが事実の様だが。)、苗字に同じ「海」が付く海江田氏に対しても、小沢氏は同じ様な捉え方をしているのではないかという気がしたりもする。

 

「どんな状況下でも、マニフェスト掲げた事柄は守らなければいけない!」といった小沢氏や鳩山前首相の主張を、自分は理解出来ない。「国民との約束」で在るマニフェストは非常に重要だし、コロコロと中身を変更するのは駄目だけれど、でも「何が何でも推し進めなければいけない。」という物でも無いと思う。状況の変化に応じて、よりベターな道が見付かったならば、変更するのは在りだろう。(何もかも変更というのは、流石にどうかと思うけれど。)

 

「党員資格が停止されているから、党代表選挙に立候補出来ない。」という事情が在るのかもしれないけれど、裏で糸を引く様なスタイルを“今回も”取っている小沢氏に、どれだけの国民が好印象を持つだろうか。党員資格を再取得してから、自身が党代表選に再度立候補する事こそが、より多くの国民のを得られると思うのだけれど。「誰に票を投じるかは議員其れ其れが判断すべき事だし、『“親分”が決めてくれないと、自分達“子分”は全く動けない。』なんて言うので在れば、そんな議員は即刻辞めるべき。」と自分は考える。

 

“悪い意味で”自民党と全く同じ事を続けて行くならば、民主党から国民の心は益々離れて行くに違いない。「民主党代表は総理?」という記事の中で村長様は民主党の代表だからといって総理になれるとは限りませんよ。と書かれていたが、全く同感だ。


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これも死語? (悠々遊)
2011-08-27 21:05:25
党首や派閥の領袖の意のままに動く議員を、昔は「陣笠議員」とマスコミは揶揄していましたが、最近は聞きません。

議員を選挙で選んだのは有権者ですが、小沢さんに睨まれたら候補者にもなれないのだから、顔色を伺うのは仕方ないでしょう。かつて小泉チルドレンを大量に発生させたのも、似たような手法だったわけで。

今度も海江田さん支持の見返りに、幹事長か選挙関連のポストを要求しているのではないでしょうか。自派の候補者を優先的に立てて、常に隠然とした勢力を保てますから。

小沢さんは「キングメーカー」気取りなんでしょう。党代表として矢面に立つより、裏で傀儡政権を操るほうが性にあっている気がします。

ところで、自民党も菅さんが辞めれば話が進むように言ってましたが、すでに民主党の次の代表候補について、揚げ足取りのネタをちらつかせているようで。結局のところ誰が総理になっても難癖をつけて、自分達の意のままに操れる民主「傀儡」政権にしておいて、次の選挙での政権交代を目論んでいるのではないかと。

詰まるところ自民も民主も国民そっちのけで、党利党略の政局ごっこをしているだけのような気がします。この状況は国民が「独裁者」を求めてしまう環境でもあるわけで、そこのところが一番怖い。

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>悠々遊様 (giants-55)
2011-08-28 00:17:21
書き込み有り難う御座いました。今回は此方にレスを付けさせて貰います。

「陣笠議員」、そう言われてみれば最近、見聞する事は無くなりましたね。まあ用語としては使われなくなっても、そういった議員は厳然と存在しているのですけれど。

「小沢手法」なる物、結局は「策を弄する事で、特定の組織の内部分裂を図るというだけなのかな。」と思ったりします。民主党が政権を取るに到ったのは、小沢氏の功績が大だったとは思いますが、でも此の人は矢張り「壊し屋」だけなのかなあとも。菅首相の狭量さにも辟易としていましたが、小沢氏の其れも相当な物。真に国家&国民を守りたいのならば、「私心」を完全に捨て去る事が出来る人物でないと。

「数合わせ遊び」に興じている民主党も駄目駄目ならば、「菅首相が辞めさえすれば、色々話に応じるし、協力もする。」と言っていた筈の自民党や公明党も、いざ新しい首相が決まるという段階になると、仰る様に「揚げ足取り」を口にし出しましたね。国民不在という意味では、与野党全く同じ。呆れ返る許りです。

「過去に於いてああだった、こうだった。」と言い合っていても、結局は泥仕合になるだけ。或る時点で「過去は一切リセットし、今後問題を起こしたら問題にする。」なりの取り決めをしないと、不毛な政争で国力は衰える許りかと。
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エコグリーンリサイクル運動かはたまた (spade)
2011-08-28 14:37:06
今までの民主党党首は何回もやった人ばかりです。前原さんだと2回目なのでリサイクル運動の続きです。
海江田さんが有力ならリサイクル運動ではないですが小沢傀儡ならリサイクルのようなものか。その先に「小沢首相」という目算があるとかないとかいう記事もあります。
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/2420547/

そうなると野田さん?勝てそうにないですが…
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>spade様 (giants-55)
2011-08-28 15:09:20
書き込み有り難う御座いました。


小沢氏のグループが「海江田氏の選挙対策本部」を立ち上げ、其の集会で小沢氏が「俺に投票する積りで(海江田氏に)投票してくれ。」と檄を飛ばしたか。「其れなら、自分が立候補すれば良いじゃないか?」と思ってしまう訳ですが、「党員資格停止処分を受けているから、今回は立候補出来ない。」という事なのでしょうね。


記事にも書いたけれど、嘗ては「小沢一郎」なる人物に対して大きな期待を持っていました。「『壊し屋』と揶揄されているけれど、いざとなったら国を良い方向に変えてくれるのではないか。」という思いは、彼の“師匠”で在る田中角栄元首相を重ね合わせていた事も大きく影響しています。しかし田中元首相と小沢氏の大きな違いは、良くも悪くも「懐の深さ」ではないかという気がしています。菅首相の狭量さを何度も自分は指摘しているけれど、小沢氏の場合も「私心」を強く出し過ぎている。其れが残念でなりません。
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